にいはんは周回遅れ

世間の流れとは違う時空に生きる

記事には記事で議論できないオーマイニュース

2008-04-14 | オーマイニュース

この一週間オーマイニュース(以下OMN)を襲った梨元・加護台風が、ようやく去った模様です。まだ動画の閲覧には不自由していますが、その他の通常記事は問題なく閲覧できるようになりました。明日以降は更に快適な環境となる事が予想されます。

さて、OMNでは、梨元・加護台風来襲直前に始まった日の丸・君が代をめぐる議論が、嵐の中でもその火を絶やすことなく続けられていました。きっかけとなったのは4月3日に掲載された大谷憲史記者のこちらの記事、それに反応した編集部の朴哲鉉記者がその日のうちに記事を執筆・掲載し、さらにそこから三田典玄記者の記事へと続いています。

記事の内容はともあれ、こうやって記事によって議論が継続されるのは、一部の編集部員と市民記者にとっては喜ばしい事だと思われます。朴氏は今回の記事の冒頭でこのように呼びかけていました。(引用部分はイタリック体で表示、フォント変更・太字は筆者)

 断っておくが、この記事はすべて私の考えであり、反論のある方は、ぜひ反論記事を書いていただきたい。日本の複雑な事情に詳しい方たちのいろんな考えをぜひ読んでみたい。

三田氏の記事は反論ではありませんでしたが、朴氏の記事に反応して執筆したものだと文中で語られています。また、つい1ヶ月ほど前にはこんな川柳がシチゴ帳に掲載されていました。

記事を見て 文句言うなら 記事書こう

これは市民記者が投稿したものですが、掲載を決定したのは他ならぬOMNですから、OMNの考えと一致していないとは考えにくいものがあります。

ところが、朴氏の記事というか、文中の呼びかけに反応して書かれた記事の中には、あえなくたね送りとなってしまったものがあります。また、三田氏の記事のコメント欄では、韓国の国旗事情について記事を書いたが掲載されていないという発言もありました。一体これはどういうことでしょうか?

おそらく、朴氏は編集部員ではありますが、当該記事の掲載プロセスに関与していなかったのでしょう。記事をたね送りにしたり、塩漬けにしているのは他の編集部員なのでしょう。その編集部員氏は朴氏が記事でこのように呼びかけている事を知らなかったので、他の記事と同じように掲載・たね送り・塩漬けの判断を下した可能性が高いものと思われます。

ただ、その結果、朴氏の発言は何だったのかという疑問が残りました。OMNが記事の掲載を保障していないのは周知の事実ですが、編集部員が記事で意見を寄せて欲しいと発言しているのに、実際に記事を執筆して投稿してみたらたね送りや塩漬けでは、呼びかけに応じた市民記者はいい面の皮です。さらに、朴氏は登録者用・未登録者用双方のコメント欄でも、同様の主旨の発言を行っています。これはいささか無責任な発言ではなかったでしょうか?

朴氏は編集部員ですから、市民記者から寄せられた記事に反応して即座に記事を執筆し、それを掲載してもらう事が可能です。しかし、一般の市民記者にはそのような特権はありません。記事を執筆したとしても、掲載されるかどうか、また掲載されるにしてもいつ掲載されるかがわからないというのでは、議論の為に記事を執筆しようという意欲がわかない人の方がまず間違いなく多いでしょう。今回めでたく掲載された三田氏の記事にしても、記事IDから判断する限りでは、投稿から掲載までに少なくとも4日を要していますから、掲載されただけでよしとしなければいけないのかもしれませんが。

編集部の吉川忠行記者と友人としての付き合いがあると公言している藤倉善郎氏などは、出来上がった記事に本論とは全く無関係なコメント欄への反論(というにはお粗末ですが)を付け加えたこのような記事ですらトップ掲載されますが、一般の市民記者には、まずそのような事はありえません。掲載されるかどうかわからない記事を書くくらいなら、コメント欄で議論を行えばいいだけの話です。掲載はスピーディーですし、コメントにはたね送りも編集もありません。


記事には記事で反論を


これは編集部員と一部OMN認定プロにだけ許された特権です。今後、この言葉で市民記者や読者を惑わせるのはやめましょう。