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森とせせらぎに守られる『拝宮農村舞台』

2008年08月02日 | 徳島の古刹・史跡
『拝宮農村舞台』は、今から200年ほど歴史をさかのぼる江戸時代後期、
那賀町(旧上那賀町)の拝宮(はいぎゅう)地区に建築されたそうです。

以来、地域の娯楽の殿堂として、
地元人形座による『阿波人形浄瑠璃』公演が行われてきましたが、
戦後は舞台での公演も行われなくなり、
人形座も解消されていました。
それが復活したのは4年前の平成16年のこと。

拝宮農村舞台保存会(代表・井本満さん)の皆さんらによる補修などを経て、
県内の人形座を招き、久しぶりに農村舞台公演が開催されました。

それからは巨樹に囲まれ、拝宮谷のほとりに建つ『拝宮農村舞台』は
活動を続け、年に1回(5月、6月頃)の公演には、
アマチュアカメラマンらを中心に、
毎回多くの観客を集めて賑わっているといいます。

「若い人が少なくなったのは悩みですが、
何とか地域みんなのチカラを合わせて、守っていきたいです。
できれば公演回数も増やしたいと思います」と、
井本さんは意欲的に語ってくれました。

現在は、地域の寄り合いの場として、また年に数度のお祭りの会場として、
地域内外の人々に親しまれるようになっているそうです。


▲「地域の宝ものを伝えていきたい」と、拝宮農村舞台保存会の井本満さん


▲県内でも最古の舞台の一つと言われ、規模もかなり大きめだ


▲舞台の内部は広々としている。人形を操る人が隠れる舟底は無く、平坦な造りだ


▲詳しくは読み取れないが、明治の時代に何かあったと柱に書かれている


▲舞台の裏に、杉の巨樹が生きている


▲『拝宮農村舞台』の脇では、拝宮谷の清らかな流れが涼を添えていた


▲重い雨戸をスムーズに開閉するための仕掛け


▲軒下には、数枚の『紋』が貼られていた


▲井本さんも詳しくは分からないそうだが「下がり藤」か


▲これは「梅」か


▲こんな模様のものもあった


▲『拝宮農村舞台』の建っている場所は、白人神社の境内だったりする


▲苔むした石灯籠が、時の長さと、静寂の存在を教えてくれる

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