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pcfx復活ブログ

秘境?佐久島1 交通受難編

2011年07月16日 | ドライブとかりょこうとか

pcfxは犬猫が好きだ。たぶん人間より好きだ。その辺を歩いている人間をいちいち呼び止めて
構ったりはしないが、犬猫は構う。義務のように構う。優先順位としては1・2位を争うほど
構う。犬猫がそれをどう思っているのかは考えず、ひたすら構う。もし犬猫を構いたいだけ
構えるところがあったら、是非行きたいところだ。



さて、愛知県には代表的な島がいくつかあるが、知名度でいうと「日間賀島(ひまかじま」、
「篠島」、そして「佐久島」だろう。この三つの島は比較的近くにあり、地図上で見れば
それらは三つ子の島のように見える。これらを訪れたいと思ったとき、その交通手段として
「船で行く」のが必須となる。ここで多くの人が、最寄りの港からフェリーや高速船でこれらの
三つの島々に行けると考えると思う。

「日間賀島」と「篠島」は、知多半島にある「師崎」「河和」の港から「名鉄海上観光船」に
乗って行ける。ところが「佐久島」だけは船を運行していない。一応「なぜだかはわからない」
としておこう。とにかく三つ子のような島々なのに「佐久島」だけは名鉄海上観光船のルートに
入っていないのだ。無論、船をチャーターすれば知多からでも佐久島に行けるが現実的では
ない。



では佐久島へはどうやって行くのかというと、「一色町」にある「佐久島行き船乗り場」から
船に乗って行くことになる。ほぼそれしか選択肢がない。
ではその船乗り場へどうやって行くのかというと、最寄り駅からえらい距離があるため、
「名鉄西尾線」の西尾駅からバス・またはタクシーで行くしかない。バスだと片道¥500、
タクシーだと¥3500くらいかかる。



JR名古屋駅からだと名鉄のりばから「名鉄名古屋本線・吉良吉田行」に乗って西尾で下車する
ことになる。ここまでで¥770だ。船が片道¥800なので、名古屋駅から「佐久島西港」まで
最低¥2070かかる計算になる。乗り換え時間などを入れると2時間と少しかかる。だがそれは
まあいい。

問題は帰りだ。電車と船移動は行きと同じだが、15時半を過ぎると船乗り場から西尾駅へ戻る
バスがなくなるのだ。佐久島西港から戻る最終船便は17:22発だが、これに乗ってしまうと
一色町の船乗り場で取り残される事になり、タクシーを呼ぶしかなくなる。まことにアホな
接続である。このバスは「名鉄東部交通バス」なのだが、やはりここでも名鉄グループの
佐久島差別が顕著だ。なにか恨みでもあるかのようだ。あえて書かないが。







ちなみにタクシーで駅に向うのなら「西尾」(¥3480)よりも「吉良吉田」(¥2550)の
ほうが近い。料金にして¥1000くらい違う。今回の往復を計算すると、名古屋駅から¥6190も
かかっている。観光客などはこれっきりなのでまだ救われるが、島民はたまったものではない
だろう。



今回、pcfxが「佐久島」を秘境扱いしているのは、まずこの交通の接続の悪さが主な原因だ。
今回は午前中に佐久島へ行き、日帰りの予定だったのだが、思わぬバスの接続の悪さに当惑
した。
当然、帰りのルートを調べるべきだろう。だが調べたところで、最終バスに間に合うように
帰るのならば、佐久島から14:57の船に乗る事になる。観光客の島内での移動手段は
レンタルサイクルくらいしかない。3時に帰るとしたら昼食を食べてちょっと散歩したらもう
帰る時間になるのだ。だから日帰りで十分楽しむのならば早朝に出かけなければならない。
できれば泊りを予定したほうがよい。



で、「そんなの島なんだから当たり前じゃん」と思われるだろうが、近隣の「日間賀島」や
「篠島」ではそこまで不便ではないのだ。またこれらの島は「離島」ではなく、気軽な
レジャースポットという位置づけの島だ。だが佐久島は「気軽」ではなかったのだ。


今回pcfxは自宅で朝、ネットを見ていて「佐久島は猫が多い島だ」というのを読んだ。そして
衝動的に家を飛び出したのだが、佐久島へ行くのは初めてだった。近隣の日間賀島や篠島は
何度か行ったことがあるが、河和や師崎から船が連絡していない為、ついでに寄れる所では
なかったのだ。



「猫を撮影する、できれば構い倒す」という目的のpcfxは自宅の最寄駅から電車に飛び乗り、
撮影プランを考えていた。「バッグに入っているネコ用のおやつでおびき寄せ、油断して
いるところを撮影する。できればモフる。で、この暑い季節だからネコは昼間はウロウロして
いないだろう。とすれば夕方が狙い目であり、最終便で帰るということで大丈夫だろう。」
ネットで調べると佐久島最終は17:22らしい。それならなんとか撮影できそうだ。

結果としてそれは甘い見通しだったわけだが、では同じ便に乗った人たちはどうしていたのか
というと、観光客は車で一色町の船乗り場まで来ていたのだ。また島民らしき人々には迎えの
車が来ていた。知らぬは自分ばかりだったのだ。本当は知っていたのだが。





やはり名古屋・愛知県は「車で移動がデフォ」の地域だ。公共交通機関までそれを期待して
いるため、他地域からの観光客の事など置いてけぼりだ。名鉄は業績悪化の解決策として、
赤字路線を次々にバッサリと切り捨てた。そりゃあ企業だから不採算部門を切るのは当然だが、
これがやりやすかった原因に、「車で行きゃいいじゃん」という本末転倒な甘えがあった。
行政もそれに甘え、車メーカーもそれに乗っかり、観光客にすらレンタカーでの移動を強制
するのが愛知県の悪しき伝統だ。いっそ公共交通機関を全廃すればよかったのだ。

今後もこのようなことを実証するため、あえて公共交通機関を使って観光してみる。いかに
愛知県が車依存なのか。そしてそんな体たらくで観光都市を目指すなどと寝言をほざいている
のかを浮き彫りにしていきたい。


肝心の佐久島の様子は次に紹介する。



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