ギタリスト岡本博文 生徒諸君!

プロギタリストのリアルな経験談、本音を語って行きたいと思います。

ギタートリロジーにかける気持ち

2011-04-27 09:08:05 | Weblog

僕は、中学の頃、吹奏楽少年で、クラシックばかり聞いていた。 
ところが、深夜デヴィッド=ボウイをラジオで聞いて。 
ロックに目覚めた。それがポップとの最初の出会い。 
アルバムは『Station To Station』でした。 

僕は、高校の頃、クロスビー、スティルス、ナッシュ&ヤング(Crosby, Stills, Nash & Young)にハマってました。熱狂的なファンが居て。感化されたのです。 

その頃のロックは、僕にとって土の匂いのする不良の音楽。反体制。 
今聞くと当時お洒落の最先端だったデヴィッド=ボウイでさえ、土臭いベーシックロックの匂いがする。 

住友俊洋(ギター)氏は、当時のロックの持つストレートな醍醐味を済み積みに感じさせてくれる憧れの人な訳です。 

高校の終わり頃、当時、『クロスオーバー』と言われて、リー=リトナーとかラリー=カールトンがもの凄いテクニックで弾き、 

ギターの上手い奴は、ロックからジャズっぽいことに行くのが王道となりつつあった。みんな廻りは一生懸命練習してたものです。理論も勉強したり。 

ところが、ヴァン=ヘイレンが出て来て、もの凄い早弾きをやった訳です。まさに革命的だった。それで「髪を切ってこざっぱりしないといけないかな」と思ってたけど、高尚すぎてついていけないな、と思ってたロック少年は「やっぱり良いんだ。」といっぺんで飛びついた訳です。 

同時にポリスが出て来た。彼らはみんなプログレとかフュージョンをやってたのですが、シンプルな音楽をパンクの体裁を受けて本格的にドーンとやった訳です。 

それで、ジャズをとるか、歌ものを中心にやるか、それとも超高速ギタリストになるか、宗旨の決断を僕らの年代は迫られた。 

同世代、B’sの松本さんも、布袋さんもそういう世代だと言っていいと思います。だから、僕の同世代は、ロックもファンクもジャズもジャンルを問わず、裏芸を持つ人が多い。 

Toshi Hiketa(ギター)氏は、まさにヴァン=ヘイレンの後釜。 

それは、まさにレーサーの頂点に立つ孤高の人物な訳で、彼は、僕の行かなかった逆を体現した憧れのギタリストなんです。 


僕は、そんな多感な高校時代何をしてたかと言うともっぱら、リスナーであれをやったり、これをやったりちゃらんぽらんだった。家では半ばギターを禁止され、 
どうやって家を飛び出すかしか考えてなかった。髪を伸ばす勇気もなければ、バイクでそこらを遅くまで走り回るほど、元気もなかった。ひたすら大学に入る事だけ考えて、入ったところ、今度は、どうにもラリー=カールトンは、自分のサイズには合わない感じがして、ジョン=マクラフリンとかにハマるんですけど。 

だから、住友さんもHiketaくんも僕の積み残した何かをたくさん持っていて、 
本当に憧れ。 

僕は、この30年ぐらいロックの時代だと思う。 
「ドンドン、ぱん、ドン」というリズムは、空気のように今の日常です。 
だから、ギタリストはロックのエッセンスがないといけない、と思う。 
そういう訳で僕の根っこには、ロックスピリットを失いたくないと思ってます。 

僕は、インストを選んだからメロディーを弾く事に心を裂いて来ました。 
だから、僕が、ロックの名曲の歌手のメロディーの部分を弾いて、甘口にならなければ、ロックに聞こえ続ければ、それは十分ロックとして成り立たないか?という 
実験でもあるし、何かお互いに刺激しあいながら、全員が次のステップを踏めるかもしれない、なんて考えたんです。 

実際に、刺激しあえる色んなエッセンスが、味わえますしね。 
いつも本当に楽しいです。もし、お暇なら、4月30日、足を運んで下さい。 
本当はユニット化して本当は価値があると思うんですけどね。 



4/30 Guitar Trilogy vol,2 ~三人の猛者による融合~ 
Toshi Hiketa(ギター) 住友俊洋(ギター)岡本博文(ギター) 
小笠原義弘(ベース)内田ボジオ伸吾(ドラムス) 
『Live Bar D3』 06-6885-7068 
地下鉄御堂筋線の西中島南方駅から徒歩3分 
Open 18:30 
Start 19:00~(2セット) 
前売り 2500円(別途ドリンク代) 
当日  3000円(別途ドリンク代)

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