哺乳綱ゾウ目(長鼻目)に属する動物の総称である。陸棲哺乳類では最大の大きさを誇る。化石で発見される種類は多いが現存するのはアフリカゾウとアジアゾウの2種類だけである。全般にアフリカゾウのほうがアジアゾウよりも大きい。
長い鼻、大きな耳が特徴。首が短く、立ったままでは口を地面につけることが出来ない。膝をついてしゃがむか、むしろ筋肉質の長い鼻を使って食べ物や水などを口に運ぶ。鼻を使って水を体にかけ、水浴をすることもある。この鼻は上唇と鼻に相当する部分が発達したものであり、先端にある指のような突起でピーナッツのような小さな物から、豆腐といった掴みにくい物までを器用に掴むことができる。
人間には聞こえない低周波音(人間の可聴周波数帯域約20Hzのそれ以下)で会話していると言われ、その鳴き声は最大約112dBもの音圧(自動車のクラクション程度)があり、最長で約10km先まで届いた例もある。加えて、象は足を通して低周波を捕えられることも確認された。
ゾウの足の裏は非常に繊細であり、そこからの刺激が耳まで伝達される。彼らはこれで30~40km離れたところの音も捕えることができる。この生態領域はまだ研究途中であるが、雷の音や、遠く離れた地域での降雨を認知できるのはこの為ではないかと考えられている。専門の学者によれば、象は世界中の出来事を何でも知っているという。もちろん季語ではない。
草干すやはるかな音へ象の耳 植田貞子(うえだ・ていこ)
句集『篠笛』(天満書房刊)より
牛馬の飼料とするために刈り取って干したものが「干草」である。貯蔵して牛馬に与える。動詞ととしては「草干す」となる。雑草は花の頃が栄養分も多く収穫量も多いので花期のころに刈り取りを行なう。夏の季語である。句は動物園の情景なのか外国詠なのかわからないが、草干しの場面と象は同時には見えないであろう。象の近くに来る前に作者は草を干す場面を見てきたのである。象の耳を見ていると何でも聞こえるような気がしてくる。あの遠く離れた草を干すかすかな音も象の耳には届いているのであろうか。心なしか象の耳はその方向に向いているのだ。(勢力海平)
長い鼻、大きな耳が特徴。首が短く、立ったままでは口を地面につけることが出来ない。膝をついてしゃがむか、むしろ筋肉質の長い鼻を使って食べ物や水などを口に運ぶ。鼻を使って水を体にかけ、水浴をすることもある。この鼻は上唇と鼻に相当する部分が発達したものであり、先端にある指のような突起でピーナッツのような小さな物から、豆腐といった掴みにくい物までを器用に掴むことができる。
人間には聞こえない低周波音(人間の可聴周波数帯域約20Hzのそれ以下)で会話していると言われ、その鳴き声は最大約112dBもの音圧(自動車のクラクション程度)があり、最長で約10km先まで届いた例もある。加えて、象は足を通して低周波を捕えられることも確認された。
ゾウの足の裏は非常に繊細であり、そこからの刺激が耳まで伝達される。彼らはこれで30~40km離れたところの音も捕えることができる。この生態領域はまだ研究途中であるが、雷の音や、遠く離れた地域での降雨を認知できるのはこの為ではないかと考えられている。専門の学者によれば、象は世界中の出来事を何でも知っているという。もちろん季語ではない。
草干すやはるかな音へ象の耳 植田貞子(うえだ・ていこ)
句集『篠笛』(天満書房刊)より
牛馬の飼料とするために刈り取って干したものが「干草」である。貯蔵して牛馬に与える。動詞ととしては「草干す」となる。雑草は花の頃が栄養分も多く収穫量も多いので花期のころに刈り取りを行なう。夏の季語である。句は動物園の情景なのか外国詠なのかわからないが、草干しの場面と象は同時には見えないであろう。象の近くに来る前に作者は草を干す場面を見てきたのである。象の耳を見ていると何でも聞こえるような気がしてくる。あの遠く離れた草を干すかすかな音も象の耳には届いているのであろうか。心なしか象の耳はその方向に向いているのだ。(勢力海平)
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