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今日は川口シティオペラ第8回公演「天国と地獄」のオフィス松山版についてのお話です。ドイツ出身のフランス喜劇オペラの大御所作曲家ジャックオッフェンバッハが”面白くなければオペラじゃない!”のスローガン?を掲げてフランスはパリで自身の考えるオペラを数々発表し、其の度ごとに大反響で再演に次ぐ再演で、発表されたオッフェンバッハのオペラは超ロングラン公演の実績を誇ります。
このオッフェンバッハの喜劇オペラはワルツ大流行の真っただ中にあったウイーンに渡り、ウイーンで始まった軽歌劇(オペレッタ)の発展に多大な影響を及ぼしました。刺激を受けた時のオペレッタ作曲家達が競ってオペレッタを発表し、今日に続くオペレッタの歴史がはじまりました。そしてそれがやがて海を渡りジャズと融合し、今日のミュージカルの歴史につながります。
さて川口シティオペラ1017「天国と地獄」での登場キャストとは?
世論(メゾソプラノ)・地獄王プルート(テノール)・従僕ハンス(バリトン)・ジュピター(バリトン)・ジュノー(メゾソプラノ)・マーキュリー(テノール)・マルス(バリトン)・ヴィーナス(ソプラノ)・キューピッド(ソプラノ)・ダイアナ(ソプラノ)・オルフェオ(テノール)・ユリディ―ス(ソプラノ)・羊達・音楽生徒達。
世論(社会的倫理の塊で、この世の摂理を説き人間社会のバランスをとろうといつも見張っている存在)
オルフェオ(浮気性の音楽教師)
ユリディース(目下不倫中のオルフェオの妻、プルートと密会の日々を重ねている)
プルート(その実態は地獄の王で人間の羊飼いに扮してユリディースに言いより、いい仲に)
ハンス(プルートの従僕でドン・ジョバンニの従僕レポレロよろしくプルートに尽くす。)
ジュピター(神々の王として独裁者的立場で全能の神として天国に君臨する)
ジュノー(ジュピターの妻で、あまりも変化のない天国には飽き飽きして退屈している)
キューピッド(ジュピターの子供で愛の天使神)
ヴィーナス(美女神として天国にいるが毎日朝帰り生活)
マルス(軍神で天国にて休息生活中)
マーキュリ―(な神としてジュピターに仕え、伝令として情報収集の為地上に派遣されている)
「天国と地獄」原題≪地獄のオルフェオ≫あらすじ
時と場所:神話時代ギリシア地方。パロディーオペラで天国と地獄という超地上的な場面が展開される。
-第1幕(牧場)
まず世論が現れ、世の夫婦の有り様、人の世の様の、その正しさを述べる。
音楽教師オルフェオの妻ユリディゥスは羊飼アリステのために花輪を編む。ユリディゥスは夫のオルフェオに飽き飽きしていてアリステに恋している。
しかしそのアリステ、実は地獄の大王プルートで、ユリディゥスを誘拐するために人間に変装している。
一方オルフェオは、妻を自分の好きな羊飼の娘と間違えて愛のセレナードを歌う。お互いの浮気心がばれて、二人は喧嘩を始め、別れてしまおうとする。
そんな時、人間のアリステに扮した地獄王プルートは、ユリディゥスと恋をかたる麦畑に毒蛇を隠す。ユリディゥスは毒蛇にかまれ倒れてしまい、そしてアリステは本性を現し、
毒蛇にユリディゥを噛ませ地獄に連れ去ってしまう。
妻がいなくなったことを知ったオルフェオは悲しむどころか羊飼の娘の所へ行けると喜ぶ。が、世論に「後世のためにも大神ジュピターに頼んで妻を黄泉の国から取り戻せ」と命じられ、しぶしぶ世論とともに大神ジュピターの居る天国へ向かう。
第2幕(神々の天国)
天国では1人眠りの軍神マルスだけが起きていて他の神は寝ていた。角笛が響き一同は目を覚ます。そこへ走ってきたマーキュリーが現れ、プルートがユリディゥスを誘惑して地獄に連れ帰ったと報告。
呼び出されたプルートは誘惑ジュピターの追及をごまかすために神々をあおり、ジュピターの暴君ぶりを糾弾する。そんな折、世論に連れられてやってきたオルフェオは世論にせかされ、神々にグルックのオペラのアリアをもじり「妻を帰して欲しい」としかたなく
歌う。それを聞いた神々はユリディゥスを探すために地獄に行こうとジュピターに願う。ユリディゥスに密かな下心を持つジュピターは神々一同を連れて地獄へ向かう。
第3幕1場(地獄の隠し部屋)
ユリディゥスはプルートの隠し部屋にかくまわれている。ユリディゥスを見つけたジュピターはハエに化けて鍵穴から入り、ユリディゥスを助けに来たと誘惑。ジュピターはユリディゥスをバッカスの巫女に変身させ、共にオリンポスへ行こうと誘う。ちょうど地獄に飽き飽きしていたユリディゥスも快諾して、二人して宴会の最中に逃げ出そうと約束を交わす。
第3幕2場(地獄の大宴会場)
地獄の大宴会場ではすべての神々が大宴会で飲んだくれ、上機嫌でいる。
頃合いを見てジュピターとバッカスの巫女姿に変身したユリディゥスが逃げようとするとプルートに見つかってしまう。
そんな騒ぎの中、オルフェオが世論と共に登場。オルフェオはしぶしぶ妻を帰してほしいと懇願。
ユリディゥスを帰したくないジュピターはグルックのオペラにならい、オルフェオは地上に戻るまでは決して後ろを振り向いてはならないとの条件で妻を返す。しかしオルフェオはなかなか振り向かない。業を煮やしたジュピターは雷を起こす。
オルフェオは驚き、後ろを見てしまう。
ジュピターは大神の権限でオルフェオの失敗を盾に取り、ユリディゥスを酒の神バッカスにすると決めてしまう。ユリディゥスは自由の身を喜び、一同はバッカスの神を称えて幕となる。