リリオーが北新地・ネオンの中で活躍?し始めた20才代の大昔。
某出版社の支局長がお客様をお連れになられた。
お水割りを作って呑み始めると直ぐ・・・
「ダメなんだ、今度もダメだった、どうしてだ、君はダメだ」
はっきり覚えていないですが、怒りながら、そのようなことを、
言われるんです。この方は誰?
何度か直木賞候補に挙がりながら落選されていた「阿部牧郎」さん
だったのです。
当時は、直木賞、芥川賞があるのは知っている位だったが、解る。
まさか、そんなお偉い先生にお越しいただいたなんて、ビックリ。
「そうなんです、ダメでした」と謙虚に答えられる阿部さんに
怒りながら激励を送っておられる支局長・・・お二人にジーンと
胸を打たれた事、覚えています。
その後、直ぐ、支局長は転勤され、阿部さんとも1回こっきりと
続かず残念でした。
でも、10何年後(1987年)8度目の挑戦で直木賞を受賞された事、
知り嬉しく、直ぐに買って読みました。
「それぞれの終楽章」
阿部牧郎・著
だが、残念ながら去年の5月、阿部牧郎さんは亡くなられました。
直ぐに産経新聞の産経抄に阿部さんの人生いっぱいの記事が掲載
されて、やっぱりスゴイ人だったんだと改めて感動。
阿部さんの気持ちを上手く表現して書いて頂いた記者の方に感謝。
(産経抄の切り抜きは置いています)
1年が経ち、直木賞候補が決まった時期も重なった事もあり、急に
もう一度、読みたい、読もうの気持ち大になり本棚を見ました。
でも・・・ずっと本は捨てないリリオーだったのに終活で処分して
しまっていました・・・全て・アホ。
大丈夫、先月の6月、図書館で借り読ませてもらい、きめ細やかで
何度読んでも新鮮さは変わらない文章に、のめり込みました。
昨日の直木賞のお話で大昔の事、書かせてもらいました。
読書をやめていたリリオーですが、応援していた馳星周さんの直木賞
受賞された「少年と犬」から又、続けたいです。
夢をありがとうございます。