日本初の地下鉄環状線である、名古屋市交通局の「名城線」が、中日ドラゴンズのステッカー
デコレーションされてホームに滑りこんできた。
東京の代表的な環状鉄道の山手線を長年妬んでいた名古屋市民も、とうとう環状鉄道を手中に
収めたのだった。東京では山手線の内側と外側でステイタス(笑)が変わると聞くが、名古屋
もこれから名城線の内と外でそのステイタスとやらが変わるのだろうか。でも名城線の円は
名古屋市の中心部から微妙に東側へズレているので、名古屋駅も大須も星が丘も円の外になって
いる。あまりステなんとかの意味もなさそうだ。それに地下鉄なので景色も見えず、乗ってても
別に楽しくない。やはり山手線にはかなわないのだった。
さて、夏といえば水族館である。水族館だからといって別に特別涼しいわけでも水に浸かれる
わけでもないが、とにかく水族館は夏の季語だ。
名古屋には「名古屋港水族館」という、立派な水族館がある。そこへ行く最もメジャーな公共
交通機関が「地下鉄名港線」で、それに接続しているのが「名城線」だ。名古屋人が利用する
鉄道は主に地下鉄であるため、名古屋港水族館に行く人の多くが名城線を利用する事になる。
名古屋市内の移動は地下鉄と一日乗車券が「お便利です」。
無事に名港線に乗れたら、あとは終着駅の「名古屋港」で下車し、地上の案内標識に従って
歩けば水族館の建物が見えてくる。万が一、乗り換えの際に違う列車に乗ると、ネジにされる
終着駅まで連れていかれるので注意してほしい。
以前、「名古屋市科学館はダメだ」という内容の記事を書いたが、「名古屋港水族館」は
素晴らしい。入場料はちと高いがスタッフの教育は行き届いており、「博物館のスタッフの
品性と態度の最低ライン」はクリアしており、博物館スタッフの様式美を達成している。
水族館の展示物など詳しいことは行ってみればわかる事なので書かない。pcfxが印象に残った
所だけ書く。
博物館といえば「博物館メシ」だ。博物館に付帯している飲食設備を指すが、この博物館メシ
というのは大抵マズイ。そして高い。その博物館を象徴するメニューを用意している事が
多いが、大体ピンボケメニューだ。
この名古屋港水族館には2つの飲食設備があり、1つはレストラン、もう1つは軽食店だ。
pcfxは博物館メシが高くてマズイのをわかっていながら、行くと必ず食べる。それが趣味だ。
今回の名古屋港水族館には飲食施設が2つ(売店を含まず)もあるので、両方食べる事に
なった。食べないと気が済まないからだ。
で、レストラン「アリバダ」だ。店構えは高級感がある。そしてお値段も高級だ。pcfxは
今回、「やっぱ水族館だから海鮮じゃね?」という理由で「色取りお刺身弁当」なるものを
注文した。¥1600だ。
博物館メシには珍しく、味は「普通」。可もなく不可もなくだ。マズくない博物館メシなど
珍しいので、十分驚くに値する。店員の態度や服装も高級感があってよい。ただ、来る客が
自分も含めて高級な人じゃないので、巨大水槽を備えた高級感溢れる店内に、ガキの泣き声
がこだまする。本来は「水族館でデートするオサレなカップル」をターゲットとしている
のだが、年数を経るごとに現実の客層である「躾の行き届いてないガキを連れた下品家族」
を視野に入れたメニューに変わっていき、現在のチグハグな状態になっているようだ。
この「色取りお刺身弁当」は、「彩」ではなく「色取り」だ。「お刺身弁当」なのに肝心の
刺身は少ない。「ものすごく普通のマグロ」と「固いイカ」、そして一匹のエビだけだ。
他のおかずのほうがおいしかった。ウナギ、ナスのてんぷら、ゴボウの鶏肉巻き、揚げ出し
豆腐、タケノコ、蒸しエビ。ご飯は固く、味噌汁の味は薄い。
もう一つの軽食店は、食券を自販機で買ってカウンターで注文するフードコート形式の店だ。
価格は安くはないが、博物館メシの相場では普通だ。pcfxが注文したのは名古屋名物の
「あんかけスパ」¥750。あんかけスパなのに麺が細くて固い。具はソーセージの半切り4本。
ピーマンの細切りが申し訳程度。あとはゆで卵のみじん切りがパラパラ。「あれ?まだ戦後
だっけ?」と思うような具の少なさに、薄いソースが追い打ちをかける。まさにコレが正しい
博物館メシだ。よほど客をナメているか、博物館のテナント料がボッタクリなのだろう。
名古屋港水族館はミュージアムショップが館内に2つもある。名古屋にしては大規模だ。
出口の脇にある店と、南館の1Fにある店だ。品揃えと配置、店員の態度などは南館1Fの店の
方が断然上だ。買うときはこちらを利用したほうがよい。
pcfxは今回、ベルーガの3Dうちわと
ヤドカリのフィギュア、及び水族館限定の水生生物ガチャポンを数個購入した。
水族館といえば「イルカショー」である。これがない水族館などただの学芸員の溜まり場で
あり、単なる水槽に過ぎない。
pcfxはイルカが2つの意味で大好きだ。「海に住む犬」という位置づけで利口でかわいい。
そして食べるとうまい。この2つの感情は相反しているようで相反しない。ダブルで好き
なのだから大好きだという解釈も可能だ。イルカと遊ぼうツアーに参加しながら、昼食で
クジラの刺身を食べるのが醍醐味といえる。
そんな一匹で二度おいしいお得な生物が愛嬌を振りまいたりジャンプしているのを眺めると、
とてもリラックスできる。名古屋港水族館のスタジアムは大きくてハイテク満載でキレイだ。
平日の昼日中から生ビールを飲みながら見るのをオススメする。この自堕落感は他では
そうそう体験できない。
最前列に座ると高確率でずぶ濡れになるが、それはしつこいほど警告される。去年その注意を
聞かずに最前列に陣取ったDQNがずぶ濡れになり、水族館にインネンをつけて大騒ぎした。
バカの苦情など聞かない社会が望ましい。
「名古屋市科学館」と違い、コンセプトがハッキリしてわかりやすく、係員の態度もよく、
設備のバランスもよい。そして博物館メシが何と普通の味だ。この夏は、慌てて科学館など
行かずに水族館にしたほうがよい。近くには「南極観測船ふじ」が展示されており、海洋
博物館もある。これらの施設の共通チケットがお得に販売されている。是非利用してほしい。
JETTYというショッピング&フードの店があり、土産物屋もある。まるで東京の船の科学館
周辺のようだ。帰りの時間が早ければ、名城線の上前津駅で下車し、大須商店街を見て回る
のもいい。
この夏は科学館は完全無視で水族館へ行こう。
デコレーションされてホームに滑りこんできた。
東京の代表的な環状鉄道の山手線を長年妬んでいた名古屋市民も、とうとう環状鉄道を手中に
収めたのだった。東京では山手線の内側と外側でステイタス(笑)が変わると聞くが、名古屋
もこれから名城線の内と外でそのステイタスとやらが変わるのだろうか。でも名城線の円は
名古屋市の中心部から微妙に東側へズレているので、名古屋駅も大須も星が丘も円の外になって
いる。あまりステなんとかの意味もなさそうだ。それに地下鉄なので景色も見えず、乗ってても
別に楽しくない。やはり山手線にはかなわないのだった。
さて、夏といえば水族館である。水族館だからといって別に特別涼しいわけでも水に浸かれる
わけでもないが、とにかく水族館は夏の季語だ。
名古屋には「名古屋港水族館」という、立派な水族館がある。そこへ行く最もメジャーな公共
交通機関が「地下鉄名港線」で、それに接続しているのが「名城線」だ。名古屋人が利用する
鉄道は主に地下鉄であるため、名古屋港水族館に行く人の多くが名城線を利用する事になる。
名古屋市内の移動は地下鉄と一日乗車券が「お便利です」。
無事に名港線に乗れたら、あとは終着駅の「名古屋港」で下車し、地上の案内標識に従って
歩けば水族館の建物が見えてくる。万が一、乗り換えの際に違う列車に乗ると、ネジにされる
終着駅まで連れていかれるので注意してほしい。
以前、「名古屋市科学館はダメだ」という内容の記事を書いたが、「名古屋港水族館」は
素晴らしい。入場料はちと高いがスタッフの教育は行き届いており、「博物館のスタッフの
品性と態度の最低ライン」はクリアしており、博物館スタッフの様式美を達成している。
水族館の展示物など詳しいことは行ってみればわかる事なので書かない。pcfxが印象に残った
所だけ書く。
博物館といえば「博物館メシ」だ。博物館に付帯している飲食設備を指すが、この博物館メシ
というのは大抵マズイ。そして高い。その博物館を象徴するメニューを用意している事が
多いが、大体ピンボケメニューだ。
この名古屋港水族館には2つの飲食設備があり、1つはレストラン、もう1つは軽食店だ。
pcfxは博物館メシが高くてマズイのをわかっていながら、行くと必ず食べる。それが趣味だ。
今回の名古屋港水族館には飲食施設が2つ(売店を含まず)もあるので、両方食べる事に
なった。食べないと気が済まないからだ。
で、レストラン「アリバダ」だ。店構えは高級感がある。そしてお値段も高級だ。pcfxは
今回、「やっぱ水族館だから海鮮じゃね?」という理由で「色取りお刺身弁当」なるものを
注文した。¥1600だ。
博物館メシには珍しく、味は「普通」。可もなく不可もなくだ。マズくない博物館メシなど
珍しいので、十分驚くに値する。店員の態度や服装も高級感があってよい。ただ、来る客が
自分も含めて高級な人じゃないので、巨大水槽を備えた高級感溢れる店内に、ガキの泣き声
がこだまする。本来は「水族館でデートするオサレなカップル」をターゲットとしている
のだが、年数を経るごとに現実の客層である「躾の行き届いてないガキを連れた下品家族」
を視野に入れたメニューに変わっていき、現在のチグハグな状態になっているようだ。
この「色取りお刺身弁当」は、「彩」ではなく「色取り」だ。「お刺身弁当」なのに肝心の
刺身は少ない。「ものすごく普通のマグロ」と「固いイカ」、そして一匹のエビだけだ。
他のおかずのほうがおいしかった。ウナギ、ナスのてんぷら、ゴボウの鶏肉巻き、揚げ出し
豆腐、タケノコ、蒸しエビ。ご飯は固く、味噌汁の味は薄い。
もう一つの軽食店は、食券を自販機で買ってカウンターで注文するフードコート形式の店だ。
価格は安くはないが、博物館メシの相場では普通だ。pcfxが注文したのは名古屋名物の
「あんかけスパ」¥750。あんかけスパなのに麺が細くて固い。具はソーセージの半切り4本。
ピーマンの細切りが申し訳程度。あとはゆで卵のみじん切りがパラパラ。「あれ?まだ戦後
だっけ?」と思うような具の少なさに、薄いソースが追い打ちをかける。まさにコレが正しい
博物館メシだ。よほど客をナメているか、博物館のテナント料がボッタクリなのだろう。
名古屋港水族館はミュージアムショップが館内に2つもある。名古屋にしては大規模だ。
出口の脇にある店と、南館の1Fにある店だ。品揃えと配置、店員の態度などは南館1Fの店の
方が断然上だ。買うときはこちらを利用したほうがよい。
pcfxは今回、ベルーガの3Dうちわと
ヤドカリのフィギュア、及び水族館限定の水生生物ガチャポンを数個購入した。
水族館といえば「イルカショー」である。これがない水族館などただの学芸員の溜まり場で
あり、単なる水槽に過ぎない。
pcfxはイルカが2つの意味で大好きだ。「海に住む犬」という位置づけで利口でかわいい。
そして食べるとうまい。この2つの感情は相反しているようで相反しない。ダブルで好き
なのだから大好きだという解釈も可能だ。イルカと遊ぼうツアーに参加しながら、昼食で
クジラの刺身を食べるのが醍醐味といえる。
そんな一匹で二度おいしいお得な生物が愛嬌を振りまいたりジャンプしているのを眺めると、
とてもリラックスできる。名古屋港水族館のスタジアムは大きくてハイテク満載でキレイだ。
平日の昼日中から生ビールを飲みながら見るのをオススメする。この自堕落感は他では
そうそう体験できない。
最前列に座ると高確率でずぶ濡れになるが、それはしつこいほど警告される。去年その注意を
聞かずに最前列に陣取ったDQNがずぶ濡れになり、水族館にインネンをつけて大騒ぎした。
バカの苦情など聞かない社会が望ましい。
「名古屋市科学館」と違い、コンセプトがハッキリしてわかりやすく、係員の態度もよく、
設備のバランスもよい。そして博物館メシが何と普通の味だ。この夏は、慌てて科学館など
行かずに水族館にしたほうがよい。近くには「南極観測船ふじ」が展示されており、海洋
博物館もある。これらの施設の共通チケットがお得に販売されている。是非利用してほしい。
JETTYというショッピング&フードの店があり、土産物屋もある。まるで東京の船の科学館
周辺のようだ。帰りの時間が早ければ、名城線の上前津駅で下車し、大須商店街を見て回る
のもいい。
この夏は科学館は完全無視で水族館へ行こう。