Story
舞台女優のジュリア(アネット・ベニング)は英演劇界を代表するスター。演出家である夫(ジェレミー・アイアンズ)とはお互い束縛しあわないことが暗黙の了解。恋に仕事に女優人生を謳歌しながら、スターの座を奪われる事を恐れてもいた。ある日、ファンだというトム(ショーン・エヴァンズ)と出会い二人は恋に落ちた。ゲーム感覚で恋を楽しんでいたが、トムに女性の影が見え始める。ついには、その女性に役を与えて欲しいと…。女優として女として、ジュリアは入念に練り込んだ駆け引きを始める。(goo映画より)
2004年/アメリカ・ハンガリー・イギリス/イシュトヴァン・サボー監督作品
評価 ★★★☆☆
この映画で、アネット・ベニングは2005年アカデミー賞主演女優賞にノミネート。
1930年代のロンドン。平穏な日々に退屈していた舞台女優のジュリアは、舞台で演じる気力を失って休暇を取ろうと思っていた矢先、夫マイケルの下で働くアメリカ人青年トムと出会い、恋に落ちて、再び舞台での情熱を取り戻していきます。
夫も子供もいて、女優という仕事もあるのに、親友(ゲイだけど)も若い恋人もいるジュリアは、女性にとってちょっと憧れる羨ましい存在ですね。逆に言えば一つのものでは満足できない、人生を貪欲に生きる女性だなと感じさせるけど・・。女優であり続けるためには、仕方のないことなのかもしれません。ただジュリアが舞台で輝くために、まわりにいる人々はみな振り回されているといった感じでしたが、それだけ彼女にはカリスマ性があって、しょうがないなと思いながらもみな彼女を温かく見守っている感じでした。
アネット・ベニングはそんな様々な顔を持つジュリアを好演していて、少しオーバーに感じるくらいの演技は、実生活も舞台を演じているように見えてしまいます。ジュリアの夫で劇場経営者でもあるマイケル役を演じたジェレミー・アイアンズも、ジュリアの良き理解者であり、舞台を成功させるためのパートナー、といった役回りを好演していました。
クライマックスの舞台劇で、ジュリアは恋人を奪った(おまけに夫とも浮気した)若い女優エイヴィスに即興で意地悪な台詞を浴びせて、エイヴィスをやり込めます。さすが、大女優と拍手を贈りたくなる反面、なにもそこまでいじめなくてもとエイヴィスに同情してしまいました。恋敵のエイヴィスを演じたルーシー・パンチは、どこか憎めない感じの明るさがあって上手いです。
ラスト、舞台を大成功させて一人レストランでビールを飲むジュリア。彼女の表情からは、全てをやり遂げた自信に満ちあふれていて、これからも大女優として生き続けていく姿を感じさせます。
この映画の原題が「Being Julia」。タイトルの意味からも分かるように、誰がなんと言おうと女優であり続けるために自分らしく生きようとするジュリアは、とても格好いいヒロインでした。
評価 ★★★★☆
サマセット・モーム原作らしい上品な軽さのある映画。
アネット・ベニングが舞台のみならず日々の生活まで”演じて”しまう女性を好演しています。
彼女にとっては、舞台が現実であり、実生活を”演じる”ことによって、舞台に自分を投影。舞台と現実、虚と実、を鏡に映るベニングの表情を捉える描写を多用することで対比。ついに彼女は、恋人を奪ったうえに亭主と浮気した相手への復讐劇、という形で舞台で現実を演じてしまいます。
今は亡くなった元座長のジミーが亡霊のようにジュリアにつきまとい、現実世界での演技指導をする趣向が面白かった。
人生は演劇だ!と言い切ってしまうところがこの映画の潔いところです。
ラストはベニングのアップで終わりますが、ふと一抹の寂しさを浮かべる表情が、演技で塗り固めた人生への虚しさなのか、深い余韻を残します。
映画『華麗なる恋の舞台で』公式サイト
(「華麗なる恋の舞台で」2007年4月 長野 塩尻東座にて鑑賞)
舞台女優のジュリア(アネット・ベニング)は英演劇界を代表するスター。演出家である夫(ジェレミー・アイアンズ)とはお互い束縛しあわないことが暗黙の了解。恋に仕事に女優人生を謳歌しながら、スターの座を奪われる事を恐れてもいた。ある日、ファンだというトム(ショーン・エヴァンズ)と出会い二人は恋に落ちた。ゲーム感覚で恋を楽しんでいたが、トムに女性の影が見え始める。ついには、その女性に役を与えて欲しいと…。女優として女として、ジュリアは入念に練り込んだ駆け引きを始める。(goo映画より)
2004年/アメリカ・ハンガリー・イギリス/イシュトヴァン・サボー監督作品
評価 ★★★☆☆
この映画で、アネット・ベニングは2005年アカデミー賞主演女優賞にノミネート。
1930年代のロンドン。平穏な日々に退屈していた舞台女優のジュリアは、舞台で演じる気力を失って休暇を取ろうと思っていた矢先、夫マイケルの下で働くアメリカ人青年トムと出会い、恋に落ちて、再び舞台での情熱を取り戻していきます。
夫も子供もいて、女優という仕事もあるのに、親友(ゲイだけど)も若い恋人もいるジュリアは、女性にとってちょっと憧れる羨ましい存在ですね。逆に言えば一つのものでは満足できない、人生を貪欲に生きる女性だなと感じさせるけど・・。女優であり続けるためには、仕方のないことなのかもしれません。ただジュリアが舞台で輝くために、まわりにいる人々はみな振り回されているといった感じでしたが、それだけ彼女にはカリスマ性があって、しょうがないなと思いながらもみな彼女を温かく見守っている感じでした。
アネット・ベニングはそんな様々な顔を持つジュリアを好演していて、少しオーバーに感じるくらいの演技は、実生活も舞台を演じているように見えてしまいます。ジュリアの夫で劇場経営者でもあるマイケル役を演じたジェレミー・アイアンズも、ジュリアの良き理解者であり、舞台を成功させるためのパートナー、といった役回りを好演していました。
クライマックスの舞台劇で、ジュリアは恋人を奪った(おまけに夫とも浮気した)若い女優エイヴィスに即興で意地悪な台詞を浴びせて、エイヴィスをやり込めます。さすが、大女優と拍手を贈りたくなる反面、なにもそこまでいじめなくてもとエイヴィスに同情してしまいました。恋敵のエイヴィスを演じたルーシー・パンチは、どこか憎めない感じの明るさがあって上手いです。
ラスト、舞台を大成功させて一人レストランでビールを飲むジュリア。彼女の表情からは、全てをやり遂げた自信に満ちあふれていて、これからも大女優として生き続けていく姿を感じさせます。
この映画の原題が「Being Julia」。タイトルの意味からも分かるように、誰がなんと言おうと女優であり続けるために自分らしく生きようとするジュリアは、とても格好いいヒロインでした。
評価 ★★★★☆
サマセット・モーム原作らしい上品な軽さのある映画。
アネット・ベニングが舞台のみならず日々の生活まで”演じて”しまう女性を好演しています。
彼女にとっては、舞台が現実であり、実生活を”演じる”ことによって、舞台に自分を投影。舞台と現実、虚と実、を鏡に映るベニングの表情を捉える描写を多用することで対比。ついに彼女は、恋人を奪ったうえに亭主と浮気した相手への復讐劇、という形で舞台で現実を演じてしまいます。
今は亡くなった元座長のジミーが亡霊のようにジュリアにつきまとい、現実世界での演技指導をする趣向が面白かった。
人生は演劇だ!と言い切ってしまうところがこの映画の潔いところです。
ラストはベニングのアップで終わりますが、ふと一抹の寂しさを浮かべる表情が、演技で塗り固めた人生への虚しさなのか、深い余韻を残します。
映画『華麗なる恋の舞台で』公式サイト
(「華麗なる恋の舞台で」2007年4月 長野 塩尻東座にて鑑賞)
舞台出身のアネット・ベニングはさすがですね!
アネットは素晴らしい女優で大好きです!
ラストの舞台の場面は圧巻でしたわ。
TB&コメントありがとうございました。
アネット・ベニングさすが上手かったですね!
ラストの舞台劇は、ハラハラしましたけど、さすが大女優といった感じで本当に圧巻でした。(^^)
脇を演じる俳優たちもみな名優ばかりでとても良かったです。
しかし、アネット・ベニングの演技は素晴らしかったです。
ちょっと意地悪な結末とも思えましたが、
主役の側から見て、スカッと爽快な展開でした。
長野で唯一ミニシアター系の映画を上映してくれる映画館があって、それがこの映画を上映した塩尻東座という映画館なんです。
この映画はたしか限定公開だったので、急いで鑑賞してきました~♪^^
長野でもっとミニシアター系の映画を上映してくれる映画館が増えるといいんですけどネ。。
本当にアネット・ベニングの演技は素晴らしかったですね。
ご夫婦で評価の点数が違うのは面白いですよね。
うちも随分違うことがあります(笑)
新進女優には申し訳なかったけれど、ジュリアが舞台であのようにやったのを見て爽快感を感じてしまいました。
あの新進女優さんも芸能界は甘くないってことを思い知ったでしょうね~(ホントお気の毒でした・・・)
こちらこそ、コメント&TBありがとうございました。
鑑賞した映画で二人そろって同じ評価というのは少なくて、どちらかは★一つ足りなかったりしますね。^^;
でも、同じ映画を観て感想が違うのも面白いのかなと思うようになりました。
本当にラストの舞台劇は(ちょっと可哀想ではあったけど)見ていて爽快感を感じましたね。
アネット・ベニングの演技は素晴らしかったです!