Scary Monsters & Nice Sprites / Skrillex

DANCE & HOUSE

先月、LAで開催された音楽の祭典、グラミー賞。
そのグラミー賞にノミネートされた曲を集めたコンピレーションアルバム『グラミー・ノミニーズ2012』については、以前にこのブログでもご紹介した。
このアルバムに収録されていた曲の中で、自分がとても興味を持ったのが SKRILLEX (スクリレックス)の Scary Monsters & Nice Sprites だった。
この曲はかなりエッジーなダブステップ・ダンスチューンで、おおっ、かっこいいなぁ、誰、これ？っていうのが第一印象。
この SKRILLEX は最優秀新人賞(Best New Artist)にノミネートされていたが、惜しくもその座は VON IVER に譲ってしまった。
ただし Best Dance Recording と Best Dance/Electronica Album 部門では見事 Winner に輝いている。

SKRILLEX はアメリカの DJ で、もとはメタルバンドのボーカルだったという変わった経歴を持つ。
もっと SKRILLEX を聴きたいと思い、この曲が収録されているアルバム『Scary Monsters & Nice Sprites』を amazon で注文した。
調べてみるとこのアルバムはUSでは2010年12月にリリースされたもので、収録時間も44分とちょっと短めでミニアルバムという位置づけらしい。
なお、収録されている 9曲中、3曲はこのアルバムに収録されている曲のリミックスだ。
日本ではだいぶ遅れて2012年 2月にリリースされている。
これはグラミーにノミネートされてから、契約にこぎ付けたという感じだろうか。

実際にアルバムを聴いてみるとエレクトロ、ダブステップをメインとするかなりとんがったアルバムだった。
やはり一番のお気に入りはタイトルチューンとなる ２曲目の「Scary Monsters & Nice Sprites」。
印象的なキーボードテーマの間にモンスターの呻き声のようなサンプリングを多用している。
またボコーダーをかけた不思議な雰囲気のボーカルで変化をつけている。
このあたりのバランスが絶妙で、思わず引き込まれてしまう。
１曲目から３曲目まではメタリックなノイズサウンドを多様したヘビーなチューンになっている。
４曲目では一転、女性のボーカルが入ったポップだが、ちょっと寂しげなエレクトロナンバーだ。
５曲目はダブステップナンバーだが、やはりここでもモンスターサウンドを多用している。
６曲目はピアノを使った印象的なバラードだが、ここでもサンプリングを多様していて、なんとも不思議な雰囲気を作っている。
途中、ピアノにかぶせてシンセソロが入るあたりがカッコいい。
後半は四つ打ちのエレクトロビートになって盛り上がっていく。
残り三曲は前出のリミックスバージョン。
特に７曲目の「Scary Monsters & Nice Sprites (Noisa Remix)」がお気に入り。
その名の通り、あえてノイズを多用したミックスでクールだ。

アルバム全体の印象はノイジーだが、これでもか！というくらい多用したサンプリングサウンドが印象的でカッコいい。
今後も引き続き注目していきたいアーティストだ。

すでに『Bangarang』という新作が昨年末に発表されていて、iTunesでダウンロードが可能。
CD は日本では４月にリリースされるようだ。
このあたりも今後チェックしていきたい。



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SKRILLEX - Scary Monsters And Nice Sprites