オフィス松山 オペラの部屋

オペラ&ミュージカル制作企画オフィスの徒然

”天国と地獄”それぞれのオルフェオ

2017-05-26 10:43:44 | オペラ

ギリシャ神話を元とするオルフェオの名が記されている題目のオペラには歴史的に重要な三つのオペラがあります。

先ず、モンテヴェルデイの作曲の「オルフェオ」と

グルック作曲の「オルフェオとエウリディーチェ」と

オッフェンバック作曲のパロディオペラ”天国と地獄”(原題は「地獄のオルフェ」)の三つがあります。

 

先ず、モンテヴェルデイの作曲の「オルフェオ」の場合、オルフェオは竪琴の名手で歌人、オルフェオとエウリデイーチェの婚礼の場面から始まり音楽は人を幸せにすると称えるところから始まる。

一方グルック作曲の「オルフェオとエウリディーチェ」の場合は、いきなり死んだ妻のエウリデイーチェの葬儀から始まる。

そしてオッフェンバック作曲のオペラ”天国と地獄”では長閑な牧場でのヴァイオリンの名手で音楽学校学長のオルフェオ夫婦の夫婦喧嘩から始まる。この夫婦喧嘩もも音楽が重要になっています。

それぞれ三つのオペラの「オルフェオ」のオルフェオ役の設定は音楽家でもって、その物語は蛇にかまれて死んだ妻を取り返そうと黄泉の国に行き、妻取り戻しの為の試練に敗れる、、ところまで同じ。

特に、注目すべきはオルフェオが自身の音楽でもって神々を説得するくだりにあります。

それぞれのオペラの作曲家達は音楽の力を信じ、それを物語に反映させているところが味噌、と言えます。つまりグルック作曲の「オルフェオとエウリデイーチェ」ではオルフェオの神々説得時の音符は比較的緩やかなリズムに始まり、やがてオルフェオの発するメロディ-において、増す増す細かなリズムになり、神々がオルフェオの醸し出すその音楽に説得される下りが特徴的です。まるで音楽における作曲技法の歴史的発展を示すがごとくのような楽譜の展開が音楽学的に重要な部分を示しています。

さて難しいことはこれまでにして、先ずはオッフェンバック作曲の面白いパロディオペラ”天国と地獄”からオペラにお入りください。このオペラがミュージカルのルーツです。

さあ、そこのあなた!ようこそオペラへ! ”市民による市民の為の市民のオペラ”ここにあります。さて川口シティオペラ版”天国と地獄”はいかに?

6月3日(土)川口シティオペラ第8回公演:震災復興チャリティ-オペラ”天国と地獄” これであなたもオペラが楽しめます。

リリア音楽ホールは(JR川口駅西口前 傘要らず)雨が降っても大丈夫。このおもろいオペラで今にも始まるうっとうしい梅雨をぶっ飛ばしましょう!

チケット予約取り置きの方はチケット窓口へどうぞ。当日のチケット窓口は12時にオープンします。


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