2月12日~14日まで、姫路方面で出張予定だった博士。
週末連休だったので、10日夜から京都へ立ち寄り。
11日は、博士と大徳寺に行ってあぶり餅でも食べるか!と思っていた。
11日
が、10日→11日に日付が変わり、大きくなったお腹をなでていると「ポンッ!」という感覚。
音はしていなかったけど、何かが破裂した感覚を二人共が感じる。
しばらくすると、イテテテテ・・・・下腹部に鈍い痛み、生理痛みたい=陣痛?=破水??
トイレに行くと出血している=おしるし?
破水なのか?おしるしなのか?よくわからないので病院に電話すると「念のため診察します」と。
まだ完全でなかった入院準備をし、博士+おかんと一緒に病院へ。
しーちゃんの心音はOK。
内診は、おしるしとの結果だったが、どーにもこーにも下腹部が痛い。
登山のようにぐーーーーんと痛みの山頂に達し、山麓へすーーーっと下りてく感じ。
ひとまず病室で様子をみることにして間もなく、チョロチョロ尿漏れの感覚。
再び内診してもらうと、破水していたので入院が決定。
ただ、問題がひとつ。
破水して陣痛もきているが、肝心の子宮口がほっとんど開いてない=開くまで生めない。
初産だと破水してから時間がかかると聞き、24時間くらいを考えていたけど甘かった・・・
何度も押し寄せる陣痛の波を潜り抜けたが、朝方には治まってしまった。
シーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン・・・昼になっても陣痛はこない。
再び内診を受けると「子宮口が5センチほど開いているから、促進剤なしで頑張りましょう」と。
とにかく陣痛が来るのを待つしかなく、昼間は寝ることに徹した。
夜になり、再び陣痛が始まる。
ぐんぐん押し寄せる陣痛、容赦ない腰の痛みにもがく。
博士+おかんに腰をなでてもらったり、水を飲ませてもらったり至れり尽くせり。
12日
1時間おきだった陣痛も、12日の朝8:00には10分を切るようになった。
これで生める!
と思ったが、内診してもらうと7センチ・・・まだダメ。
陣痛の感覚はもっと短く、1回の長さはもっと長くないとダメ。
その後10分・・・9分・・・7分・・・6分・・・と感覚が短くはなるもののバラバラ。
24時間以内には分娩が始まるだろうと見越して、個室→LDR室へ移動。
陣痛逃しのイスに座って、前後にゆらゆら揺られる。
少し楽なのか?
と思ったが、ここから更なる地獄・・・嘔吐。
昼食をすべて吐き、お茶・水・ジュース・・・あらゆる飲み物も吐く、とにかく吐く。
陣痛と嘔吐のスペシャルコース。
もう何時なのか関係ない、どーでもいい。
早く子宮口よ開いてくれ!
勤務時間外で寄り添って励ましてくれた助産師さん。
イキんではいけない、息を吐く。
子宮口が開いていないのにイキむと大量出血になる可能性大だそう。
すぅーーーー・・・ふぅーーーー・・・すぅーーーー・・・ふぅーーーー・・・
押し寄せる陣痛の波を何度も乗り越え、朝がやってきた。
13日
順調に進んでいたと思っていた陣痛も、あと2センチまできて、朝に再び止まった。
12日の陣痛はなんだったのか・・・またイチからなのか・・・
おかんも博士も寝ずに付き添ってくれている。
みんなも体力の限界にきている。
そこへ、先生登場。
母体の体力も限界にきているので陣痛促進剤を使用するとのこと。
前日の夕方に吐いてから、飲まず食わず。
内臓の水分も吐き倒し、黄色い胃液、最後には真っ黒な胆汁まで吐く始末。
栄養剤と一緒に促進剤を打つ。
あっという間に押し寄せる陣痛、しかも激しい!
少しずつ量を増やし、どんどん短く激しくなる陣痛・・・なかなか開かない子宮口。
苦しむ私、イキみ逃しをする博士、腰をさするおかん。
何時間耐えればいいのか・・・もうイキむのを我慢できない。
何度か内診してもらったが、まだあと少し開かないとダメとの診断。
あとでビデオで観ると、自分でもビックリするくらいの声を出してイキむのを我慢していた。
昼過ぎ、押し寄せる陣痛にどーにもこーにも我慢できなくなり、助産師さんを再び呼ぶ。
ほんのわずか開いてないが、なんとか手で開けられる範囲なので、分娩に入る。
「もう好きなときにイキんでもいい」
(あまりにもリアル画しかないので分娩シーンはなし)
助産師さんの指示で分娩が始まった。
イキむ!イキむ!イキむ!・・・(ひと呼吸)
産道でしーちゃんの頭がひっかかると痛いが、陣痛に比べたらへの河童。
イテテテテテテ・・・程度。
それより、しーちゃんが苦しいんじゃないかと、そっちが気になってしょーがない。
産道が狭いので会陰切開になったが、それもどーでもいい。
出産前は大便とか小便とか出たらどーしよう、と気になっていたが、それもどーでもいい。
とにかく早く出してあげたい、ただそれだけでイキむ!
何回イキんだか・・・
「力抜いて、もう出てくるよ~」
「もう少しだけ軽くイキんでみて~」
(ぬるぬるぬるぅ~)
私「あ・・・あつ・・・い・・・あつい」
・・・おぎゃー!
ビデオ係の博士がへその緒を切る。
ちぃちゃんの独り立ち。
立ち会っていた博士・博士母・おかんの歓喜の声が耳に入る。
それが何だか凄くうれしくて、うれしくて。
すぐに抱きたかったが、羊水を大量に吸っていたので処置が優先された。
(この頃、私は切られた陰部の縫合やらをしてもらっている)
キレイにしてもらったちぃちゃん。
13:38
体重2,688g 身長51.5cm
無事に生まれてきてくれてありがとう。
飲まず食わずで吐き続けた私のカラダのどこに、あのイキむチカラが残っていたのだろう。
火事場の馬鹿力ってあるんだな~・・・と、縫合中にしみじみ感じた。
『生む』って本能なんだろな。
その後、私はベッドで処置を受け、18:00まで歩行禁止=ベッドで寝てる
親族は、片付けやらお疲れやらで帰宅。
んが!誰も手の届く範囲に飲食物を置いて行ってくれなかった・・・
あんだけ続いた吐き気も出産後はスッと消え、当たり前だけどのどが渇く。
大仕事を終えた私に水さえも与えられんってどーゆーことよ(笑
みんな、生まれてきたちぃちゃんに無我夢中だったんでしょう。
こんな感じで。
初めての出産で、苦しい思いをしたけど、家族の絆をひしと感じた。
博士とおかんがいなければどーなっていたか・・・乗り越えられたのか。
生んだのは私だけど、3人で出産したんだという達成感をそれぞれが感じていた。
2月13日
ちぃちゃんと共に、抱き方がひどくぎこちない新米ママが誕生。