東京築地 おかみ丼々和田 ブログ

東京都中央区築地のひとりでもほっとできる、ご縁をつなぐ、食材にこだわるからだに優しい家庭料理の店

おかみ丼々和田 耽美派で遊ぶ

2015-04-12 13:15:53 | おかみ丼々和田 日記

△『わが父塚本邦雄』塚本菁史氏


おかみ丼々和田、かるちゃーすぽっと第二弾は
「耽美派で遊ぶ」

講師には、新聞各紙で高く評価されている『わが父塚本邦雄』の著者、
塚本菁史氏をお迎えしました

塚本菁史氏は、『煬帝』や『サテライト三国志』などで
各賞を受賞されている作家であり
耽美派の短歌の一人者、塚本邦雄氏のご子息であります


△歌集『玲瓏』


塚本邦雄氏は『玲瓏』の会を主宰
菁史氏は、その後継者でもあり
歌も詠まれます


△おかみ丼々和田の色紙


おかみ丼々和田の壁にある色紙は
塚本邦雄氏の直筆の短歌です

この店を始めるにあたり、
貴重な作品の中からこの一枚を
プレゼントしていただきました

「飲食のおもひはかなき青麦の 穂は花みせに たばねられたり」

この短歌の意味からひもといていただきます

「青麦は、飲食店で食べてほしかったのに、青田刈りにされて
生け花になってしまった 運命としては不幸ともとらえられるが、
生け花になったことで、
買った人を慰めることができたり、いやしたりすることができたり
時として自分が思ってもいなかった才能が花開くこともある」

おかみ丼々和田に、この短歌を選んでくださった理由は

「この店にいろいろなお客さまがきて、
時としては愚痴を言ったり、悩みを打ち明けたりするだろう
その時には、この歌をひもといて、
思いがけない別の道があるのですよと伝えては…」

と暖かい贈り物の意味を改めて感謝しました


△桜茶と自家製おぜんざい


三時からの開始なので、最初に丸餅の入ったおぜんざいを召し上がっていただきます


△資料


よく準備された資料をいただきます

「万葉集」から「古今集」、「新古今」から「金塊和歌集」まで
教科書で習ったこととは違う和歌の世界を味わいます

中国、日本の歴史や地理や漢字の意味について、幅広い知識に基づいて、
和歌の解釈が豊かに語られます


△参加者の方たち


今回参加してくださった方たちは
女性が半数以上
男性がお二人でした


△和服の女性も


まさに輝く女性たちの好奇心は

「谷崎純一郎の『痴人の愛』
教科書のように愛読してきた
耽美派の世界が好き」

「母が短歌を詠むのだけど
感想が言えないので、短歌の世界を知りたい」

「塚本邦雄の名前からぜひ参加したいと思った」

「塚本邦雄をめぐる耽美派の作家についてさらに知りたい」

「落語関連の仕事をしており短歌を話す題目があるが
短歌を詠んでみたい」

「自分の名前が短歌に詠まれている地名から名づけられている」

などなど

お仕事で生きがいを追求し、
遊びで人生の価値を味わう女性たちの
参加となりました


△花篭で


お食事は
花篭で、旬のお食事をご準備しました

いなり筍ごはん
鰤の照り焼き
うどと分葱のぬたなど
お汁は、若竹汁

日本文化と和食のコラボレーション


△桜の和服の女性と


「きみならで誰にか見せむ梅の花色をも香をも知る人ぞ知る」 紀友則
この歌は男性が詠んだ歌だけど、こんな女性が詠むともっと色っぽくなる…

小説より、五、七、五、七、七の短歌にこめられた深い色っぽさ

そんな世界を垣間見ることのできた
色っぽい第二回かるちゃーすぽっと

短歌を詠んでみるヒントをいただきました
おかみもこれから短歌の宿題


△終わって


それぞれに満足していただき
楽しんでいただいた会が終わって
ほっと一息

「いちばん苦手な題材だった」
と打ち明けられる先生

無理やりおかみの願いでお頼みした
特別な会でしたが
終わってみると

先生のご好意で
参加者は詠んだ短歌を
まとめてみてくださることになり

そして、引き続きこの会も
続けていくことになりました

どうぞまたのご参加お待ちしております


「見ぬ世まで思ひ残さぬ眺めより昔にかすむ春の曙」 藤原良経








































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