昔の望遠鏡で見ています

鏡筒の取外しを手伝う

 梅雨が早く明けた後、曇り空がずっと続いていたのだが、今日は青空が見える暑い日だ。車の上には白い雲。よく見ると、一部が角のように突き出ている。まるで、ハッブル宇宙望遠鏡で撮影されたM16にある ’ 創造の柱 ’ のようだ。星も雨粒も、同じようなところから生まれるのだと思うと、不思議な気持ちになる。




 山中を抜け田んぼの中の一本道を進む。遠くに友人宅のある町が見えてきたところで、雨が降り始める。望遠鏡はドームの中なので作業には影響は無いのだが、やめばいいなと思いながら車を進める。

 時間前に到着。取外す30cmニュートン鏡筒の重量は約60kgなので、助っ人も頼んでいるという。間もなく、その四人も集まり、六人でドームに上がる。
 鏡筒を外すと、当然ウエイトの方が重いので、そちらが下がる。これを見越して、鏡筒を上にした姿勢で、作業することにした。鏡筒の前後の端に二人ずつ付き、友人がネジを外し、私が真ん中を支える。そして掛け声をかけて、皆で持ち上げる。
 下ろす途中、鏡筒に取付けてあるカメラ自由雲台が、私のシャツのポケットに引っかかる。皆に鏡筒を少し持ち上げてもらい、脱出に成功する。その後、無事に床に着地させることができた。

 大きな望遠鏡の鏡筒を取外したのは、初めての経験だったが、改めて重量物の取扱いには人手が必要なことを実感した一日であった。




 機械加工の際に使用したセンター穴が見える赤緯軸の直径は、80mmとのことだ。この赤道儀には、今後、15cm屈折や太陽望遠鏡などを載せる予定だという。剛性が高い機械なので、安定した像を見せてくれるだろうと思った。

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