ニュージーランド・ラグビー:オフ・ザ・ピッチ

ラグビー王国からのそのまんまレポート。子どもラグビーからオールブラックスまで、見たこと感じたことをお送りしています。

悩ましの13番

2006-07-04 | オールブラックス
クラブ・ラグビーの話を立て続けにしていたら、マア・ノヌが土曜日のクラブの試合で親指を骨折してしまったというニュースが・・・
「ゲーム感覚を取り戻す」
「ファンサービス、地元への貢献」

と、有名選手のクラブ・プレーは評価されるものの、試合時間が増えればケガの可能性も増えるというもの。マアには今回、多大な期待を寄せていたので残念です。

とは言っても、先週末にクラブでプレーをしていたオールブラックスは、
「今週末のトライネーションズでの先発はなし」
が規定路線だったので(さすがに今週先発する人には許可で出ないでしょう)、多少のケガ(捻挫くらい)は織り込み済みだったのでしょうが、マアの場合、全治6週間、簡単な手術もするという話でかなり深刻です。

彼の代わりに、オークランドの12番サム・トゥイトゥポが呼ばれました。
彼はアルゼンチン戦でイサイア・トエアバと組んだものの、トライネーションズの30人には選ばれませんでした。13番のマアが外れた代わりに12番のサムが呼ばれたところを見ると、コーチ陣は下馬評通り、
「13番はミルズ・ムリアイナで行く!」
と決めているようですが、彼の13番は最近ではスーパー14でちょっとお披露目があったくらい。黒ジャージとしてのお試しなしに、一気に調子を上げているオーストラリア戦へ・・・。
かなりの勝負をかけるようです。

←この写真は今年始めに新聞に載ったもので、
「タナ・ウマガの後を埋めるのは誰だ?」
みたいな内容で今後の12番+13番を占っていました。

当時はスーパー14開幕直前で(確か)、コンラッド・スミスがよもやあんな大ケガをするなど、思いもよらなかった頃。アーロン・メイジャーのスーパー14とアイルランド戦での大活躍もまだまだ先の話で、
「12番はアーロンかルークか?」
ということが真剣に話し合われていた頃でした。アーロンの大成長を目の当たりにしてしまった今、この論議は立ち消えになってしまいましたが。

で、13番。
その頃からミルズが一番人気、次がマアかコンラッドか、というところでした。今や後者2人がケガで消え、ミルズだけが残りました。器用な人なので13番でもなんでもこなすでしょうが、スーパー14で見た限りでは、
「フルバックの方が映えるな~」
という印象でした。しかし、違うチーム違う監督となると話は違ってくるんでしょう。

今回なぜ1つのポジションしかできないサムが呼ばれたのか、意外です。
アーロン+ミルズ
サム+イサイア

の可能性をみているんでしょうか。

いずれにしてもコンラッドが帰って来た時には彼が13番に返り咲く可能性が高いと見ているので(彼こそタナを12番に追いやった実力の持ち主!)、その間にマアが彼なりの13番を魅せる機会をほとんど失ってしまったことが残念で仕方ありません。
どうかこれ以上のケガ人が出ませんように(祈)