「偽終止」とは、
クラシック音楽における和声のひとつの技法で、
音楽が、
お、終わるかな!?
と思いきや、
ちゃんとした終止をせずに、
なんだか浮き上がらせられるような感覚になる
特殊な終止形のことをいいます。
これについて、
ふと思いました。
クラシック音楽には、主に
「長調(Dur, major)」と「単調(moll,minor)」
という調性感があります。
長調は明るい感じで、
短調は暗い感じです。
なぜなら、
長調は、長3度という音程を含んでいるからであり、
短調は、短3度という音程をぐ含んでいるからです。
これがなぜか、
我々に「明るい」「暗い」という感覚を音楽を通して
もたらせてくれるのです・・・不思議なものです・・・
その原因・理由は「天の摂理」とでもしておきましょう・・・
さて、それを念頭において、
「偽終止」について考えてみますと、
●長調の音楽であった場合、基本的には
その偽終止された先は、短調の和音になります。
ハ長調で調べてみますと、
◆属和音(ソシレ)が普通に解決されると、
◆主和音(ドミソ)となり、
我々の耳は、これを期待しています。
(あるいは「我々の耳」と言わずに、
「天の摂理がそう望んでいる」としても良いのかもしれません・・・
「我々の耳」も「天の摂理」の内にあるのですから。)
ところが、
偽終止においては、この期待が裏切られるのです。
◆属和音(ソシレ)が偽終止すると、
◆6度調(ラドミ)となります。
期待が裏切られ、
上記しました「浮き上がらせられるような感覚」が
音楽的効果としてあらわれます。
そこで、
この「ラドミ」に注目してみますと、これは
●短3和音となっています。
もう一度確認してみますと、
●主調は長3和音の「ドミソ」で
●偽終止すると短3和音の「ラドミ」となる
すなわち、
長3和音に「光」を感じるならば、
偽終止された短3和音には「影」が・・・・!?
さて今度は、
短調の音楽における偽終止を、ハ短調で調べてみます。
◆主和音は短3和音(ドミ♭ソ)で、
◆属和音が「ソシレ」
それが偽終止されると、主和音には解決せずに、
◆6度調「ラ♭ドミ♭」という長3和音になるのです。
すなわち、まとめてみますと、
●主和音の短3和音に「闇」を感じるならば、
●6度調「ラ♭ドミ♭」の長3和音には「光」が輝き、
短調の音楽における偽終止は
「闇」における「光」と感じることができるのではないだろうか!?
・・・
「光」の内に「影」があり、
「闇」の中から「光」が・・・
・・・
まるで【色即是空 空即是色】などに代表される
この世の真理を現しているようでは・・・ないでしょうか?
クラシック音楽は、
音の配列が高度に(されどシンプルに)駆使された音楽芸術です。
さらには、クラシックだけに限らず、
ポップス・ジャズ・演歌、多くの音楽ジャンルにおいても
「和声の力」は根底を流れているものです。
そんな音の技法のひとつ「偽終止」には、「光と影」「闇と光」といった
我々の人生の真理が映し出されているように思われ、
「偽終止、これは面白い」
と、なんだか心昂ぶってしまったのでした。
クラシック音楽における和声のひとつの技法で、
音楽が、
お、終わるかな!?
と思いきや、
ちゃんとした終止をせずに、
なんだか浮き上がらせられるような感覚になる
特殊な終止形のことをいいます。
これについて、
ふと思いました。
クラシック音楽には、主に
「長調(Dur, major)」と「単調(moll,minor)」
という調性感があります。
長調は明るい感じで、
短調は暗い感じです。
なぜなら、
長調は、長3度という音程を含んでいるからであり、
短調は、短3度という音程をぐ含んでいるからです。
これがなぜか、
我々に「明るい」「暗い」という感覚を音楽を通して
もたらせてくれるのです・・・不思議なものです・・・
その原因・理由は「天の摂理」とでもしておきましょう・・・
さて、それを念頭において、
「偽終止」について考えてみますと、
●長調の音楽であった場合、基本的には
その偽終止された先は、短調の和音になります。
ハ長調で調べてみますと、
◆属和音(ソシレ)が普通に解決されると、
◆主和音(ドミソ)となり、
我々の耳は、これを期待しています。
(あるいは「我々の耳」と言わずに、
「天の摂理がそう望んでいる」としても良いのかもしれません・・・
「我々の耳」も「天の摂理」の内にあるのですから。)
ところが、
偽終止においては、この期待が裏切られるのです。
◆属和音(ソシレ)が偽終止すると、
◆6度調(ラドミ)となります。
期待が裏切られ、
上記しました「浮き上がらせられるような感覚」が
音楽的効果としてあらわれます。
そこで、
この「ラドミ」に注目してみますと、これは
●短3和音となっています。
もう一度確認してみますと、
●主調は長3和音の「ドミソ」で
●偽終止すると短3和音の「ラドミ」となる
すなわち、
長3和音に「光」を感じるならば、
偽終止された短3和音には「影」が・・・・!?
さて今度は、
短調の音楽における偽終止を、ハ短調で調べてみます。
◆主和音は短3和音(ドミ♭ソ)で、
◆属和音が「ソシレ」
それが偽終止されると、主和音には解決せずに、
◆6度調「ラ♭ドミ♭」という長3和音になるのです。
すなわち、まとめてみますと、
●主和音の短3和音に「闇」を感じるならば、
●6度調「ラ♭ドミ♭」の長3和音には「光」が輝き、
短調の音楽における偽終止は
「闇」における「光」と感じることができるのではないだろうか!?
・・・
「光」の内に「影」があり、
「闇」の中から「光」が・・・
・・・
まるで【色即是空 空即是色】などに代表される
この世の真理を現しているようでは・・・ないでしょうか?
クラシック音楽は、
音の配列が高度に(されどシンプルに)駆使された音楽芸術です。
さらには、クラシックだけに限らず、
ポップス・ジャズ・演歌、多くの音楽ジャンルにおいても
「和声の力」は根底を流れているものです。
そんな音の技法のひとつ「偽終止」には、「光と影」「闇と光」といった
我々の人生の真理が映し出されているように思われ、
「偽終止、これは面白い」
と、なんだか心昂ぶってしまったのでした。