Web 解析ツールを利用することで、Web サイト上でのユーザー行動を細かく追えるようになり、ユーザーが Web サイトの目的に応じた動きを行っているか分析して Web サイトを改善していく施策が様々な企業で一般的に行われるようになった。
「Web サイトの目的に応じた動き」と述べたが、Web サイトの目的を考えてみると、オンラインショップであれば当然のことながら Web サイトで購入してもらうことが目的となる。
一方、Web サイト上では購入や契約が完了しないような「見込み客の獲得」を目的とした Web サイトの場合、例えば Web サイト上で商品やサービスに興味を持ったユーザーはまず資料請求をし、送られてきた資料を見てさらに購入意欲があれば、店舗に出向いたり営業担当と直接話すなどしてオフラインで実際の申込みや購入を行うことになる。例えば、金融、不動産、自動車、学校などの業態の Web サイトがこれに当たる。
このような見込み客の獲得を目的とした Web サイトでは、実際のオフラインの購入につなげるための、資料請求やセミナーの申込み、キャンペーンの応募や会員登録などが Web サイトの目的(コンバージョン)となる。そのため、Web サイトのコンバージョン数の最大化に向けて取り組んでいる企業も多いはずである。
しかしここで重要になるのが、Web サイトでのコンバージョンから実際の購入や申込み(リアルコンバージョン)にどれだけ至ったか、である。Web サイトのコンバージョン数がいくら増えてもそれが実際の購入につながっていないのであれば、コンバージョンを増やした意味がなくなってしまう。
ここに、Web サイトの解析データと、その後のオフラインでの購買データやマーケティングデータを結びつける重要性がある。オンラインとオフラインのデータを結びつけることで、より有効なマーケティングを展開できる可能性があるのだ。
ではどのようにデータを結びつけるかということになるが、Web サイトの解析データを Web 以外のマーケティングデータと結びつける場合、以下の2つのケースが考えられる。
(1) 実際の購買データを Web 解析データにフィードバックし Web 上の行動分析をする
(2) Web サイト上で得られたデータを Web 以外のマーケティング活動に活用する
それぞれのケースについて、具体的に見ていこう。
(1) 実際の購買データを Web 解析データにフィードバックし Web 上の行動分析をする
Web サイトを解析する際に、Web サイト上でコンバージョンに至ったユーザーとコンバージョンには至らなかったユーザーの動きを分析、比較して、Web サイトの改善点を探し出すという手法は一般的に行われている。しかし、オンラインショップでない限り、Web 上でコンバージョンに至ったユーザーの中でも、その先の実際の購入まで至ったユーザーと、購入には至らなかったユーザーがいるのである。
リアルコンバージョンに至ったユーザーと至らなかったユーザーのサイト上での動きを分析、比較することで、今まで見えなかったユーザーの傾向、コンバージョンの傾向が見えてくるかもしれない。
実際の購買データと Web サイト上でのコンバージョンを紐付けるためには、キーとなる番号が必要になる。Web サイト上でのコンバージョン時に、申込み番号などのコンバージョンごとに一意となる番号を振っておき、その番号をオフラインでユーザーの管理番号として使用することで、データの紐付けが可能になる。
また後から購買データなどを取り込むことができる Web 解析ツールであれば、リアルコンバージョンしたユーザーだけをグループ化して分析することも可能となる。これにより、Web サイト上でのコンバージョンのみ分析した場合よりも更に効果的なサイト改善や広告出稿が実施できるはずだ。
(2) Web サイト上で得られたデータを Web 以外のマーケティング活動に活用する
Web サイトでのコンバージョン時には、ユーザーが様々な個人情報を企業に提示していることが多い。例えば資料請求時に、資料送付に必要な住所氏名などの情報以外にも、アンケート項目を入れることで、実際の営業担当者が欲しい情報が取得できるかもしれない。(アンケート項目が多過ぎると、入力フォームのユーザビリティの問題で入力時に離脱してしまい、コンバージョン数が減ってしまうといった考慮は別途必要となるが。)
またユーザーが積極的に情報発信しなくても取れるデータとしては、例えば簡単な操作や入力で実施できるシミュレーションなどのコンテンツは、ユーザーの嗜好性を知るための有用なデータとなりうる。
車や住宅のサイトでデザインや色をシミュレーションできたり、保険や金融商品などのサイトで人生設計をシミュレーションできたりするサイトを見たことがあると思うが、こういったシミュレーションで得られるデータは、Web 以外でのマーケティング活動においても活用できるデータではないだろうか。
最近では、CRM(顧客管理ツール)や SFA(営業支援ツール)などとデータ連携できる Web 解析ツールも出てきており、Web 解析データとオフラインの顧客データや営業データとを結びつけることがより重要になってきている。Web 解析といえども、ユーザーの購買行動は Web が全てではないことを念頭に置き、オフラインも含めたマーケティング最適化を考えていく必要がある。
http://japan.internet.com/busnews/20071225/8.html?rss
「Web サイトの目的に応じた動き」と述べたが、Web サイトの目的を考えてみると、オンラインショップであれば当然のことながら Web サイトで購入してもらうことが目的となる。
一方、Web サイト上では購入や契約が完了しないような「見込み客の獲得」を目的とした Web サイトの場合、例えば Web サイト上で商品やサービスに興味を持ったユーザーはまず資料請求をし、送られてきた資料を見てさらに購入意欲があれば、店舗に出向いたり営業担当と直接話すなどしてオフラインで実際の申込みや購入を行うことになる。例えば、金融、不動産、自動車、学校などの業態の Web サイトがこれに当たる。
このような見込み客の獲得を目的とした Web サイトでは、実際のオフラインの購入につなげるための、資料請求やセミナーの申込み、キャンペーンの応募や会員登録などが Web サイトの目的(コンバージョン)となる。そのため、Web サイトのコンバージョン数の最大化に向けて取り組んでいる企業も多いはずである。
しかしここで重要になるのが、Web サイトでのコンバージョンから実際の購入や申込み(リアルコンバージョン)にどれだけ至ったか、である。Web サイトのコンバージョン数がいくら増えてもそれが実際の購入につながっていないのであれば、コンバージョンを増やした意味がなくなってしまう。
ここに、Web サイトの解析データと、その後のオフラインでの購買データやマーケティングデータを結びつける重要性がある。オンラインとオフラインのデータを結びつけることで、より有効なマーケティングを展開できる可能性があるのだ。
ではどのようにデータを結びつけるかということになるが、Web サイトの解析データを Web 以外のマーケティングデータと結びつける場合、以下の2つのケースが考えられる。
(1) 実際の購買データを Web 解析データにフィードバックし Web 上の行動分析をする
(2) Web サイト上で得られたデータを Web 以外のマーケティング活動に活用する
それぞれのケースについて、具体的に見ていこう。
(1) 実際の購買データを Web 解析データにフィードバックし Web 上の行動分析をする
Web サイトを解析する際に、Web サイト上でコンバージョンに至ったユーザーとコンバージョンには至らなかったユーザーの動きを分析、比較して、Web サイトの改善点を探し出すという手法は一般的に行われている。しかし、オンラインショップでない限り、Web 上でコンバージョンに至ったユーザーの中でも、その先の実際の購入まで至ったユーザーと、購入には至らなかったユーザーがいるのである。
リアルコンバージョンに至ったユーザーと至らなかったユーザーのサイト上での動きを分析、比較することで、今まで見えなかったユーザーの傾向、コンバージョンの傾向が見えてくるかもしれない。
実際の購買データと Web サイト上でのコンバージョンを紐付けるためには、キーとなる番号が必要になる。Web サイト上でのコンバージョン時に、申込み番号などのコンバージョンごとに一意となる番号を振っておき、その番号をオフラインでユーザーの管理番号として使用することで、データの紐付けが可能になる。
また後から購買データなどを取り込むことができる Web 解析ツールであれば、リアルコンバージョンしたユーザーだけをグループ化して分析することも可能となる。これにより、Web サイト上でのコンバージョンのみ分析した場合よりも更に効果的なサイト改善や広告出稿が実施できるはずだ。
(2) Web サイト上で得られたデータを Web 以外のマーケティング活動に活用する
Web サイトでのコンバージョン時には、ユーザーが様々な個人情報を企業に提示していることが多い。例えば資料請求時に、資料送付に必要な住所氏名などの情報以外にも、アンケート項目を入れることで、実際の営業担当者が欲しい情報が取得できるかもしれない。(アンケート項目が多過ぎると、入力フォームのユーザビリティの問題で入力時に離脱してしまい、コンバージョン数が減ってしまうといった考慮は別途必要となるが。)
またユーザーが積極的に情報発信しなくても取れるデータとしては、例えば簡単な操作や入力で実施できるシミュレーションなどのコンテンツは、ユーザーの嗜好性を知るための有用なデータとなりうる。
車や住宅のサイトでデザインや色をシミュレーションできたり、保険や金融商品などのサイトで人生設計をシミュレーションできたりするサイトを見たことがあると思うが、こういったシミュレーションで得られるデータは、Web 以外でのマーケティング活動においても活用できるデータではないだろうか。
最近では、CRM(顧客管理ツール)や SFA(営業支援ツール)などとデータ連携できる Web 解析ツールも出てきており、Web 解析データとオフラインの顧客データや営業データとを結びつけることがより重要になってきている。Web 解析といえども、ユーザーの購買行動は Web が全てではないことを念頭に置き、オフラインも含めたマーケティング最適化を考えていく必要がある。
http://japan.internet.com/busnews/20071225/8.html?rss