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個別指導塾 ONE-S(ワンズ)のブログ

堺市上野芝にある個別指導塾です。進学から補習、不登校の子どもの学習サポートなど、さまざまな子どものニーズにこたえます

ひきこもりについて②~私の引きこもり時代

2017-05-20 16:18:27 | ひきこもり
こんにちは。堺市西区の上野芝にある個別指導の学習塾ONE-S(ワンズ)の塾長の松下です。

前回の続きです。

正直に言いますと、私は大学でかなり落ちこぼれていました。第一志望の大学や学部ではなかったからという言い訳をしていますが、1回や2回生の間は学校は半分ほどしか出席しておらず、留年ラインぎりぎりのところでなんとか進級していましたが、勉強はさっぱりわかりませんでした。ですから4回生になって就職を考えるときに、学部の専門分野に関係する企業で働いていく自信がまったくありませんでした。困った私がだした結論は公務員試験を受けることでした。勉強して暗記してという作業だけは、高校受験・大学受験を通して飽きるほどしてきたものだったので、それほど抵抗はなく、なんとなくマッタリできて自分に合っているかな(公務員の方、失礼m(__)m)と思い勉強を始めました。

それなりに一生懸命勉強したつもりでしたが、いくつか受験した結果はほぼ全滅でした。もちろんショックはショックでしたが、実はこの結果はある程度予想できていたのです。というのも、私の受験した試験のほとんどは2次試験で集団討論や面接がありました。前回書いたように、当時の私は話すことが苦手で、しかもグループの輪に入ることができないため、集団討論にほとんど参加できなかったのです。同じグループにいた受験生の中には優しい人もいて、そんな私に話をふってくれるのですが、そこでビシッと話すことができす、とんちんかんなことを言ってしまったり、ほとんど話せなかったりと今思い出しても変な汗がでてきます(笑) また、個別面接でも当たり前のことですが、初対面の目上の人と話をするわけですから、緊張しまくってまともな受け答えができず、緊張していることを悟られずにいようとすると、ふてぶてしい感じになってしまったりと散々な面接で、面接官から「こいつはダメだなあ」という空気がはっきり伝わってきました。

そんな私の公務員試験ですが、1つだけ合格できたところがあったのです。本当はそれほど行きたくなかったのですが、他に就職先もなく、ここでもこの仕事なら面白そうかなというのを見つけて、できるだけ前向きな気持ちで働き始めました。それがなんと、たったの2週間で退職してしまったのです。理由は簡単に言うなら、居心地の悪さが半端なかったことです。私の気の弱いところや、集団になじめないところや、そういった部分とは正反対の能力が求められる職場で、私にとっては初日から地獄でした。なんとか1か月は頑張ろうと思ったのですが、気がつけば10日目に退職願を出してしまっていたのです。

それでも、このおそるべきスピードで退職したことに対してはほとんど後悔はなく、逆に「4月中に辞めたのだから今から就活すれば間に合うからラッキー」みたいな気持ちでした。そして次に私が目指したのは、もう1度公務員試験を受けることだったのです。結果は1年目とまったく同じでした。自分でも「あれ?デジャブかな?」というくらい集団討論や個別面接で見事に撃沈しました。あせった私はそれからいくつか就職試験を受けに行きましたが、すべて不合格。そのときに、ようやく私は気づいたのです。

「面接でうまく受け答えできないことや、集団になじめないこと、人前で話できないことなどは、社会に出てからは致命的な欠点じゃないのか」
そう思ったときに、私は就職活動をやめ、動けなくなりました。

もう少し続きます。

ひきこもりについて①~居心地の悪いところ

2017-05-19 19:59:18 | ひきこもり
こんにちは。堺市西区の上野芝にある個別指導の学習塾ONE-S(ワンズ)の塾長の松下です。

お店などに行かれたときに、いかにも仕事ができそうな店員さんと、そうでなさそうな店員さんがいますよね。私は仕事がそれほどできなさそうな人を見ると心がぎゅーっと痛くなるんです。特にまだ入りたての新人のような人が、何をしていいのかわからない様子だったり、店長さんや先輩に怒られている姿は、見るのがつらくなってしまいます。それはおそらく、私自身が同じ経験をしてきたからだと思うのです。

私は学生時代アルバイトをそれなりにしてきました。しかし、どのアルバイトも長続きはせず、すぐに辞めてしまったり、クビになったりしました。理由は単純で、どの仕事をしても他の人のようにテキパキと仕事ができなかったためです。何をしたらいいのかよくわからず基本的にはいつも指示を待っている状態で、「どうして他の人は次に何をすればよいのかわかるのだろう」と不思議に思っていました。このような仕事ぶりだったので、だんだんと周りからは「こいつ、大学に行ってるくせに仕事は全然でけへんな」というような空気を感じるようになり、ますます委縮してしまい職場に行くのがしんどくなってきました。唯一、家庭教師の仕事だけはそういったこともなく、楽しくのびのびと働くことができました。家庭教師と同じく、子どもに勉強を教えるという塾講師のアルバイトをしたときは、やはりあまり仕事ができない者と塾長や先輩講師の方からは思われていたように感じましたし、やはり居心地はよくなかったです。ですから、私の場合は自分の得意分野の仕事であるかどうかではなく、周りの人たちに教えてもらうような環境が苦手で、自分で何をするかを決めていくような場所でないとしんどくなってしまうタイプだったんですね。

こうして書くと、「そんなのだれでも同じや」と思われるかもしれませんが、私はその程度が大きかったのだと思います。中学生の頃からずっと話すことが苦手で、といっても仲の良い友だちとは普通に話せましたが、先生や先輩など目上の人との会話はとても苦痛で、できるだけそれを避けていました。それが生意気に思われたのか、嫌われてしまうことも少なくなかったです。もちろん人前で話すことなどできるはずもなく、授業中に先生にあてられるだけでも緊張して顔が真っ赤になるほどでした。中学・高校をこのような感じで過ごしてきたことや、もともとの消極的な性格もあり、大学生になっても他人と会話する能力や人の輪に入る能力がほとんど成長していませんでした。その結果上で書いたように、どこのアルバイトに行ってもすでにできているグループに入ることもできず、また仕事のやり方や次に何をすればいいのかなどを聞くこともできず、「役に立たないバイト」という評価をされることになったのです。

そんなことがあっても当時の私は、「バイトはしょせんバイトやから。大学卒業してちゃんと就職すれば大丈夫なはずや」と思い(そう信じようとしていたのかもしれません)、だんだんとアルバイトをすることからも遠ざかっていきました。そして大学4回生になり就職のことを考えなければならない時期がとうとうやってきました。

続きは次回にします。