にいはんは周回遅れ

世間の流れとは違う時空に生きる

残念としか言いようがない

2007-09-22 | オーマイニュース

今日、オーマイニュース(以下引用部分を除いてOMN)に掲載された記事の中に、他媒体からの無断転載を指摘されたものがありました。この記事を書いた市民記者は、つい1ヶ月ほど前に同様の行為が原因で全ての掲載記事を一時削除され、そのうち2本を除いて再掲載された記者その人です。

その当時の経緯が投稿記事に関する注意に書かれた通りだとすれば、記者は編集部から厳重注意を受けているはずです。記者はここに紹介されていた市民記者倫理綱領第6条を右から左に受け流してしまったのでしょうか。以下に条文を引用します。(引用部分はイタリック体で表示、フォント変更・太字は筆者)

市民記者倫理綱領 6.著作権を守ります、転載や引用のルール厳守を

私たち(=市民記者)は他人の文章や写真の盗用や無断転載をしません。これらは著作権法に違反し、オーマイニュースに掲載されたすべての記事の信頼性を貶めます。これに関するすべての責任は記者自身にあることを十分意識します。また他人の作成した文章の一部を引用する場合、出所や引用元をはっきり明記します。さらに、原典の文脈から外れた意味で利用する恣意的な引用はしません。明確な主張を含む独特な言い回しの他人のスクープ記事からの引用については特に留意します。

OMNにしてみれば、他媒体を無断転載した記事の削除と当該市民記者への厳重注意をもって、この話は終わったと考えていたのでしょう。編集部のマンパワーからして、全ての記事について無断転載を細かくチェックしていては、円滑な編集作業が妨げられる事は想像に難くありません。また、編集部が、基本的に市民記者を信頼するというスタンスだとすれば、それも間違ってはいないと思います。

しかし、編集部の信頼は見事に裏切られました。この件で、編集部が当該市民記者だけではなく他の市民記者の投稿に厳しい目を向けるようになり、その結果投稿から掲載までの時間が余計にかかることになっても、一概に編集部だけを非難するわけにもいかないと思われます。

この記事に関しては、OMNのこれまでの対応も不可解です。今日付けで掲載されたNewsカテゴリの記事は21時現在で8本。同時点でこの記事だけがトップページからは見られなくなっています。コメント欄での指摘を受けた措置と考えられなくもないのですが、編集部からのアナウンスは今のところありません。記事を目が届きにくい場所に退避させて、これからどうしようというのでしょうか?

そして、この記事が出た事によって、はからずも編集部のチェック体制の杜撰さが明らかになりました。一時削除され、無断転載が存在しない事を確認してから再掲載した記事の中から、無断転載と思われる記述が出てきたのです。一体、担当編集部員は記事を一時削除して何を調べていたのでしょうか?

一般の市民記者や読者にしてみれば、一時削除した上で再掲載した記事は、OMNのチェックを経ているのだから他媒体からの無断転載はなかったと考えたでしょう。部外者が本来OMNがやるべき仕事を代行していては、円滑な日常生活が妨げられる事は想像に難くありません。また、一般の市民記者や読者が、基本的にOMNを信頼するというスタンスだとすれば、それも間違ってはいないと思います。

しかし、一般の市民記者や読者の信頼は見事に裏切られました。この件で、一般の市民記者や読者が当該記事の編集担当者だけではなく他の編集部員の仕事ぶりに厳しい目を向けるようになり、その結果OMNから去る一般の市民記者や読者が出ることになっても、一概にその市民記者や読者だけを非難するわけにもいかないと思われます。

他媒体の無断転載を繰り返す市民記者と、この記事はチェック済みというお墨付きが信頼できない編集部。ある意味最強のツートップを持つOMNは無敵なのかもしれません。


久しぶりに(違う意味で)バンザイしたくなりました。