【人生をひらく東洋思想からの伝言】
第194回
『道に志し、徳に拠り、人に依り、芸に游ぶ』(論語)
最近、改めて論語を読み返していますが、年齢を重ねるにつれて、
その言葉が心に深く染み入るようになりました。
「道に志す」と聞くと、つい大きなビジョンや国家規模、
地球規模のことを考えがちです。 もちろんそれも素晴らしいことですが、
孔子が教えているのは、 もっと身近なところから始めることの大切さです。
地球規模のことを考えがちです。
孔子が教えているのは、
周りの人に喜ばれ、慕われ、感謝され、 尊敬されるような人間を目指す。
そこから始めればよいのだと。 この身近さが、論語の魅力の一つだと思います。
そこから始めればよいのだと。
また、特に心に響くのは「芸に游ぶ」という表現です。
この「游ぶ」は「
漢和辞典や語源辞典を調べてみると、水に入ってそこに親しみ、
戯れるように自由に楽しみながら、趣味や教養と付き合い、
向き合うような感覚が伝わってきます。
東洋思想研究家の田口佳史先生も、この文章について
「
趣味を通じて教養を磨くことも、立派な人間に必要な要素の一つ」
一生涯の学びとして私自身、東洋思想を愛し、これを一生かけて学び、
体得し、 実践し、伝えることを人生の趣味であり志としています。
この志を持ってから、 よりじっくりと学ぼうという気持ちが強くなりました。
「志半ばで」人生が終わるまで、 しっかりと学び続けていきたいと思います。
水に戯れるように、 自由に楽しみながら、 この学びの道を歩んでいきたいと思うのです。
参考文献
体得し、
この志を持ってから、
「志半ばで」人生が終わるまで、
水に戯れるように、
参考文献
『新釈漢文大系 論語』(吉田賢抗著 明治書院)
『超訳 論語 人生巧者はみな孔子に学ぶ』田口佳史著 三笠書房
『超訳 論語 人生巧者はみな孔子に学ぶ』田口佳史著 三笠書房

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