大玉村社協ブログ 

大玉村社協の日々の出来事や、お知らせなどをアップします。

自分(あなた)には価値がある

2015年03月16日 14時14分48秒 | 地域福祉

「来年のことを言うと鬼が笑う」と言いますね。

社会の進むスピードはどんどん速くなっています。

自分自身のことを鑑みても、「平成27年になったと思ったらもう3月?」と感じてしまうように、1年1年の体感速度が速くなっているような気がします。

だからこそ、その速さの中で流されるように無為に生きるのではなく、しっかりと生きていくためには、あまり遠くでは見通しが利かないし、近すぎては変わりようがないということで、3年後にはどんな自分になりたいかについての明確な目標を持って、そこから逆算して今の自分は何をしなくてはいけないのか、何をするべきなのかをキチンと考えて行動することが重要になってきます。

というような話をこのブログでも時々ご登場いただいている本宮市出身でカウンセラー、親学アドバイザーの小木曽道子先生に3月15日に大玉村総合福祉センターさくらでしていただきました。

これまで小木曽先生に来ていただく際には「第〇回地域福祉講演会」と銘打って実施していたのですが、今回は講演会というとココナッツのからのようにお堅いイメージがしてしまうので、肩ひじ張らずに参加できて、お互いに相互交流が出来るように「小木曽先生を囲んでのお茶会」という形での実施となりました。

これまで小木曽先生には傾聴やIスピークの重要性とどのように日常生活に取り入れていくか、自己肯定感を高めるために本人や周囲(特に親)はどのようにすれば接したり声掛けしたら良いのか、話をしたら相手に伝わっている(はず)と決めつけるのではなく、それを決めるのは相手だよ、という話をしていただいておりました。

今回はそれを更に一歩進めたお話を最初にしていただいてから、それぞれ参加者からざっくばらんなご意見や日頃の疑問点などについての質疑という形になりました。参加者の質疑等については普遍的な問題から個人的な問題まで、長江の片側に立ってもう一方を見たときぐらいに幅広く、そして雨降り後の竹の子の成長のように活発に出たのですが、それも取り上げるとあまりに長くなってしまうので、小木曽先生がお話くださった内容の一部を切り取った形に私見を加えた形で以下に紹介させていただきます。

まず上でも少し触れていますが、「自己肯定感」。そのまま解釈すれば自己を肯定する感覚。肯定するとは自分に対しての安心感や、信頼感、マイナスの状態になっても自分は大丈夫と思える力のことです。自己肯定感が高い人は困難に直面しても前向きに取り組めるし、失敗したとしてもまたチャレンジしようという意欲を持つことができます。

しかし反対に自己肯定感が低い人は、困難に直面して本来ならドアがあるかもしれない壁面を見ただけで越えるのを諦めてしまったり、心が長く出したシャープペンの芯のようにすぐに折れてしまいます。

この自己肯定感の高低には幼児期からの周囲の関わり、特に親の接し方や声掛けが重要です。

そして自己肯定感と同じような言葉で「自己価値感」というものがあります。

自己価値とは自分は価値があるという感覚です。価値があるからこそ自分の人生を受け入れることが出来るので、生きる喜びを感じることや、生きていく上での喜びや楽しみ、幸福感を味わうことが出来るという事です。ですので、自己価値観がきちんとしていれば、自己肯定感の高い人になれます。

逆の言葉に「自己無価値感」というものがあります。これは読んで字のごとし、自分が無価値であるという感覚です。しかし無価値であるとは思いたくないので、演技をしたり、虚勢をはったりと、ありのままではない自分を作り出します。

そう考えると英語のperson、日本語では人間の語源が、ラテン語のpersona、仮面というのは面白いですね。

きっと昔の人も生きるのが大変だったから、仮面をかぶって表層人格を隠しながら生きていたのかもしれません。

夏目漱石も草枕の中で「智に働けば角が立つ、情に掉させば流される。とかくこの世は住みにくい」と書いているぐらいです。

と、なんだかどんどん話が逸れていきそうな気がするので、話を戻しますと、無価値感によって、買い物依存症になったり、自己中人間になったり、自分は無価値だと考えているわけですから、行きつく先は自殺ということになってしまいますね。

というわけで、自分が価値がある人間だと感じれるようになるためには、その形成の出発点である幼児期からきちんとした関わり方が大切になってきます。

自分の子どもに対して、ちゃんと安全欲求を満たして、自分は守られているという感覚を与え続ける事、きちんと親子で心の共有がなされていること、そしてあなたがいてくれて嬉しいという実感を与える事によって、子どもはお父さん、お母さんがこれだけ自分のことを大事にしてくれているんだから、自分は生きていて良い、生きる価値のある人間なんだと感じることが出来るわけです。

ですから、親や祖父母等の肉親による誠実な努力を重ねる中で、少しずつ自己価値感を感じれるようになっていくわけです。

これが成人した人で無価値感しか感じることのできない状態の場合には、病院に行って薬を処方してもらうような特効薬はありません。

なので、まずはどんな人であっても何も良いところがない人はいないはずなので、自分の良いところを見る、そして相手から褒めてもらった言葉は表面上では謙遜したとしても、内面では素直に受け取る、そしてダメな私ではなく、私には価値があるというように自己暗示をかけるということを、ゴンドラを使わないで山に登るみたいに地道に一歩一歩積み重ねていくしかありません。

学びに年齢は関係ないと言われます。生涯学習の時代ですから、興味があるもの、面白いと思える対象を見つけることが出来れば、その「面白さ」を燃料に進んでいけます。

ですから自分の中に面白いものを見つけることができれば、その面白さは価値がある、ということに変換できるはずです。

自分に価値があると思える人の人生はきっと満足の行くものでしょう。人生の目的はマスコミで言っている勝ち組、負け組の勝ち組に分類されることではなく、自分がどのぐらい満足できたか(もちろん異論がある方もいるでしょうが)にあります。

と言うわけで、もちろん途中からでも自己価値感を得ることが出来ますが、生育過程で得ることもできます。

そのためには現在子育て中の方、これから子育てをする方は乳幼児の時からの関わりが大事になってくるわけで、親がこういう子どもに育って欲しいと親のエゴやなれなかった自分の投影ではなく、自分の子どもがしっかりと自分を律することが出来て、自分で立つことが出来て、自分で生活出来るのを前提としながら、子どもの何になりたいかをサポートするのが「子育て」とのことでした。

もちろん「小木曽先生を囲んでのお茶会」ですから、美味しいお茶や大玉の特産の饅頭や団子を食べながら、予定時間を1時間もオーバーしながらも濃密な時間となりました。

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平成26年度赤い羽根共同募金運動in大玉

2014年10月03日 10時42分21秒 | 地域福祉

毎年10月1日から12月31日まで赤い羽根共同募金運動が開催されます。

大玉村でも大玉村役場、大玉村商工会、大玉村農村環境改善センター、村民プール、大山公民館、アットホームおおたま、JA大玉支店、大玉村産業振興センター(直売所)、大玉村総合福祉センターさくらに共同募金の募金箱を設置させていただきました。

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募金箱の形状は何種類かあるので、これと同じ募金箱とは限りませんが、上記の施設にお立ち寄りの際には皆様の善意のご協力をよろしくお願い致します。

また、10月5日日曜日、10時からおおよそ12時までPLANT5さんのご協力をいただき、各出入口で街頭募金活動を行います。

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大玉村内の小学生と安達高校の高校生が参加する予定です。

もしPLANT5さんに5日の募金活動を行っている時間に買い物に来るよ、という場合にはこちらも是非善意のご協力をお願い致します。

皆様から寄せられた貴重なご寄付に関しましては、福島県全体及び大玉村内の様々な活動に有効活用させていただきます。

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とっておきの音楽祭2014

2014年10月01日 17時26分09秒 | 地域福祉

とっておきの音楽祭in南達が本宮市で開催されるようになって今年で4年目。

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なぜ音楽祭の名称に「とっておき」が入っているかと言いますと、とっておきを英訳すると「very special」になります。私達一人一人がかけがえのない特別な存在であり、音楽の力であらゆる個性が輝いてほしいという願いが込められているから、「とっておきの音楽祭」なわけです。

9月28日の日曜日、

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当日はとっておきの音楽祭実行委員やステージに出てくれる発表者の日頃の行いが良いのか、雲一つない、まさに秋晴れ。

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関係者は朝7時30分から10時のオープニングに向けて準備ですが、朝から日差しのために暑い。でも関係者一同の心はもっと熱い。

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ステージでは和太鼓の演奏や歌、楽器演奏、小学生の踊り等様々なそれこそ様々なステージ発表がありました。

その様子を皆さんにお伝えしたいのですが、肖像権の関係で大玉村総合福祉センターさくらで毎年11月23日にボランティアフェスティバルという、とっておきの音楽祭と同じ趣旨でイベントを実施しているのですが、そこのオープニングを担当している、そして今年も担当する予定のあだたら和(なごみ)太鼓さんと毎年出演してくれているコカリナくれよんさんと手話サークルひまわりさんの写真のみ掲載させていただきます。

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本宮市社会福祉協議会さんがトランポリンや長縄跳び、フラフープや竹馬などの昔懐かしの遊びを沢山用意してくれていたので、子ども達も大喜びです。

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また福島大学学生ボランティアグループkey'sさんは今年はチャリティーバザーをオープンしていました。key'sさんには毎年ボランティアフェスティバルにもご協力いただく予定です。

このように多くの皆さんのご協力により、とっておきの音楽祭がなりたっております。

来年度も実施すると実行委員長が閉会式で明言していましたので、来年度実施する際には皆さんもみずいろ公園にご来場ください。

 

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昨日に引き続いての

2014年09月22日 11時12分52秒 | 地域福祉

昨日(9月21日)に引き続いて、本日も小木曽道子先生に来ていただいて今日は大玉村地域包括支援センターを会場にオープンしている「さくらカフェ」で、育児中のお母さんを対象にお話をしていただいております。

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ドリカムの曲のタイトルに「未来予想図」というのがありますが、漠然と子育てをするのではなく、子どもの未来像を描いた上で、子どもが社会に出た時に、〇〇になっていて欲しい、そのためには今から、もしくは今後どのような教育方針で育児をしていけば良いのか、 などについてのお話です。

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お母さん方は子どもの将来のために真剣に聴いていますが、

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子ども達は今を夢中になって楽しんでいます。

昨日実施した講演会、「すてきなあなたに伝える心髄」 の来場してくれた方のアンケートに「もっと子育て中の方に小木曽先生の話を聞いてもらいたい」という意見がありました。

それがさっそく実現しました。

また他の方のアンケートには「村作りは人作りだから、今後の大玉村を作っていくためには、これからの人を育てなくてはならない。そのために先生の講演会は非常に参考になった」というものがありました。

親が子どもを輝かすのではなく、親が輝くから子どもも輝く、そんな風にありたいものです。

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素敵なあなたに伝える心髄

2014年09月21日 14時54分52秒 | 地域福祉

「I'm very proud of you」

日本語だと「私はあなたのことをとっても誇りに思っている」という意味になります。

皆さんは普段このようなことを誰かに言う事はありますか。

おそらく大半の方は恥ずかしくて、思っていても口にはしたことがないのではないでしょうか。

でも自分が言う立場じゃなくて、言われる立場だとしたらどうですか。

きっと嬉しく感じるんじゃありませんか。

そして自分が嬉しく感じる事なら、きっと他者も同じように感じるはずです。だから恥ずかしがらないでどんどん使っていきましょう。

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というようなことを本日(9月21日)、大玉村農村環境改善センターで、大玉村教育委員会と大玉村社会福祉協議会の共催で、昨年度から講演会等でお世話になっている小木曽道子先生に「素敵なあなたに伝える心髄」という演題でお話していただきました。

以下に講演内容をまとめさせて頂きます。

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まず肝心なことは伝わったかどうかを決めるのは自分ではなく、相手側です。

ですから頭の中にあることを整理もしないで、雑然と話しても相手には伝わらないことが多々あります。だから相手にきちんと伝わる内容にするためには、

①目的が何かを最初に明確に

一体何の為の話なのかをきっちり、はっきりと言われると相手には聴く姿勢ができます。明確に言わないで、日本人だから空気を読んで分かってくれるだろう、では独りよがりな内容になってしまいます。

②伝えたいことの数を最初に伝える

きちんと伝えたいことが2個ある、とか3個あるとか言わないと、相手の心構えが出来ません。

③なぜそう言えるのか

ただの思いつきで言っているのではなく、きちんとそう言えるという論理や理由、具体例等で捕捉をすると相手はイメージがしやすくなりますし、納得もしやすくなるはずです。

④最後に要点を繰り返して締めくくる

一回言ったからそれで相手にきちんと伝わっているだろう、というのは大きな勘違いです。ドイツの心理学者によると新しく覚えたことは20分後には42%、1時間後には56%、1日後には74%忘れてしまうそうです。ですから、大事なこと、相手に伝わってほしい事の主訴は繰り返すことが大事です。逆に言えば、自分が伝えられる側になったら、忘れないように寝る前にもう一度伝えられたことを思い出すことも必要になります。

そしてもちろん相手の許容レベルに合わせて、相手が理解しやすい表現で伝えることも大事です。

例えば小学生に対して「外出する時には施錠してから」ではなかなか伝わらないかもしれません。「外に行くときには鍵をかけてから」だと、ぐっと伝わりやすくなるはずですね。

余談になりますが、①の「明確に」ということに関して、先日行った研修でも自分が考える「~だろう」と相手の考える「~だろう」には違いがあるのが、当たり前だから、家族間でも仕事でも明確に伝えなくてはいけないという話がありました。

例えば「12時に行きます」と言ってきた相手がいたとします。

でも12時になってもまだ来ません。このような場合に皆さんはどのぐらいなら待てますか。

ある人は「10分ぐらいは待ってくれるだろう」と思っている人もいれば、「5分前到着が当たり前なのに何をやっているんだろう」という人もいるかもしれません。

ですからお互いの「~だろう」の摺合せが大事ですよ、ということですね。

と、また余談が長くなってしまいました……。

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本題に戻りますが、

「また靴下を脱ぎ捨てたままで。

何度注意したらわかるの。

今度同じことをしたら洗ってあげないから。

籠に入れなさいって言っているでしょ」

こんなセリフをお子さんに言ったことのある方は多いと思います。また言われたことがあるという方も多いと思います。

でもそれで言われた方の行動は改まりましたか。

そうか、僕(私)が靴下をその辺にポイッとしちゃうから、お母さんは大変なんだな。今度からはきちんと籠に入れてお母さんを楽させなくちゃな。

なんていうケースは殊勝なのではないでしょうか。これは

「(あなたは)また靴下を脱ぎ捨てたままで。

(あなたは)何度注意したらわかるの。

(あなたが)今度同じことをしたら洗ってあげないから。

(あなたが)籠に入れなさいって言っているでしょ」

と全部前に(あなたは)もしくは(あなたが)が隠れていますね。これをあなたメッセージと言います。

でもこれを、

「いつも靴下を脱ぎ捨てて、

(わたしが)洗濯した後に見つけると

(わたしが)また洗わなくちゃならないの。

洗濯籠に入れてくれると(わたしは)うれしいな」

に置き換えて、(わたしが)や(わたしは)というように、わたし(i)メッセージにしたらどうでしょう。相手の行動に対して、自分にどのような影響が出るのかを自分の気持ちもプラスして伝えることによって、ぐっと攻撃性が減ったような感じを受けませんか。

攻撃的に言われれば、誰しも素直に聞き入れたくなくなるものです。

それをあなたの行動によってわたしに具体的にこんな影響が出ているのよ。だからそれは止めて(もしくは継続して)欲しい、と言われたら、なるほど、それなら止めよう(もしくは継続しよう)となりやすいはずです。

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そして上手に会話をするためには、その下地と言うか、潤滑油と言うか、日常的に相手を褒める事が大事です。

ということで、冒頭の文章に繋がるわけですね。

褒められて気分が悪くなる人はいないはずです。

人間はどうしても減点方式で他者を見てしまいがちですが、加点方式で相手の事実や具体的な良いポイントを褒めましょう。

褒めるためには褒める相手に対して無関心では褒めようがありません。ですからきちんと日頃から行動や言動をきちんと観察して、良いことをしたり言ったりした場合にはその時に褒めましょう。

相手に伝わりやすい言葉で伝える。

相手に伝える前に自分の頭で整理する。

その際には上記①から④が入っているか。

話をして終わりではなく、伝わらなければ意味がない。その判断は相手にある。

あなたメッセージじゃなく、わたしメッセージで。

そしてこれらは日常的な訓練によって上達することが出来る。

ですから会話が苦手、なかなか相手に自分の言っていることを聞いてもらえないという場合には上記のポイントを踏まえて、独りよがりなトークではなく、きちんと相手に伝わりやすいような内容で伝えましょう。もちろん伝えようと思ったら、常日頃相手の話をきちんと聴くことも大事です。

ということで、大事な事なので要点の確認として重複して書かせて頂きました。

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