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<地理的表示(GI)保護制度> 登録番号 67.  くまもとあか牛

2021-03-02 07:49:22 | 食品

 登録番号 第67号 くまもとあか牛
 
 特定農林水産物等の区分 第6類 生鮮肉類 牛肉
 
 特定農林水産物等の生産地 熊本県
 
 登録生産者団体 熊本県産牛肉消費拡大推進協議会
 
 特定農林水産物等の特性 肉質は赤身が多く適度な脂肪交雑。赤身の特徴的なあっさりした味わいとやわらかさ、ヘルシーさを兼ね備えている。黒毛和種に比べてうま味を感じさせる遊離アミノ酸が多く、甘味を呈するグリコーゲンも豊富。

 地域との結び付き 熊本系の褐毛和種は、熊本県の在来牛にスイスのシンメンタール種等を交配させて改良し、昭和19年に高知系の褐毛和種、黒毛和種等とともに和牛の品種として成立。阿蘇地域を中心とする牧野への適応を考慮し、脂肪交雑に特化した改良ではなく、足腰の強さや粗飼料の利用性を活かした改良を行うことで、赤身が多い肉質となった。

*https://www.maff.go.jp/j/shokusan/gi_act/register/i67.html より

 「くまもとあか牛」は、最長かつ最終飼養地が熊本県内である褐毛和種(あかげわしゅ)(1)の牛肉です。
 肉質は赤身が多く、適度な脂肪交雑で、あっさりとした味わいとやわらかさを兼ね備えています。黒毛和種に比べてうま味を感じさせる遊離アミノ酸が多く、甘味を呈するグリコーゲンも豊富に含まれています。

 「くまもとあか牛」の品種は、一般社団法人日本あか牛登録協会発行の子牛登記証明書またはこれに準じる証明書を有する褐毛和種としています。

 生産の条件は、「肥育期間が12ヶ月以上であること」、「最長かつ最終飼養地が熊本県内であること」としています。
 また、枝肉の条件は、「去勢牛または未経産雌牛であること」および「公益社団法人日本食肉格付協会の定める牛枝肉取引規格の肉質等級が2等級以上(おおむね4等級以下)であること」としています。

 「くまもとあか牛」の生産地である熊本県は九州の中央に位置し、世界最大級のカルデラがある阿蘇地域(2)を中心に、古くから牧野を利用した「あか牛」の生産が行われてきました。
 明治時代(3)に入ると、外国種の導入による「あか牛」の品種改良が図られるようになり、スイスのシンメンタール種を種雄牛として交配させることで、体格の小さかった「あか牛」の大型化を達成しました。その後、品種の固定に取り組んだ結果、1944年に熊本系褐毛和種として品種登録されました。

 また、品種改良の過程において、阿蘇地域を中心とする牧野への適応を考慮し、脂肪交雑に特化した改良ではなく、足腰の強さや粗飼料の利用性を活かした改良を行ったことで、赤身が多い肉質となりました。
 熊本系褐毛和種の種雄牛の管理は、全国で唯一、熊本県農業研究センターが行い、全国に先駆けた受精卵移植技術による種雄牛の生産や希少系統の育種保全、県内酪農家が飼養する乳用種を活用した褐毛和種の生産など、褐毛和種の改良および保全に取り組んでいます。

 2017年現在、熊本県では、全国の褐毛和種の約70%を占める14,500頭が飼養されています。特に、褐毛和種が誕生した阿蘇地域は、県内の褐毛和種繁殖雌牛の約70%が飼養され、その多くが産地で放牧されています。

 (1)褐毛和種:黒毛和種、無角和種、短角和種と並ぶ日本固有の肉用品種和牛のひとつです。体格が大きく温厚な性質で放牧に適している品種です。食味は脂肪交雑が適度でうま味を豊富に含む赤身が多いことが特徴です。
 (2)阿蘇地域:活火山の阿蘇山を中心に、東西約18km,南北約25kmの世界最大級のカルデラが広がる地域です。阿蘇くじゅう国立公園に指定されており、温泉や観光・レジャースポットが点在する有数の観光エリアとなっています。
 (3)明治時代:1868年~1912年。日本の時代区分の一つ。日本が幕府による封建制から近代化に移行した時代です。

*https://gi-act.maff.go.jp/register/entry/67.html より


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