私のイビキは相当にスゴいらしい。
もちろん私は夢の中だからわからない。
まだ私が下ッパの頃、業界では噂話になるほど、
イビキがスゴいプロデューサーと、
歯ぎしりのスゴいカメラマンと、
寝言がめちゃリアルな照明マンとご一緒して、
福井県高浜に投宿した。
当時はビジネスホテルなどなく、
旅館の大広間で雑魚寝がスタイルだったが、
その三名には別室が用意されるほどだった。
その時はたまたま大広間しか空いておらず、
全員雑魚寝だったが、
めちゃくちゃ寝つきのよい私は朝まで爆睡。
気持ちよく目覚めたら、イビキのプロデューサーから
「多田ちゃんのイビキで寝れんかった」と愚痴られる始末。
もちろん他のスタッフは新たに私のイビキが加わった
「驚愕・四重奏」により
完全寝不足状態だったことは言うまでもない。
西河克己監督記念館にて
それから監督としてイッチョマエになって
「多田組」として旅館に雑魚寝したときのこと…
当然と言えば当然だが、私は寝つきがよい分、朝の寝起きもよい。
目覚ましがなくても朝6時には朝風呂に入って、
撮影のイメージを固めるのがスタイルだ。
ロケの朝は今も変わらない行動パターンである。
その朝も目覚め爽やかに布団の中から周りを見ると…
あれれ…なんと壁に覆われている。
「?」
よく見ると私の布団を囲むように
座卓6つを立てて覆っているではないか。
まるで升の底で布団を敷いて寝ているよいなものだ。
何事かと布団を蹴飛ばし立ち上がると大広間には誰もいない。
「??」
8名からいたスタッフはどこにいったのか?
福井県高浜なので、まさか拉致されたのでは?
(余談であるが高浜の海岸には「拉致注意!」なる看板が
点在している。恥ずかしながら私は
このロケで初めて「拉致」を強く意識するようになった)
あわてて座卓を蹴倒し包囲網を掻い潜り、
大広間を駆けて障子を開けると、
なんと廊下にスタッフが布団を並べて寝ているではないか?
スヤスヤ寝ているのでその場はそっと廊下を抜けて、
その朝も私は恒例の朝風呂に入ったのだが、
朝食を喰いながらスタッフに事情を聞くと、
あまりにイビキがうるさいので、
座卓6つを横に立てて私の布団を囲んだが、
それでもうるさくて我慢できず、
全員布団を廊下に移動させ廊下で寝たという。
時すでに夜中の2時の脱出劇だったらしい。
ようやく眠りに入って4時間で起床とは…朝から笑かしよんな~♪
イビキ対策を言うなら私の寝室はこのてっぺんでないと…
それから十年が経ち、旅館からビジネスホテル時代に入り、
スタッフは各シングル泊となり、
大広間で一緒に酒盛りしながら夕食することも
めっきり減ってしまう。
そんなある日のこと、
滋賀県の田んぼの真ん中に建つビジネスホテルに
スタッフ6人程で泊まった。
私は6階のシングルで寝ていたが、私の部屋の隣の下の5階、
つまり斜め下の部屋で寝ていた助監督の証言。
夜中にゴーという轟音に目覚め、
暴走族かと窓を開けるとカエルの声しかしない。
再び窓を閉めるとまたゴーという爆音がする。
どうやら上の6階から聞こえてくる。
エレベーターに乗り6階で降りると廊下に響くゴー音。
音の出る方向に歩いていくと
私の部屋からゴー音が聞こえてきたというのだ。
まさかね?ないない、そんなことないって♪
さらに同時刻、私の部屋の廊下を挟んだ向かいの部屋の
アシスタントプロデューサー(制作)君は、
夜中に風呂場(ユニットバス)からゴー音が響いてきたという。
かって自殺者がいたという話で夕食は盛り上がっただけに、
お化けかとビビりながら風呂のドアを開けると…
どうやらゴー音は排気口から聞こえてくる。
音の発信源を探るため廊下に出てみると
向かいの私の部屋からドア越しにゴー音が聞こえてくる。
どうやら風呂場の排気ダクトを伝わって、
向かいの部屋で寝る私のイビキが聞こえたのだと言う。
まじっすか?ありえんでしょ。
ちなみに子供たちからも
「お父さんが今日は出張で留守か否かは自分の部屋にいてもわかる」
と私のイビキについては絶賛されている。
リビングで爆睡中の次女。
寝てしまえば私のイビキなんぞ聞こえないのだ。
もし私のイビキが皆さんが言うほどにスゴいとしたら、
私の横でスヤスヤ眠る歴代の彼女たちは難聴なのか?
尋ねると「イビキはスゴいよ。メゾフォルテかな」なんて
可愛らしいことを言うではないか。
でも彼女もイビキをかく。いや彼女だけではない。
私の横で眠る女性たち全員がイビキをかく。
いや、世界中の全ての女性がイビキをかく。
吉永小百合だって、綾瀬はるかだって、
天海ゆきだって、かわいくたって絶対にイビキをかく。
でもみんな「それは寝息よ」って一笑に伏す。
だって寝てんだから自分のイビキなんてわかるはずないって!
つまり私のゴー音も寝息なんです。
最近、次女が言ったこわ~い一言。
「イビキを3~4回したかと思うとピタリと止む。息してないかも…」
えぇ?もしかして無呼吸症候群。
ヤバイよ、それ、イビキよりヤバイよ。
もちろん私は夢の中だからわからない。
まだ私が下ッパの頃、業界では噂話になるほど、
イビキがスゴいプロデューサーと、
歯ぎしりのスゴいカメラマンと、
寝言がめちゃリアルな照明マンとご一緒して、
福井県高浜に投宿した。
当時はビジネスホテルなどなく、
旅館の大広間で雑魚寝がスタイルだったが、
その三名には別室が用意されるほどだった。
その時はたまたま大広間しか空いておらず、
全員雑魚寝だったが、
めちゃくちゃ寝つきのよい私は朝まで爆睡。
気持ちよく目覚めたら、イビキのプロデューサーから
「多田ちゃんのイビキで寝れんかった」と愚痴られる始末。
もちろん他のスタッフは新たに私のイビキが加わった
「驚愕・四重奏」により
完全寝不足状態だったことは言うまでもない。
西河克己監督記念館にて
それから監督としてイッチョマエになって
「多田組」として旅館に雑魚寝したときのこと…
当然と言えば当然だが、私は寝つきがよい分、朝の寝起きもよい。
目覚ましがなくても朝6時には朝風呂に入って、
撮影のイメージを固めるのがスタイルだ。
ロケの朝は今も変わらない行動パターンである。
その朝も目覚め爽やかに布団の中から周りを見ると…
あれれ…なんと壁に覆われている。
「?」
よく見ると私の布団を囲むように
座卓6つを立てて覆っているではないか。
まるで升の底で布団を敷いて寝ているよいなものだ。
何事かと布団を蹴飛ばし立ち上がると大広間には誰もいない。
「??」
8名からいたスタッフはどこにいったのか?
福井県高浜なので、まさか拉致されたのでは?
(余談であるが高浜の海岸には「拉致注意!」なる看板が
点在している。恥ずかしながら私は
このロケで初めて「拉致」を強く意識するようになった)
あわてて座卓を蹴倒し包囲網を掻い潜り、
大広間を駆けて障子を開けると、
なんと廊下にスタッフが布団を並べて寝ているではないか?
スヤスヤ寝ているのでその場はそっと廊下を抜けて、
その朝も私は恒例の朝風呂に入ったのだが、
朝食を喰いながらスタッフに事情を聞くと、
あまりにイビキがうるさいので、
座卓6つを横に立てて私の布団を囲んだが、
それでもうるさくて我慢できず、
全員布団を廊下に移動させ廊下で寝たという。
時すでに夜中の2時の脱出劇だったらしい。
ようやく眠りに入って4時間で起床とは…朝から笑かしよんな~♪
イビキ対策を言うなら私の寝室はこのてっぺんでないと…
それから十年が経ち、旅館からビジネスホテル時代に入り、
スタッフは各シングル泊となり、
大広間で一緒に酒盛りしながら夕食することも
めっきり減ってしまう。
そんなある日のこと、
滋賀県の田んぼの真ん中に建つビジネスホテルに
スタッフ6人程で泊まった。
私は6階のシングルで寝ていたが、私の部屋の隣の下の5階、
つまり斜め下の部屋で寝ていた助監督の証言。
夜中にゴーという轟音に目覚め、
暴走族かと窓を開けるとカエルの声しかしない。
再び窓を閉めるとまたゴーという爆音がする。
どうやら上の6階から聞こえてくる。
エレベーターに乗り6階で降りると廊下に響くゴー音。
音の出る方向に歩いていくと
私の部屋からゴー音が聞こえてきたというのだ。
まさかね?ないない、そんなことないって♪
さらに同時刻、私の部屋の廊下を挟んだ向かいの部屋の
アシスタントプロデューサー(制作)君は、
夜中に風呂場(ユニットバス)からゴー音が響いてきたという。
かって自殺者がいたという話で夕食は盛り上がっただけに、
お化けかとビビりながら風呂のドアを開けると…
どうやらゴー音は排気口から聞こえてくる。
音の発信源を探るため廊下に出てみると
向かいの私の部屋からドア越しにゴー音が聞こえてくる。
どうやら風呂場の排気ダクトを伝わって、
向かいの部屋で寝る私のイビキが聞こえたのだと言う。
まじっすか?ありえんでしょ。
ちなみに子供たちからも
「お父さんが今日は出張で留守か否かは自分の部屋にいてもわかる」
と私のイビキについては絶賛されている。
リビングで爆睡中の次女。
寝てしまえば私のイビキなんぞ聞こえないのだ。
もし私のイビキが皆さんが言うほどにスゴいとしたら、
私の横でスヤスヤ眠る歴代の彼女たちは難聴なのか?
尋ねると「イビキはスゴいよ。メゾフォルテかな」なんて
可愛らしいことを言うではないか。
でも彼女もイビキをかく。いや彼女だけではない。
私の横で眠る女性たち全員がイビキをかく。
いや、世界中の全ての女性がイビキをかく。
吉永小百合だって、綾瀬はるかだって、
天海ゆきだって、かわいくたって絶対にイビキをかく。
でもみんな「それは寝息よ」って一笑に伏す。
だって寝てんだから自分のイビキなんてわかるはずないって!
つまり私のゴー音も寝息なんです。
最近、次女が言ったこわ~い一言。
「イビキを3~4回したかと思うとピタリと止む。息してないかも…」
えぇ?もしかして無呼吸症候群。
ヤバイよ、それ、イビキよりヤバイよ。
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