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株式会社プランシードのブログ

株式会社プランシードの社長と社員によるブログです。
会社のこと、仕事のこと、プライベートのこと、あれこれ書いています。

その53.メールの落とし穴

2012-09-20 15:11:23 | 制作会社社長の憂い漫遊記
最近の若い人は、何でもかんでもメールで済ませてしまう。
我が社とお取引先の大企業では、隣の席の同僚や上司にさえ、
メールでやり取りする。「いいましたよ」という証になるらしい。
しかし、メールはコミュニケーションではない。
言いっぱなしで責任のなすり付け合い。究極の束縛だ。
送られてきても「あぁ、さよか」とはならない。
コミュニケーション とは
対々で目を見ながら会話することでしか生まれない。

後ろ姿を見ただけで嫁さんの考えていることがわかるなら、
日本の離婚率はもっと低い。
後ろ姿どころか会話してもわからないから離婚する。
メールだけで夫婦関係が維持できる時代は、
ひょっとしたら第二次世界大戦時の戦地の夫と妻ぐらい
昔の話なのかもしれない。信頼関係があるからこそ、
頼りにしているからこそ伝わる。ならばとうの昔に終わっている。
我々の世界で言えば台本も同様で、
台本を渡すだけでは何ができるかわからない。
台本はあくまでもコミュニケーションを取るための材料にすぎない。


(出張で4~5日メールチェックをしていないと
 膨大にたまり、確認に1時間以上かかることも…
 あまりたいした用件でないものや
 CCでついでに送信されたメールも多い)

さて私はというと、会社の机に座っているときだけしかメールを見ない。
というか、出張時はPCを持ち歩かないので見られない。
ときには「メール送りましたけど見てくれてますか?」という
抗議の電話をスポンサーの若い担当者からいただくこともあるが
「すみません、まだ見てません」と詫びると「要件は…」と話し始める。
ならば電話をくれればもっと早く対応できたのにと、
そこまででかかった一言を飲み込むこともある。
メールを見なくて仕事を逃しているのかもしれないが、
出張で見られないと覚悟したら、仮にそれで仕事を逃しても打撃はない。
知らないのだから悔しさもない。
我が社はワンフロアだから、
電話で話す内容まで聞こえる距離で机が並んでいる。
仮に我が社が大企業になってもワンフロアでいようと思う。
話すことの重要性を仕事柄わかっているからだ。

「よぉ」と声をかければ済む距離に、メールとは如何なものか。
確かに上司なら話したくない時にメールで済ませられるから、
気持ちは少し楽だ。またアフター5の遊びの約束も上司の目を
かいくぐれるので便利だ。白昼堂々、事務所内でやり取りができる。
それとて上司と直接話せば新たなヒントを得ることもあるし、
遊びの約束は直接やり取りした方が盛り上がる。
対人恐怖症を患っていない限り、
やはり何でんかんでんメールでは味気ないと私は思う。


私が中学生の時、今のように携帯はなく、
彼女の自宅に電話するしかなかった。
たいていお母ちゃんかお父ちゃんがまず出てくる。
彼女に代わっても、きっと横に両親がいるんだろうなと思うと
「スキ」なんて言えない。
しかたなくラブレターという手段をとる。
返事を今か今かと待ったものだ。
メールもラブレター替わりに使えるが、待ち時間はもっと短い。
すぐ返事がこなければ不安が増す。
ラブレター世代の2日間=メール世代の2時間ぐらいだろうか。
返事を出す側の彼女にも即答が求められるので大変だ。
文章量もラブレター世代は結構長めの方が良かったが、
メール世代は簡潔&ストレートが求められる。
ちなみに恋愛については、いつの時代も女性優位だ。
しかもチョッとでも可愛いと断然優位になる。
私たちの青春時代は、
イケメンでも男は狩人=肉食系でなければモテなかった。
逆にブ男でも狩人はモテる。
女性は声を掛けられるのを待ち、
待ったぶん選ぶ権利はあくまでも女性側にある。
可愛い、ブスはあくまでも一般論で、
可愛いからモテて、ブスはモテないというほど
世の中は悲劇的ではない。結局は相性だ。
しかしインターネットの登場で、一見視野が広がったように見えるが、
実はスピードが速くなっただけで、
例えるなら5年で起こったことが半年起こる速さだ。
だから視野狭窄になってしまう。
車のスピードが上がるごとに視野が狭くなる、あれと同じだ。
こと恋愛については、インターネットの登場で遠慮や恥じらいが
スピードにかき消され、上辺の甘さだけが残ってしまう。
うかうかその甘さに乗るとエライ目にあってしまう。
あまりにスピードが早いので、
特に何でも与えられてきたひとりっ子は動体視力がついて行けず、
最悪の場合、女性不信になり、
中には別世界に行ってしまう御仁もでてきてしまう。
また可愛いと周りでいわれている女の子も、
油断して隙をみせると最悪事件に巻き込まれることもある。
しかし隙を見せないから本当にいい男が寄ってこないということにもなる。
つまり相性を確認し合う前に、
周りのスピードが速すぎて、すれ違ってしまうのだ。
なんとも可哀想な時代だ。


(娘からの返信メールはいつもあじけない)

私も50歳過ぎて昔ほど恋愛に逞しくなくなってきた。
しかし男の本性が失われたわけではない。
それでもメル友という言葉には抵抗がある。
メールやフェイスブックでの友達を友達と呼べるのだろうか?
まぁ、いないより、いた方がいいに決まっているが…
メールで毎日やり取りするよりも、1時間でもいいので人肌が恋しい。
「いま持つ経験とド厚かましさをそのままに、
あと30歳若ければ、金は無くても稀代のプレーボーイになれる!」
と思っているオヤジは、私だけではないと思う。ねっ、ご同慶。


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