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Orange Fields

南カリフォルニアのOrange Countyに住む30代。日々の生活で見つけた発見や幸せをお届けします。

ピアノソナタロ短調 アンドレ・ワッツ

2011-02-08 | Classical Music
Liszt Sonata -- Andre Watts -- Tokyo 1988 (Part 1 of 3)


リスト ピアノソナタロ短調
難しい曲だと思う。技術、表現ともに難曲中の難曲だろう。
確か2008年11月号の『音楽の友』では、「ピアニストが選ぶ究極のピアノ名曲50」でラヴェルの夜のガスパールとともに堂々の1位に輝いていた。

ピアノソナタといっても基本の主題提示部・展開部・再現部・コーダといった展開ではなく、私にはどこがピアノソナタなのかさっぱり分からない複雑な構成だ。
きっと構成を読み解くだけでも大変な知識・経験と研究が必要だろう。
技術的にもリストだから困難を極めることも言うまでもなし。

しかしその難解さの中に輝く旋律の美しいこと。心の底に眠っている情熱やら切なさといった感情が絡まって噴き出てくるようだ。

こんな名曲だから多くのピアニストが録音を残しているに違いない。
我が家にもポリーニ盤がある。ポリーニらしい、美しい、完璧な演奏だ。
しかしこの曲に限ってはなんだか物足りない。何が・・・?その解が得られるのがこのアンドレ・ワッツの演奏だった。

だいたいの演奏においては正統派でくせの強くない演奏が好きなのだが(そして温かみのある演奏が好き)、強烈な個性と情熱をピアノにぶつける彼の演奏が、この爆発的なリストに素晴らしくマッチしている。
1988年の演奏。若いアンドレ・ワッツ。今よりもっともっとさらに激しい演奏だ。
やりすぎ、という人だっているだろう。
私も普段ならこういう演奏はあまり好き好んで聴かない。
でもこの曲は違う。
弦が切れるんじゃないかというほどの爆音と、対照的な甘美なメロディ。
なぜか心が動かされる。

ずっと探していたワッツのロ短調。本動画は昨年の夏にアップされたようだ。感謝。