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音楽家ピアニスト瀬川玄「ひたすら音楽」

♪クラシック音楽の伝統を受け継ぐ真の音楽芸術家を目指して活動しています♪ 「YouTubeクラシック音楽道場」も更新中♪

◆ラヴェル《パヴァーヌ》の「王女が誰か」を尋ねてはならない!?

2009年12月16日 | ラヴェル Maurice Ravel
ラヴェルの若い頃の作品、
名作《亡き王女のためのパヴァーヌ》
という曲があります。

この「王女」とは何者であるか!?

こうした疑問は
今日のみならず、ラヴェルの生前においても
作曲者を「煩わせた」といいます・・・

敢えて「煩わせた」というネガティブな言葉を使いましたが、
事実、ラヴェル自身はこの「王女」が誰であるかという
具体的な答えは残さなかったのだそうです。

・・・愚問・・・ということ!?



今、曲を弾いていて、ふと、あらためて思ったのですが、
「王女が誰であるか」

そんなことはやはり愚問であって、
明らかに!!
この音楽の中には「王女」がいることを
人はきっと見い出す・聞き出すことが出来る、と
ラヴェルは思っていたのではないでしょうか!?

この問に答える必要はない、答えは音楽の中にある、
と、
作曲者ラヴェルは当然のごとく思っていたのかもしれません。




追記:
ラヴェルは晩年、タクシーに乗りながら交通事故なあい
頭に障害を負い、記憶が定かでなくなってしまったそうです・・・

そんな記憶を失った彼が、この音楽
《亡き王女のためのパヴァーヌ》を聴き、
「この美しい音楽は一体なんだ!?
こんな美しい音楽は今までに聴いたことがない」

と言ったのだそうです・・・

純粋な気持ちから、この時の彼にはもしかすると
「王女」の姿が見えていたのかもしれませんね・・・

ラヴェルは極上のファンタジーを有していた人間であることは間違いありません、
だって子供達のために、あの純粋無垢で美しい《マ・メール・ロワ》を書けた人なのですから!!





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