表千家一期一会

曙会



梅雨の晴れ間
なにわの街のお茶会が
久しぶりに開催されました

本日は
知人の奥田孝子氏が釜を懸けられるとのことで
楽しみに出かけました




9時少し過ぎに到着しましたが
既に一席目が終わる頃でした

手指の洗浄・消毒を何度もした後
私は三席目に入らせていただきました


今の状況下で席主さんは
何かと普段以上のお気遣いをされていて
一席の人数も十名までになさっていました

しかし
ひとたびお席に入りますと
美しく心洗われる世界に
悩ましい世情をふと忘れて
風雅なひとときに浸らせていただきました


お床には
お家元自筆の画賛

その前に置かれた
すっきりとした花入れには
今朝開いたばかりの底紅が
清々しく縞葦と共に入っています


点前座の長板には
面取り前欠き風炉と並んで
大層大ぶりの水指

なんと
エミール・ガレ作!


勧められて座った席に置かれた
莨盆の中には
本物か?と見まがうような
ほおずきの莨入れが・・・


主菓子は
鶴屋さんが今朝焼かれたという
葛焼

螺鈿の涼やかな干菓子盆は
大阪城の古材だとか


脇に飾られていた主茶碗の黒は
銘「粟津晴嵐」


私がいただいた唐津の平も
素晴らしかったのですが

次客さんが頂かれた「雷神」のお茶碗は
待合に置かれていた
現代的な「風神雷神図」の風炉先と相まって

ご亭主の遊び心を感じさせていただきました


お運びに出て来られた
振り袖姿の小さなお孫さんの可愛かったこと!

よく見れば
点前座で緊張気味にお点前をされているのは
席主のご主人様!

なんと
風炉の灰押しはご主人様がされたとか

夫唱婦随
はたまた
婦唱夫随!?


ご家族総出のおもてなしに
まるでお家に招かれたような
親しみさえ感じさせていただきました


最後にお尋ねした
茶杓の御銘は

「荷葉団団団似鏡」
(かようだんだんとしてまどかなること鏡に似たり)

席中では
今一つその意味がはっきりわからないまま
帰ってきてしまったのですが・・・


帰宅後に調べましたら
次のような意味の禅語でした


「蓮の葉はまるまるして鏡のように丸い」


久しぶりのお茶会
存分に楽しませていただきました


このような時代に
前向きに開催して下さった関係者の方々に
心より御礼申し上げます


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