( 硫黄島に残る銃弾の跡。西暦2019年3月に、硫黄島で開かれた日米合同慰霊祭にて、撮影しました。硫黄島の将兵が唯のひとりも、国民を裏切ることが無かったことを、わたしたちは忘れてはならないと考えます )
▼苦難の令和3年も、あと3日となりましたね。
古くからある言い方に倣 ( なら ) えば、泣いても笑ってもあと3日、というわけです。
さて、ゆうべに、こんな書き込みをいただきました。
~ここから引用~
青山議員が、我が国の為に努力されている限り、
僕は青山ぎ~んに投票致しますので『不動票』です。
メディアの云う『浮動票』では有りません。
青山ぎ~んが『固定票が無い』と
仰ると、無力感に苛まれ少し寂しいです。
申し訳有りません。
『脱私即的』が足りませんね。
~引用終わり。すべて原文のまま、また全文です~
▼いえいえ、あなたさまの脱私即的は、充分に足りていると思います。
そして、仰るとおりだと考えます。
あなたに阿 ( おもね ) たり、社交辞令を申しているのではありませぬ。
ぼくの民間時代からの主張と、ぴったり重なっています。
▼主権者・国民がおひとりおひとり、自由に、かつ自律して投票する票を、オールドメディアが勝手に「浮動票」と呼び、一部の政治学者もそれに実は追随して「浮動票の分析」なるものをなさっているのは、極めて不当なことだと、ずっと考え、申しています。
▼ぼくが固定票と呼ぶのは、ある利益団体、圧力団体の指令によって、控えめに言えば依頼によって投票がおこなわれる票です。
その団体の支持を取りつけた国会議員、議員候補にとっては、これほど当てにできる票はありません。
そのため、令和4年7月の参院選に出る国会議員は今、それはそれはもう、団体まわり、団体詣 ( もう ) でに、一生懸命です。
自由民主党の部会でも、武漢熱や経済の対策本部でも、まったく姿を見なくなりました。
政界で秘かな反感を買うことを承知で、主権者・国民に公平な事実を知ってもらうために申せば、団体の支持はすべてお断りという議員は、ぼくひとりだと考えます。
それでも、党の一員としての義務はきちんと果たしますから、先日、自由民主党の団体関係の会合に出席して「ぼく自身は団体の支持を一切、辞退しています」とふつうに話したところ、ちょっと忘れがたいほどの大きな驚きの衝撃波が会場に走りました。
首脳陣から「そんなことを一度でも言ってみたい」という率直にしてフランクな感想も漏れました。ちなみに、この閣僚経験者は、護る会 ( 日本の尊厳と国益を護る会 ) の一員でいらっしゃいます。
したがって、ぼくには固定票はゼロです。先のエントリーで申したとおりです。
この固定票とは、何か。
ほんらい、ひとりひとりが独立し自律し、自由に考え、民主主義の果実としてその過程も愉しんで、投票するはずが、組織に束縛されて、あるいは相互に依存して投票しておられるのではないかと問わざるを得ません。
▼しかしこのテーマにおいても、いちばんの課題はメディアにあります。
日々、政治の現場を取材しているはずの記者諸君が、この固定票、束縛票をあたかも良き票かのように扱い、そうではない票を、浮動票、浮ついた票と平気で、無自覚に呼んで、記事を書いているのは、まったく許されざることです。
18年9か月の記者経験からして、内情は分かります。
記者のみなさん、デスクやキャップのチェックを通りやすいように、記事を書いていませんか。
しかし、たった一歩、いやたった半歩、立ち止まって、自分の頭で考えてみてください。
うえに記したとおり、民主主義の本質、醍醐味は、主権者が独立して「どの候補に投票するかをみずから決すること」にあるのではないですか。
個人の独立あって初めて、祖国の独立もあります。
そこが分からないのでは、中国共産党の独裁主義に対峙することもできません。
記者のみなさんが、あらかじめ定義されているかの如くに「浮動票」と書いている票は、ほんとうは尊い、自律票、あるいは「国民ひとりひとりが自分の頭で考えることこそ民主主義である」という不動の信念に基づく、不動票です。
または「特定の団体の利害などに左右されざる、国益を考えて投票する」という尊重されるべき不動の考えによる、不動票です。
▼ぼくにとっても、もしも団体の支持があれば、新年7月の参院選は楽になるでしょう。
しかし、決して信念を曲げることはありません。
主権者・国民を裏切ることはありませぬ。
最近に知った事実として、政治家のなかで、主権者・国民のまったく知らないところで、朝鮮半島に深く関係する著名な団体の裏支持を受けて、その票のおかげで現に参議院議員となっている政治家がいます。
また、新たにその裏支持を回してもらって、令和4年7月の参院選に出ようとしている政治家がいます。
ぼくは、その人たちにも個人攻撃は決して行いません。
個人攻撃は行いませんが、その大元、すなわち裏支持の割り振りを行っている超大物の政治家にお目に掛かり、真実を知ったことを明らかにし、そのうえで真っ正面から批判し、「こんなことはおやめください」と強く求めました。
国民を裏切らないでいただきたい。
▼いつも申しているように、ぼくの議員活動は、ひとつのテストケースです。
法律が政治家に保障しているところの政治献金の受け取り、政治資金集めパーティの開催・パーティ券の売却を一切、行いません。
さらに、いかなる団体の支持も受けず、後援会をつくらず、後援会長を置かず、地元をつくりません。
したがって団体回りをする時間、後援会や後援会長に頭を下げる時間、地元入りする時間をすべて、一切合切、ほんらいの国政、まつりごとに注ぎ込んでいます。
果たして、そんな政治活動が可能なのか。
続けられるのか。
成果は上がるのか。
それを、この一個の心身を費やして、投げ打って、テストしています。
護る会 ( 日本の尊厳と国益を護る会 ) という新しい型の議員集団72人の代表を務めていますが、このような行動を他の議員、護る会のメンバーに求めることは、まったくありません。
自律した個人に選ばれた、自律している国会議員がご自分ですべて考え、決め、行動すべきだと信じるからです。
ぼくはただ、この身を消耗させて、テストを行い、その結果を天下にお見せするだけです。
※ 追記
このエントリーに記したことは、支持する政党の有無とは別次元のことです。
メディアの記事、放送によっては、政治政党を持たない有権者の票を「浮動票」と、これも勝手に呼ぶこともあります。
しかし、たとえば議員会館の青山繁晴事務所を通じて自由民主党の党員になってくださった方に、なにも特別の権益、利権は生じません。
総裁選での投票権を得たりすることはありますが、それは、利益団体が追求している権益とはまったく別物ですね。
このエントリーでは、あくまで、利益団体が加入者に指示する、あるいは依頼する投票と、主権者が自律して決する投票の違いについて記しています。