人生をひらく東洋思想からの伝言

様々な東洋思想の言葉やその精神を通じて、ともに学びながら一緒に人生や経営をひらいていけたら嬉しいです。

第122回『怨(うらみ)に報ゆるに徳を以てす』(老子)

2024年01月22日 | 日記

【人生を開く東洋思想からの伝言】

第121回

『怨(うらみ)に報ゆるに徳を以てす』(老子)


これは、老子の名言のひとつとも言われています。

その前文をご紹介しますと、

『無為を為し、無事を事とし、無味を味はう。

小を大とし少を多とし、怨に報ゆるに徳を以てす。』

老子特有の言い回しで、

「小さな物事を大きなことだと思え」、「少ないものほど多いと心得よ」

と言っています。


簡単にご説明しますと、

「いきなり大きな問題が起こる」とか、「いきなりたくさんの問題が起こる」

といったことはあまりないかもしれませんね。

どんな大きな問題もはじめは小さく、いかに多くの問題も最初は少なかったはずです。

だからこそ、問題が小さく、少ないうちに対処するのが大切だと言っているのです。

それが、「無為」「無事」「無味」を実践する生き方だと老子は言っています。


なお、怨みを向けられたら、通常は怨みで反論してしまいがちです

そうるすと、より際限のない報復合戦になってしまう可能性もあるので、

老子は、そういうときこそ、「徳」で相手を受け入れて、

ゆるしなさいと言っています。

そのような心の余裕を持ちなさいよ、と言っているように感じます

すこしでも、そのような心でいられるように自分自身を整えていきたいですね。



参考資料
『老子の無言』 田口佳史著 光文社
 
 
 

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