表千家一期一会

映画「利休にたずねよ」感想

昨日から公開された
映画「利休にたずねよ」を
さっそく見てきました


全編を通して
言葉少ない中で
登場人物の思いが
静かに伝わってくる作品でした


さまざまな場面で
無情の雨が降りしきり
それが
利休の内に秘めた激しい思いを
表しているように感じられました



利休の美を求める心の原点が
十代の時に経験した恋にあったとする
山本兼一さんの仮説


小説を読んだ時には
私の想像力不足のためか
あまりピンときませんでしたが

映画の中では
海老蔵さんの演技の迫力により
妙に説得力があるように思えて参りました


最後に宗恩が
あの香合を投げつけるのを
思いとどまったところが
小説と違っていて

ほっとして
心安らぎました

コメント一覧

tomoko
雲やさま、今年もどうぞよろしくお願いいたします。

雲やさまの、映画を見終わった時のお顔が
目に浮かぶようで、失礼ながら
ちょっと笑ってしまいました。

私には気づかなかったことばかり・・・
さすが、雲やさまですね(^^)
雲や
今日この映画を見ました。物語より装置、お道具にばかり注目している自分がありました。
紹鷗に渡した茶杓はちょっと軽すぎたように思いましたし、宗二小田原の場面で最初山里棚に見えた棚が次のカットでは桐丸卓になっていたように思えたし・・・。
最期の三畳台目の茶室の隅棚が低く見えたり、この時の茶杓がいいシルエットだったり、私はこの映画に何を求めていたのか?楽しめませんでした。自分には娯楽映画にはならなかったです。
tomoko
それも無いとはいえませんが・・・

あえて言葉で表現するとしたら

”自分が自分で在るための誇り”

といったことでしょうか・・・


これは
利休が命乞いを一切せずに
まっすぐ死に向かった生き方に
通じるのではないかと

最後のお茶を点てている場面で
宗恩のあの穏やかな表情の奥には
利休と同じ
美しく生きる道を歩み続けることへの
誇りと安らぎ 
そして
女性としての気高さを感じました

これは
あくまでも私が個人的に感じたことですが・・・

映画の中の所作についてのご質問
楽しみにしております。

iwakiri
実は、私にお茶を勧めてくれた女性に似たようなことを言われました…

狂おしいほどの嫉妬と、それでも最愛の人が愛した品への慕情との葛藤ということでしょうか…

そんなことを理屈で考えている様が、女心を解せぬ男の浅はかさを垣間見させる有り様かもしれませんが(笑)

「男と女の間には海よりも深くて広い河があるってことさ…」という、とあるアニメの台詞を思い出しました。

映画の中で、ひとつ気になった所作がありました。それについては、またお稽古のときに質問させて下さい。
tomoko
この映画は
観る人の持っているものにより
いかようにも
味わうことのできる作品だと
先日テレビで言われていましたが
私もそのように感じました。

茶道というものが
正に
そのようなものであるのではないかと
感じております。

つまり
お茶を飲むという
いたって日常的なことから
禅の心という
精神性の高いものまで
聖と俗が一体となり
さらに昇華されたものと
言ってもよいでしょうか・・・


宗恩になぜ香合を割らせなかったか・・・

踏みとどまった宗恩の気持ちが
同じ女性として
私にはよくわかります

男性にはわかりづらいかもしれませんが・・・
iwakiri
先ほど観て参りました。
若き日の与四郎にある激情は、表面からは削ぎ落とされていく過程を感じました。与四郎が宗易になり、利休になる中で削ぎ落とされ、そして、研ぎ澄まされていく過程を感じました。紹鴎の前で、花瓶の一部を削ぎ落とす様にそれを込めたのかなあと感じました。

ただし、激情は秘めているものの、心の内で炭の熾火のように静かに燃えたぎっているのだろうと、炭火が現しているように思えました。

ただ、何故、原作と違い、監督は宗恩に香合を割らせなかったのかは考えさせられました。
宗恩が最後にお点前をする脇に、あの香合が置かれてましたが、あえて原作と変えて、何を表現したかったのか…割れば簡単に砕ける「美」の儚さを、香合を残すことで現したかったのか。
本編の利休の台詞にもありますが、ただの土くれを捏ねて焼いた塊に宿る美とは何かを考えさせられました。
tomoko
静かで美しい映画でしたね。
お茶をしていてよかったと
あらためて思いました。
健さんは織部がお好きだったんですね。
私もさっそく見に行きました。
綺麗な映像の数々には感動しました。また主人公の最後の場面でやっと私の大好きな茶人古田織部が出てきたのは嬉しかったです。
名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「つれづれ」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事