リリオーが生まれ育った地の事は前に書いた。何十年も前、戦前から住んでいた人たちが立ち退きになってこの地から出て行ってしまった事を。
その平屋が建ち並ぶ古い家並はあっという間に潰され更地になっていた。
祖父母、父、母、息子、娘、代々の家族が寝起きし、ご飯を食べ、笑い泣きした家があっという間に無くなった。
1軒、一文菓子屋さんがあった。お婆さんが毎日、市電に乗り松屋町から駄菓子をいっぱい仕入れ、背負って帰ってきた。みんな、お婆さんが帰ってくるなり集まって我先に好きなお菓子を買った。カルメ焼き、南蛮菓子、黒棒、すこんぶ、大きな穀煎餅やコンペイトウ、かりんとう等々、買うと直ぐに店の中で食べて喜んだ。
その店も時代と共にいつの間にか無くなった。そのお婆さん・・・しばらく肩を落として寂しそうにしていた。
金魚屋さんもあった。お婆さんが家の前でリリオー達子供相手の金魚すくいで生活をしていた。そして、夜店やお祭りがあると息子と出かけて行き商いしていたが、いつもニコニコしていて楽しそうだった。
今の人たちは働くところが無いと言うが、昔の人たちは仕事があったし良く働いたんだ。ワラビ餅売りのおじいさんもいたしね。
そんなあんな色んな思い出のある光景も大昔に無くなったが、住む人たちの心意気は変わらず、冠婚葬祭など何かあると集まってくる仲良し仲間の集まりの下町だった・・・いや、だったという過去形で言ってはいけない。まだ当時から住んでいる人たちもいるしきっと新しい住人が来ても上手く行くと思う。そしてその新しい住人も古くなって・・・又新しい人たちが現れて・・・永遠の話だ。
どんな家が建つんだろう。どんな人たちが来るんだろうね。去る人あれば来る人有り。寂しくもあり楽しくもある・・・か。
大昔を思い出し佇むリリオーであった。
昨日の新地の話と言い、今日の話と言い、昔の話をするなんて、リリオーもエエ年になったと言うことであります。
その平屋が建ち並ぶ古い家並はあっという間に潰され更地になっていた。
祖父母、父、母、息子、娘、代々の家族が寝起きし、ご飯を食べ、笑い泣きした家があっという間に無くなった。
1軒、一文菓子屋さんがあった。お婆さんが毎日、市電に乗り松屋町から駄菓子をいっぱい仕入れ、背負って帰ってきた。みんな、お婆さんが帰ってくるなり集まって我先に好きなお菓子を買った。カルメ焼き、南蛮菓子、黒棒、すこんぶ、大きな穀煎餅やコンペイトウ、かりんとう等々、買うと直ぐに店の中で食べて喜んだ。
その店も時代と共にいつの間にか無くなった。そのお婆さん・・・しばらく肩を落として寂しそうにしていた。
金魚屋さんもあった。お婆さんが家の前でリリオー達子供相手の金魚すくいで生活をしていた。そして、夜店やお祭りがあると息子と出かけて行き商いしていたが、いつもニコニコしていて楽しそうだった。
今の人たちは働くところが無いと言うが、昔の人たちは仕事があったし良く働いたんだ。ワラビ餅売りのおじいさんもいたしね。
そんなあんな色んな思い出のある光景も大昔に無くなったが、住む人たちの心意気は変わらず、冠婚葬祭など何かあると集まってくる仲良し仲間の集まりの下町だった・・・いや、だったという過去形で言ってはいけない。まだ当時から住んでいる人たちもいるしきっと新しい住人が来ても上手く行くと思う。そしてその新しい住人も古くなって・・・又新しい人たちが現れて・・・永遠の話だ。
どんな家が建つんだろう。どんな人たちが来るんだろうね。去る人あれば来る人有り。寂しくもあり楽しくもある・・・か。
大昔を思い出し佇むリリオーであった。
昨日の新地の話と言い、今日の話と言い、昔の話をするなんて、リリオーもエエ年になったと言うことであります。