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人生をひらく東洋思想からの伝言

東洋思想の言葉やその精神を通じて、ともに学びながら人生や経営をひらいていけたら嬉しいです。

第194回 『道に志し、徳に拠り、人に依り、芸に游ぶ』(論語)

2025年06月10日 | 日記

【人生をひらく東洋思想からの伝言】

第194回

『道に志し、徳に拠り、人に依り、芸に游ぶ』(論語)


最近、改めて論語を読み返していますが、年齢を重ねるにつれて、


その言葉が心に深く染み入るようになりました。

「道に志す」と聞くと、つい大きなビジョンや国家規模、

地球規模のことを考えがちです。もちろんそれも素晴らしいことですが、

孔子が教えているのは、もっと身近なところから始めることの大切さです。

周りの人に喜ばれ、慕われ、感謝され、尊敬されるような人間を目指す。

そこから始めればよいのだと。この身近さが、論語の魅力の一つだと思います。


また、特に心に響くのは「芸に游ぶ」という表現です。

この「游ぶ」は「さんずい」がついているところに深い意味があります。

漢和辞典や語源辞典を調べてみると、水に入ってそこに親しみ、

戯れるように自由に楽しみながら、趣味や教養と付き合い、

向き合うような感覚が伝わってきます。

東洋思想研究家の田口佳史先生も、この文章について

今のビジネスエリートは仕事一辺倒でゆとりがなさすぎる。

趣味を通じて教養を磨くことも、立派な人間に必要な要素の一つ」と解釈されています。


一生涯の学びとして私自身、東洋思想を愛し、これを一生かけて学び、

体得し、実践し、伝えることを人生の趣味であり志としています。

この志を持ってから、よりじっくりと学ぼうという気持ちが強くなりました。

「志半ばで」人生が終わるまで、しっかりと学び続けていきたいと思います。

水に戯れるように、自由に楽しみながら、この学びの道を歩んでいきたいと思うのです。


参考文献
『新釈漢文大系 論語』(吉田賢抗著 明治書院)
『超訳 論語 人生巧者はみな孔子に学ぶ』田口佳史著 三笠書房

 
 

乃木神社

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