ベクトライズ

様々な出来事について、その過程や流れ、方向性を自分なりに探っていきたいと、ベクトルと「分析」をひっかけた造語です。

自殺志願者殺人事件について

2005年08月06日 23時40分34秒 | 暗い事件について
こういうのはどう考えたらいいのだろう?

死にたい人に死を与えること。やっぱり罪なのだろうか?
死にたかった人は、殺されて救われたのだろうか?
彼女は自分の望んだ結果として、それを受け入れられたのだろうか?
そもそも、我々には自らの人生をクィットする権利はないのだろうか?

生死の問題はどこまでも難しい。
それなのに真剣に悩む人を利用しての殺人は、酷く残酷に思える。

深く暗い闇のそこから沸いてくるような欲望は、力が強い。
人の心はもろいものだから、こういう強い力を抑えるのが難しい。
昔から「悪魔」や「魔物」に喩えられ、恐れられるのがこういう部分だ。
これも人の心の一部、もしかしらこれこそが本来の人の姿かもしれない。
人類は、地球上で最も残虐で獰猛な生物は、楽しみのために仲間をも虐殺する。

多少の差はあるにしろ、我々の中に獰猛で残虐な感性が埋もれているのは確かだ。
人の持つそういう部分から目をそらしてはいけない。
こういう時代こそ、人を美しい存在と思ってはいけないのかもしれない。

その昔の心ある時代を取り戻すために、何をするべきなのだろう?
せめて犯罪を鏡にして、優しさを取り戻せないものだろうか。