オフィス松山 オペラの部屋

オペラ&ミュージカル制作企画オフィスの徒然

ドイツ北の国から11ベルリン三昧の2コミッシュ・オーパー

2007-03-11 11:02:40 | 劇場
ドイツ最高の演出家フェルゼンシュタインが率いた歌劇場として絶えず世界に話題を提供し続けてきたコミッシュオーパー。
ちなみにコミッシュ・オーパーには劇場と言う名は付いていません。ドイツ語圏ではオペラ劇場の事をオーパーといいます。ウイーンの民族的喜歌劇場もフォルクスオーパーと言い、グラーツの市立歌劇場もグラーツ・オーパーと言います。
同じベルリンにもドイツを代表するベルリン・ドイツ・オーパーがあります。
コミッシュオーパーの舞台には他の劇場には無い独特の表現があります。
「常に新しさを」がここの劇場表現の根本であり、スローガンであったのです。
どのオペラも、新演出上演のときは「え?これって?オペラ?と疑うほどの舞台に驚愕を覚えるのは普通になりつつある歌劇場として世界に舞台表現の有り様について提言しています。
その昔、フェルゼンシュタイン演出するフィガロを観た時その厳然としたリアルな演出に接して驚いたことがあります。当時表現の自由までも奪われていた東時代にあってフェルゼンシュタインの演出は正にオペラ演出の教科書と言えます。
どの場面においてもシンプルで無駄が無く厳粛なまでに人間の本質を全面に表出させる演出には、次代を見つめる演出とは前衛ではなく人間の本質の追求表現がテーマであると言っている様子でした。
この精神こそがコミッシュオーパーのテーマであり、演出家フェルゼンシュタインからハリー・クプファーにいたる多種多様な演出家を輩出して来たこミッシューパーは今の時代を巡る試行的演出に多様なる影響を与えてきました。
このようにコミッシュオーパーの舞台にはは自由な芸術へのあくなき探求が込められています。

オペラは、モーツアルト「後宮よりの逃走」何も知らずに観たらびっくりしますよ。何しろ、登場するキャスト、オスミンは丸裸で女性に言い寄る場面もあり、コンスタンツェにいたっては下着姿にされ鎖につながれ異様な状況の中いわゆる映画で言う絡み的シーンも展開されると言う正に人間の持つ本質的エロスを極端にうち出した演出にはさすがのベルリンっ子も驚いたと言います。
 
同じモーツアルト「魔笛」
モーツアルト「ドン・ジョバンニ」↓
 
チャィコフスキー「オネーギン」ここではロシアロマンチシズムを期待しないで、社会的本質をオペラから感じましょう。それが劇場文化の芸術
です。
       
オフェンバック「ホフマン物語」さしずめエロテイシズムファンタジーと言ったところでしょうか↓ 
コミッシュオーパーで一番気になる演出家にハリークップファー氏が居ます。
今年に日本に上陸するドイツ語圏ミュージカルの代表作ウイーン版ミュージカル「エリザベート」がありますが、それはオペラではなくいかにもエンテイナいっぱいの圧倒的にブロードウエイを凌ぐ舞台演出はもう間もなく日本でもごらんになれます。正にドラマテイックミュージカルが展開されます。特にウイーンアンデア劇場のバージョンは秀逸でした。もうすでに終演していますが。。。。では

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ドイツ北の国から10ベルリン三昧芸術的豪華晩

2007-03-06 09:54:41 | 劇場
ドイツ北は芸術の街ベルリンです。東西時代、西にはベルリンドイツオーパー
東にはベルリンスターツオーパーとコミッシュ・オーパーが有りました。
当時は東のオペラを観る為に毎晩大勢の人がブランデンブルグの国境を越えていました。東西の厳しい壁があってもオペラだけは1日通過で国境を通過できたのです。当時から東に対して西のベルリンドイツオーパーの舞台ではドイツ一豪勢で
近代的で立派な劇場として西ドイツを代表するベルリンドイツオーパーでした。
そして今でもそのスタイルは豪放で変わらず。ドイツ屈指の芸術先進都市としてドイツ舞台芸術を牽引する要素を発揮しています。

ジョルダーノ「アンドレアシェニエ」では典型的ドイツ型舞台が表現されています  
ヴェルデイ「椿姫」ではこの劇場らしく物語の切なさをモダンに造型しています。
 

そしてオペラだけではなく、オラトリオなどの作品の舞台上演を多く試みる劇場としても世界に名を馳せています。そのどれもが結構秀逸な舞台創りを展開しています。
バッハの「マタイ」からは
 

ヴェルデイ「レクイエム」ではヨーロッパ社会に於ける過去の罪への懐古的表現が上下2段の舞台創りにて現しています。↓
 
オルフ「カルミナブラーナ」では人間の全ての欲、倫理道徳、色欲、情欲酒池肉林などをカラフルに凝縮した舞台表現となっています。正にシアターバージョンと言った所でしょうか。↓
  
忘れてはならないのはドイツですから、この劇場のワーグナーチクルスをどうぞ、
ドイツ大都市にふさわしいばかりの舞台創りです。↓
「ラインの黄金」↓
 
「ワルキューレ」↓
 
「ジークフリード」珍しくメルヘンチックでもあります。
  
最終日「神々の黄昏」
 

ヴェルデイ「運命の力」↓
 
ドニゼッティ「ラメンムーアのルチア」モダンな中にクラシカル絵画の回顧主義的つくりです。


ベルリンドイツオーパーレパートリーは幅広くとても一度では紹介しきれません。後は実際に観にいく事をお奨めします。ベルリンにはこのほかにミュージカルh劇場も盛んです。ちなみにゾー駅近くのヴステンス劇場では「踊るバンパイア」で
ポツダマー広場劇場では「美女と野獣」が連夜上演されています。そのどれもが豪華で華やかで劇場の未来図を見せてくれているようです。


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