《 野 菜 》
トマト、ピーマン、ナス、ニンジン、大根、
ジャガイモ、レタス、キュウリ、葉野菜
ブロッコリー、カリフラワーなどの花野菜
トウモロコシ、アボカド、リーク
近頃では急性毒性の低い農薬に切り替える農家も増えてきましたが、害虫が農薬に抵抗力をつけてきているので、昔よりも散布回数が増えています。これは堆肥などの有機物を畑に還元せず、殺菌剤で土壌消毒をして微生物を殺すので、作物が十分に栄養を吸収できずに弱くなり、虫がつきやすくなっているからです。葉野菜の水分には残留農薬だけでなく、化学肥料が変化してできる有害な亜硝酸が蓄積されています。土壌中の農薬・化学肥料が浸透している根野菜、虫がつきやすいため殺虫剤を大量にかける花野菜は、特に注意が必要です。
《 果 物 》
オレンジ・レモンなどの柑橘類、リンゴ、桃
ブドウ(レーズン)、イチゴ、バナナ
ブルーベリー、ラズベリー、クランベリー
メロン、チェリー、ナシ、プラム、イチジク
農薬には、雨で薬が流れないようにする薬剤や浸透剤が入っているので、果物は皮をむいてもむかなくても危険です。柑橘類には防かび剤などが使われています。ジャムやジュースは原料になる果物の洗浄を十分せずに製品化することが多く、ドライフルーツには色止めに亜硝酸塩や二酸化硫黄が使われているので、多少色が悪くてもオーガニック製品を選びましょう。
《 種実類 》
ごま、アーモンド、カシューナッツ、ピーナッツ
ナッツなど種実類に豊富に含まれる油分には農薬が残留しやすく、特にピーナッツは地下茎で育つので農薬の影響を受けやすく最も危険です。
《 穀類・豆類 》
米、小麦、大豆
化学薬剤は胚芽の部分に最も多く残留するため、体に良いと評判の玄米や胚芽米、全粒粉にはもっと農薬が含まれていることになります。また、休耕地を作らず続けて栽培すると連作障害が起きて収量が減ってしまうため化学肥料も多用されます。
《 肉類・魚介類 》
牛肉(乳製品)、豚肉、鶏肉(卵)、七面鳥
鮭、海老、蟹、貝類
家畜に与える飼料には農薬の残留度が高く、飼料となるトウモロコシや大豆に遺伝子組み換えコーンが使われている可能性が非常に高いようです。
常に過密な状態で飼育され、ストレスや多産状態により病気にかかりやすいため、家畜には大量の抗生物質が投与されています。また、肥育・産卵・泌乳効率を高めるために高栄養の成長促進ホルモンが飼料に混ぜられています。農薬や抗生物質、ホルモン剤は主に食肉の脂肪分に残留するので、肉類だけでなく乳製品や卵も安全とはいえません。
ハムやソーセージ、ベーコンなどの加工品には、発色剤の亜硝酸ナトリウムや酸化防止剤など毒性の強い添加物がたくさん使われています。
マグロ、カジキ、鮭などは有機水銀の検出量が高く、特に養殖の鮭には抗生物質が多量に使用されています。海老・蟹・貝などの甲殻類も、海底の汚染物質を生態濃縮しやすいので、アレルギーの原因になりやすく、特に子供や妊婦は避けたほうがいいでしょう。
(石川まりこ)
オーガニック・ライフ・サークル会報
2002年10・11月号(No.48)掲載