にいはんは周回遅れ

世間の流れとは違う時空に生きる

今日も今日とてなし崩し

2008-04-01 | オーマイニュース

オーマイニュース(以下OMN)のサイト内別冊、エムプロの記事が、OMN本隊サブトップへの侵攻を開始した模様です。サブトップ3番目にある記事が、編集部所属(エムプロ組)の吉川忠行記者によるもの。私が確認した限りでは、3月12日のエムプロ発足以来初めての出来事です。

ほんの1週間前、OMNに大きな反響とPVをもたらしたであろう、朴哲鉉記者によるチベット弾圧抗議デモレポートですら、本隊サブトップには掲載されませんでした。また、エムプロプレ創刊のお知らせでは、OMN本紙の上位記事は全て市民記者によるものとなる旨の発言もありました。これらの点から、編集部発の記事がサブトップに掲載される事はないと思っていたのですが、どうやら事情が変わったようです。

さて、今回本隊サブトップに侵攻した吉川氏の記事は、一見何ということのない飲食店と、そのオーナーを取り上げたものです。編集部員がこのような記事を書いても構わないとは思いますが、わざわざ本隊サブトップに持ってきた事と、吉川氏と記事で取り上げている佐谷恭氏のつながりを考えると、この記事は吉川氏によるサイトの私物化ではないかとの疑問が出てきます。

吉川氏と佐谷氏は、つい1年前まで、ともにライブドアニュースで勤務していました。カメラマンと記者として、堀江貴文社長(当時)逮捕後の同社の模様を伝えた記事もあります。そして、両氏は同社のニュース部門閉鎖のあおりをモロに受けた、いわゆる「退職同期」でもありました。ちょっとした知人というには無理がある関係といっていいでしょう。ところが、今回の記事で、吉川氏は佐谷氏の経歴を以下のように伝えています。(引用部分はイタリック体で表示、フォント変更・太字は筆者)

 佐谷さんは、富士通の人事担当を経てベンチャー企業の立ち上げに参加後、イギリスの大学院で平和学を学び、帰国後はポータルサイトの独自報道部門で記者を経験した。

ここにある“ポータルサイトの独自報道部門”というのが、他ならぬライブドアニュースなのですが、吉川氏は佐谷氏とのつながりを隠す為に具体的な社名を伏せたのではないでしょうか?

記事では、佐谷氏の事をたいへん好意的に取り上げています。吉川氏が佐谷氏とのつながりを明記した上で、佐谷氏や氏がオーナーを務める飲食店をOMNで紹介するのならば、まだ最低限の透明性は確保されているとみてもいいでしょう。しかし、記事では両者の関係に一切触れていません。元木昌彦社長が国民投票法案反対記事を身内から集めたり、軸丸靖子記者が福島瑞穂社民党党首の言葉を切り取って伝えた時と同様に、そこに不純な何かを感じます。


お仲間を持ち上げるなら、せめて堂々とやりましょう


こそこそしていると、掲げたばかりのエムプロの看板に傷がつきます。