もったいない・ご恩返しの心を!太田清蔵の世界世直し運動

地位と名誉と資産と収入を一番大切にする自己中心主義を替えて、戦争とテロと貧乏と病気と麻薬撲滅に全力集中

「勿体ない」の意味

2009年05月01日 16時04分04秒 | Weblog
先日の勉強会では、ご参加くださいました学校法人・国際経営学園理事長の柏正美様が、当勉強会の名称にある「もったいない」と「恩返

し」にまつわる言葉の語源について記された資料をお持ちになり解説して下さいました。
以下、ご紹介させていただきます。

恩送り おんおくり
 江戸時代には、「恩送り」という考え方があったそうです。「恩返し」と違うのは、直接恩を受けた相手に限らず、ほかの誰かに恩を送

り継いでいくことだといいます。
 最近では「恩送り」だけでなく、「恩」という言葉そ似ものも、あまり聞かれなくなつたような気がします。昔は、感謝の気持ちをあら

わすときにもよく使っていたように思うのです。「恩に着ます」「このご恩は一生忘れません」……。
 本来、「恩」は、恵みや慈しみのこと。ただ日本では、とくに上からの施しをさすようになります。それに対する反発からでしょうか。

それとも、「恩」という言葉の中に、相手にお返しをしなければいけないような重さを感じるからでしょうか。
 たぶん、「恩送り」という言葉は、親から子へ、またその子へと愛情を受け渡していくことから生まれたのでしょう。そんな「恩送り」

の流れを、縦ではなく、横へと広げていくこともできると思うのです。広がっていく「恩送り」の波紋-…。きっと、恩の主も喜んでくれる

はず

「勿体ない」もったいない
「勿体」は、中世のころにできた和製漢語だそうです。もったい語源は、物のあるべき姿をいう「物体」だという説が、現在では有力なよ

うです。漢字は、「物」を省略して「勿」と書いたのだとか。これを「無し」で否定して、「もったいなし」になったということです。
 ほかに、「体」は正体の意味、「勿」はそれを打ち消す言葉だという説もあります。この場合の「なし」は程度がはなはだしいことをあ

らわす接尾語ということになります。
 どちらにしても、もともとは「あるべき姿をはずれている」「不届きである」という意味で使われていました。つまり、本来の姿にみあ

った扱いをされないことが、「もったいない」というわけですね。これは、神聖なものが汚されて恐れ多い場合にも、身に余りある好意を

受けて感謝する場合にも使われます。また、粗末に扱われて惜しいということや、活かされずに残念だということにもなります。
 感謝と借しむ気持ちが同居している「もったいない」という言葉。生き物だけでなく、すべての物に命があると感じてきた日本人らしい

言葉です。

(出典:山下晃子著『日本人の心を伝える思いやりの日本語』青春出版社刊)

柏様は、
「感謝の場合も「もったいない」、惜しい場合も「もったいない」と、大変幅の広い言葉だということがかわりました。
プラスの場合もマイナスの場合も使う日本的な言葉で、中世の頃から使われていたようです」
とコメントを添えて下さいました。
 なお、柏様は、昭和16年、新潟県でお生まれになり、早稲田大学を卒業、税理士試験と公認会計士第二次試験に合格された後、昭和4

5年に国家試験受験のための学校である「TAC」、昭和52年に「LEC」を創設され、現在は、八王子市内にある学校法人・国際経営

学園理事長の要職に就かれておられます。