「功」は、ベジテーションの壊滅によって釣果が向上しデカバスラッシュをもたらしていることだろう。活性が高ければオープンウォーターを楽な釣りで攻めきれるようになり、釣り人も増えた。
「罪」は、ベジテーションの壊滅による生態系の攪乱である。生物多様性基本法(2008年5月成立)が目的とする生物の多様性維持、絶滅危惧種の保護という世の中の流れに逆行しているともいえるだろう。(既述の通り、雄蛇ヶ池には絶滅危惧種や貴重種も生息している)もちろん、食物連鎖の上位に君臨するバスにも影響がでると予想される。
もうひとつ、年々悪化するアオコ現象はソウギョ放流の産物である。この秋から、アオコがひどい八鶴湖の水を浄化するため雄蛇ヶ池の水を導水するそうである。そのために募金で集めた2千万円だかの金をかけたようだが、皮肉にも雄蛇ヶ池のアオコ現象が重度化するタイミングと重なることになった。