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ニューヨークの日曜日 / トレインチャ (Sundays in New York / TRAINCHA)

2011-07-24 23:46:38 | Music
JAZZ

前作のマイケル・ジャクソン・トリビュート・アルバム『ネヴァー・キャン・セイ・グッバイ』から1年。
早くもトレインチャがニュー・アルバム『ニューヨークの日曜日』をリリースした。

トレインチャはオランダでは著名なボーカリストとのこと。
正直、自分も彼女のアルバムを聴いたのは前作が初めてだったが、その伸びやかでハートフルな歌声にすっかり魅了されてしまった。
だから彼女の新作となると、聞き逃すことは出来ないのだ。

本作は少人数構成の前作と趣が異なり、ビッグバンドの分厚いサウンドで歌うジャズである。
彼女自身のオリジナル曲もあるが、彼女がリスペクトしているソウルやジャズのスタンダードをカバーしている。
今回、彼女をサポートするのは現在アメリカを代表する"クレイトン=ハミルトン・ジャズ・オーケストラ"だ。
さて、さて、どんな作品になっているのか?

前作はギターとのデュオの曲なども結構あり、シンプルゆえ彼女の包み込むようなボーカルが際立っていた。
それに比べると今回は流石ビッグバンドだけあって、非常にゴージャスなサウンドだ。
そこに彼女の伸びのある心を揺さぶるようなボーカルが絡んでくる。
しかもキレがあって、ちょっとファンキーだったりする。
しっとりと歌い上げるバラードもあるし、ポップでノリの良い曲も多いが、そこに小気味良いブラスサウンドが加わっている。
やっぱり前作と全然雰囲気違うなぁ。

選曲が渋くて知っている曲は数曲だが、アルバム全体を通しておしゃれなジャズという感じがする。
ハートフルだが、さらりと歌い上げていて、カジュアルなジャズという雰囲気だ。
中にはボーカリストのアルバムなのに、インストゥルメンタル・ナンバーもあったりする。
これはアルバムのトップを飾るトレインチャのオリジナル「エヴリシング・ハズ・チェンジド」に、ゲストでやはりオランダのキャンディ・ダルファーのサックスが加わっているものだ。
ちょっと面白い試みだと思う。

彼女のライブをジャズ・クラブでアルコールを片手に聴いてみたい。
彼女の歌声は疲れている人の心を癒してくれるヒーリング効果もありそうだ。
また本作で彼女を支える"クレイトン=ハミルトン・ジャズ・オーケストラ"も非常にいいビッグバンドだ。
初めて聴いたが、スイング、4ビートだけでなく、R&Bやファンク、ブルース、チャチャなどノリの良さが心地よい。
流石、現在のアメリカを代表するバンドだけある。

本作は大人向けのカジュアルだけどソウルフルなボーカルアルバムだ。
そんなに重くはないので、ガッツリ聴くのも良し、BGMで聞き流すのもいい作品だ。
ジャズ好きな人や洋楽好きには是非聴いて欲しい。
とても気持ちのいい上質なサウンドです。


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Everything has changed- Trijntje Oosterhuis


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