シリウス日記

そうだ、本当のことを言おう。

その27-2・飯山市の皿川氾濫に見る問題点の検討

2020-06-29 16:48:49 | 日記

追記2021/9:以下の本文記事内容は2020/6月時点での状況と認識となります。

そうして、このお話の全体像につきましては

飯山市が否定したかった「うわさ」についての経緯 

を参照願います。

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↓ 本文 ↓
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さて飯山市から今回飯山水害に関係があるとされる樋門・樋管についてのその閉・開時刻についての情報が公開されました。

その情報によって我々はいくつかの樋管において「ゲートが開けっ放しであった」という事を知りました。(注1)

しかしながら飯山市からは「何故その様にゲートが開いていたのか?」、「ゲートが開いていても問題はなかったのか?」についての一切の公式な説明はなされておりません。(注2)

そうしてまた6月の市議会において、その事についての「熱い議論がなされた」という話も今の所は聞いておりません。

次に「その27-1」で検討した内容について、ですが「おバカな委託樋門操作員が栄川樋管のゲートを降ろしそこねた」という話は撤回となります。

樋門操作員は「定められた手順に従って行動していた」という事になります。

以下、前頁の内容に沿って個別にみていきます。

第1章:栄川樋管と栄川の位置及び仲町通りとの交差位置
ここでの記述内容の訂正は
『そうしてもちろんこの氾濫水は「市街地に降った雨水が原因の氾濫水」ではなく「栄川樋管から逆流してきた千曲川の泥水」である。』
という部分であり、ここは削除になります。

そうして氾濫水については「山地および市街地に降った雨水が主原因である」という事になります。

第2章:千曲川の水位と栄川樋管の関係、そして「いつごろ氾濫し始めたか?」
『これだけ千曲川の水位が高いと栄川樋管を通じてポンプ場に流れ込む千曲川の逆流水の量は「ポンプ場で稼働していた3台の排水ポンプの能力を上回ってしまい」、それでポンプ場前で40センチの浸水が発生し、仲町通りでは「栄川から水があふれ出す」という事になったのである。』

この部分は削除です。
栄川樋管を通じての千曲川の逆流水の流れ込みは、(内水ゲートの操作ミスがない限りにおいて)3台の排水ポンプが稼働している時には考えなくても良い様です。

かわりに、やはり皿川からの越水の影響を考慮すべきでしょう。
2時頃から始まったと思われる皿川右岸からの越水が雨水下水路を流れてポンプ場の貯水池まで相当な量が流れ込んでいた、という可能性があります。
それに加えて「山地および市街地に降った雨水が主な原因である」というのは「事実である」という事になります。

ポイントは「この時点(午前3時時点)でポンプ場の排水ポンプ3台の能力をポンプ場に流れ込む水の量が超えていた」という事です。

いいかえれば「午前3時時点で市内の排水機能はすでに機能不足に陥っていた」という事であり、これは「市役所の説明」

「5:40  城山雨水排水ポンプ場3台フル稼働等しており、市街地の内水対策は、機能していた。」
とは反する事実になります。

『そうして又この辺りが「ポンプ場をフル稼働させた場合には、栄川樋管を開けっ放しにしていても大丈夫である水位」という事になる。』

この部分は「削除」となります。

第三章:ポンプ場が浸水しポンプが停止した。
『ポンプ場前の標高より2.9mも高い事になりますから、千曲川からの逆流は大変なものであったでしょう。』

『そうであれば「栄川樋管からの逆流水の量も最大となり」ポンプ3台を故障に追い込んだのも「むべなるかな」という事になります。』
上記2つの文章は削除となります。

3台のポンプが稼働中は千曲川からの栄川樋管を通っての逆流水は(内水ゲートの操作ミスがない限りにおいて)考える必要はなさそうです。
しかし、「3台のポンプが停止した後で何が起こっていたのか?」については、今後に残る検証課題です。
そこには「栄川樋管が開いていた事による千曲川からの逆流の存在があった可能性」があります。

注1:飯山市が公開した情報

千曲川樋門樋管ゲート開閉状況(市街地)

時系列

注2:飯山市からの非公式情報

飯山市街地雨水排水系統図

この系統図の記載によれば
城南樋管(市):城山ポンプ場起動時は全閉
飯山樋管(国):常時全開
栄川樋管(国):城山ポンプ場起動時は全開
となっている。
但し( )内記述は管理・操作責任者を示す。

しかしながらこの件については「何故ゲートが洪水時に開いていてよいのか」の理由についての公式な説明は一切ない。

追加情報:内水排水は機能していたか?城山雨水排水ポンプ場の排水能力と流域面積の検証〜台風19号内水氾濫

注3我々が前もって栄川樋管が開いていた、と確認できていたことについて

我々が「飯山市の情報公開よりも先に栄川樋管が開いていたと確認できていた証拠」が飯山市が今回、後から公開した情報によって「その証拠の有効性が証明できた」という形になっています。

そうしてまたその様に確認できていた証拠が皿川樋門でも確認できていた、とするならば、さて、皿川樋門のゲートは実際はどうなっていた事になるのでしょうか?

追伸(2020/10/6):上記注2でのコメントについてですが、その後飯山市が6月市議会での一般質問に答える形で関連する情報を公開しました。

公開された情報詳細については「その後の状況報告・3」の「2、栄川樋管が台風19号襲来の折に開いていた件」でご確認願います。
「その後の状況報告・3」には下記のリンク一覧から入れます。

飯山市の皿川氾濫に見る問題点の検討・一覧