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Time Control / 上原ひろみ Hiromi's Sonicbloom

2007-04-29 22:38:53 | Music
JAZZ

現在の日本のJAZZシーンで大注目のピアニスト、上原ひろみの最新作。
デビューアルバムから前作までの3作は基本的にピアノ、ドラム、ベースのトリオだった。
今回のアルバムではギタリストのデビッド・フュージンスキーを加えてカルテットとなり、バンド名として「Hiromi's Sonicbloom」がついた。
作品もトリオの時と比べるとだいぶ違うテイストになっている。
グルーブ感あふれるサウンドはそのままだが、エレクトリック・ギターが入ることにより音の幅が大きく拡がっている。

いつもながら思うのだが、上原ひろみという人はスゴイ人だ。
確固たるテクニックをベースに、速弾き、変拍子を駆使しつつ流れるようなパッセージを奏でる。
しかもただ速いだけではなく、とってもメロディアスなのだ。
最初に聴いた時から衝撃を受けたのだが、それは今回の作品でも変わらない。
しかもギターが加わった効果もあり、全体的にテンションの高い演奏となっている。
今回は「Time Control」というタイトルにあるように、「時間」がテーマになっている。
時間をタイトルにつけた曲名が多く、曲を聴きながらタイトルをみるとなるほどなっと思うものが多い。
幻想的であったり、時間が駆け抜けていくようであったり、ねじれているような感じだったりと結構楽しい。

ただ個人的な好みから言えば、どちらかというとトリオの方が好きだ。
ギターが入ったことにより、ベースのトニー・グレイとドラムのマーティン・ヴァリホラの露出度が少なくなり、ちょっと寂しい。
少ない人数で厚みのあるサウンドを出すことは大変だが、このトリオは息のあった絶妙なコンビネーションで素晴らしい世界を作り上げていた。

このアルバムで特にお気に入りは「Deep Into The Night」。
やっぱりトリオの頃のサウンドに一番近い曲かな?

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