goo blog サービス終了のお知らせ 

個別指導塾 ONE-S(ワンズ)のブログ

堺市上野芝にある個別指導塾です。進学から補習、不登校の子どもの学習サポートなど、さまざまな子どものニーズにこたえます

いわゆる おバカタレントについて

2017-06-24 22:28:33 | 教室から
こんにちは。堺市西区の上野芝にある個別指導の学習塾ONE-S(ワンズ)の塾長の松下です。

最近はネットの普及が著しく、コンテンツも増えてきたためテレビ離れが進んできているようですね。テレビを見ている時間よりゲームやインターネットを利用している時間の方が多い子どもが増えてきました。生徒たちとの話題も、ひと昔前はテレビ番組のことが多かったのですが、最近ではYouTubeなどの動画やゲームの話の方が多くなった気がします。とはいえ、まだまだテレビの影響力は大きく、テレビ番組がきっかけで将来したい仕事が見つかったり、さまざまな情報を手に入れたりすることができます。

そこで今日はテレビでよく見る、おバカタレントについて書こうと思います。いつの頃からかクイズ番組などで珍解答を連発する人たちがテレビにたくさん現れるようになって、その人たちのことをおバカタレントと呼ぶようになりました。クイズといっても一般常識のようなもので、だれでも知っているような問題に対してとんちんかんな回答をするのです。その解答がおもしろく(私はおもしろくありませんでしたが)、出演してる人が大笑いし、世間でもそういったものがウケたのでしょうか、おバカタレントさんたちがぞくぞくとテレビに登場するようになりました。

この笑いの本質は、漫才やコントなどで練られた笑いではなくどちらかというと「えっ、そんなん知らんねや」「なんでこの問題でこんな解答になるんかいな」のようなどちらかというとバカにしたような笑いだと感じました。前者の芸人さんは視聴者を笑わせているのに対し、後者のタレントさんは視聴者に笑われているという差があると思います。もちろん、このおバカタレントさんの珍解答は、ガチンコではなくわざとそういう解答をすることによって笑いが生まれ、番組としても成立し、そしてますます需要が増えるいう計算されたものである可能性もあります。むしろ多くのタレントさんはそちらの方が多いかと思います。

ですが、私はテレビという公共の電波でこういったものを流すのはどうかと思います。それは子どもたちに「勉強なんかしなくても大丈夫」「知識がなかってもお金持ちになれる」という情報を植え付けてしまうからです。実はこれは間違った情報ではありません。勉強しなくて知識がなくても芸能界だけでなく、スポーツ界やいろいろな分野で成功している人はたくさんいます。そして学校の勉強が頑張ってもできない子どもの希望の星になっていることもあるでしょう。しかし、その人たちは学校の勉強以外の部分で優れた能力があり、そしてかなりの努力をされてきたはずです。ある程度の年齢になればそれは理解できるのでしょうが、幼い子供はそこまで考えることができません。勉強はしていなかったけど、こんなにも努力して、この世界にはこんな厳しさもあるんだということを伝えずに、おバカ解答だけをフィーチャーしてしまうと子どもたちは努力することが必要のないものだと思ってしまいます。

実際に将来社会に出たときに学校の勉強がどれほど役立つかはおいといて、確実に言えることは一般常識を知らないと損することが多いということです。お金の計算ができなかったら効率のよいお金の使い方はできませんし、言葉を知らなかったりすると、たとえば詐欺に引っかかりやすくなります。ですから、別に高等数学などを理解している必要はないでしょうが、小学校での学習や一般常識などを知らないと困ることが多いよという番組がないことが不思議です。視聴率をとるために、おもしろければ何でもいいというのは完全な停滞そして後退をうんでしまうと思います。

おバカタレントさんの珍解答は、出始めたときと比べても現在は度が過ぎています。「そんなん知らんかったらヤバいレベルやん!」というのが増えています。中途半端な珍解答だと、もう視聴者も慣れてきて驚きもしなくなってきたので、ますますエスカレートしているのだと思います。ですがこれがどれほど悪影響を与えているのかを自覚して番組を作ってほしいですね。