STEREO WORXXX / capsule

DANCE & HOUSE

Perfumeやきゃりーぱみゅぱみゅなどのサウンド・プロデュースを手がける中田ヤスタカのセルフユニット capsule の最新アルバム『STEREO WORXXX』がリリースされた。
前作『WORLD OF FANTASY』は正直、凄く気に入ったわけではなかった。
とは言え capsule の新作リリースとなるとチェックしないわけにはいかない。
やはり期待は非常に大きいのだ。

ということで今回も迷わずボーナスディスク付きのエディションを入手。
ジャケットはこしじまとしこが黒地の背景でメーテルっぽい衣装で着座している写真だ。
雰囲気は前作に近いが、こしじまとしこがあまりキュートで無くちょっと残念な感じ。

さて、聴いてみると今回は結構いい感じだ。
１曲目の「Feelin' Alright」から２曲目の「Never Let Me Go」、３曲目の「In The Rain」まではノンストップで続いていく。
この３曲の流れがなかなか心地いい。
アルバムトップを飾る「Feelin' Alright」は本アルバムのテーマとなりそうな曲だ。
重厚感のあるエレクトロサウンドだが、カウベルの音がアクセントとなり、ちょっぴり軽やかなな仕上がりになっている。
２曲目は雰囲気が変わり、前のめりなシャッフルな感じ。
２曲目の「Never Let Me Go」と３曲目の「In The Rain」では、こしこ浮遊感のあるボーカルが聴ける。
４曲目の「Dee J」はアフリックなビートにモールス信号のような音が絡んでいく。
単調なリフの繰り返しで耳に残る曲だ。
５曲目の「Step on The Floor」は映画「LIAR GAME-再生-」の主題歌で、capsuleが得意とするポップチューンだ。
６曲目の「Tapping Beats」はシンプルなぶっといベースラインを繰り返す曲で、これまたcapsuleらしい曲だ。
７曲目の「All The Way」も映画「LIAR GAME-再生-」挿入歌だ。
『LIAR GAME』はTVシリーズ、映画ともにサウンドトラックは中田ヤスタカが担当しているが、主題歌と挿入歌は capsule 名義でリリースしている。
８曲目の「Motor Force」はテクノなインストルメンタルナンバー。
アルバムのエンディングを飾る９曲目の「Transparent」は淡々とした感じで進むボーカルチューンだ。

ボーナスディスクは本アルバムに収録されている曲のExtended Mixバージョンが６曲収録されている。
１～２分程度の延長されたmixが収録されているが、違うバージョンに仕上がっているわけではないので、正直無しでも構わなかったかな。

さて、このアルバム、全体的にはいい感じだが、キラーチューンになるようなポップな曲がないのが残念だ。
前作もそうだったが、本作もこの点ではちょっと弱い感じがする。
飛び切りのポップとクールなクラブサウンドの両立がcapsuleの真骨頂だと思っている。
これはこれでいいが、最高に気に入ったというかんじでもない。
でもしばらくはヘビーローテーションになるだろうな。
次作に期待！


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capsule - Step on The Floor