ベクトライズ

様々な出来事について、その過程や流れ、方向性を自分なりに探っていきたいと、ベクトルと「分析」をひっかけた造語です。

寝屋川の事件・動機の考察

2005年02月21日 21時03分52秒 | 暗い事件について
なぜ小学校だったんだろう?

彼にとって良い時代だったから?
彼を追い詰めている何かを背負っていなかった時代、
或いは、それに気づいていなかった時代だったとしたら、
そういう推論が成り立つかもしれない。

最後の手段として、そこに「安堵」を求めたのかもしれない。
受け止めてくれないだろうことは、彼の理性が十分知っていたから、
彼の思いが届かなかったときには、戦う覚悟だったんじゃないかな。

刃物はそのための、自己主張する最後のチャンスを死守するための道具で、
それを必要としたとしても、何かを伝えたかった、又は、すがりたかったんだと思う。

学校はやはり受け止めてはくれなかった。
彼が不審者として扱われるのは当然だ。学校としたら、そうするしかない。
でも、彼には許せなかったんだ。
きっと、最後の望みで、他には行くあても無かったんだと思う。

明白な拒絶を感じた時、彼は強い怒りを感じたんだろう。
世界中が彼を拒絶しているように思えて、とても腹が立ったんだ。
「どうして誰も聞いてくれないんだ」って。

殺人は肯定されないよ。絶対に。
でも、なんとなくわかるような気がするよ。

強い疎外感と、訴える先の無い漠然とした不満の渦に沈んでいる気持ちが。

おそらくは、彼自身、自分の求めているものが分からなかったのだろうけど、
彼の行き先を見つけてあげられたら、救ってやれたかもしれないね。

こういう時、家族や親に何ができたんだろう?

このケースでは、気づいてやれないのは、無理も無い。
だって、彼は「家族の望む彼」になろうとしていたんだからね。
いつも、良い子であろうとしたはずだから。
ある程度の結果も返していたんだし。