「知床」１泊２日ツーリングその１

ツーリングマップルの付録の折りたたみ地図を手に、
これまでの行った先を思い起こすでもなく
眺めていて、ふと気が付いた。
周りを海に囲まれた北海道の海岸ルート。
バイクであちこち走っているうちに結構走破していて、
残っているのは、
釧路から根室・知床を経由して網走までのルートと、
苫小牧から室蘭・函館を経由して積丹半島までのルートの2つで、
これを走りきると北海道の海岸線ルートは「クリア」なのだ。

計画実行はいつにしようかと機会をうかがっていると、
金曜の夜、毎晩のように見ている天気予報の
知床周辺の週末の天気は「晴れ」マーク！
行き帰りの途中に走ることになる十勝・釧路も雨の心配はなし。
「宿がとれたら旅にでようかな」なにげなくつぶやくと、
嫁が「土曜も日曜も予定があって自分はお出かけできないし、
行ってくれば」とあたたかい言葉。
速攻で中間地点付近の宿にめぼしをつけて電話してみると、
1本目であっさり予約完了。
天気予報では雨具の準備も要らないようだし、
まだまだ夏の陽気は続いていて、
着るものもかさばらないので、
26リットルのデイパックと中型のウエストバッグに
すべての持ち物を詰め込み、
1泊2日のツーリングの準備は整った。

翌日の26日は午前8時40分に自宅を出発した。
写真は午後2時に到着した根室半島の
納沙布（のさっぷ）岬。
つい最近、ロシア国境警備隊による
日本漁船銃撃・拿捕（だほ）事件の現場となった
貝殻島を眼前に望み、
本当にすぐそばで起きたいたましい事件に
改めて悲しみと憤りが同時にこみあげてきた。

今日宿泊するウトロまではまだまだ遠い。
滞在もそこそこにまた走り出した。

＝つづく＝