
先般の芥川賞でW受賞した羽田圭介の「スクラップ・アンド・ビルド」は、当初お笑い芸人又吉に
売上げでは、ダントツに引き離されてしまった。
ところが最近のTVでの露出は決して負けてていない
確かに初めてTVで、自室と日常の食事や運動を見たとき興味を引かれた記憶があります。
それにしても、NHKをはじめ各局くまなく出ずっぱり・・・・とは・・・・・この現象 なに
昔から文士の動向・交友・スキャンダルは、文芸雑誌に文壇情報として載ったものでした。
また、TVで取り上げられても寂聴さんや林真理子さんのように生活や生き方を取材され、
羽田圭介さんのようにタレントと並んでパネラー・コメンテーター・出演者の位置で
仕事されている人は稀有でしょう。「本を買ってください」と率直にいい、
その為の出演ですとのたまう・・・・・これっていいですよね・・・・・
今時の小説家だからでなく、彼独特のキャラなんだと思います。第一需要がありませんよ
以前にここで書いたと思いますが、「火花」は芥川賞を取る前に買って読みました。
私には良さが判らなかったのか、面白くなかった・・・・でも知人は読みたがった。一般の反応がこれ!
「スクラップ・アンド・ビルド」は文芸春秋に掲載されたのを読みました。
断然 こっちが面白かった
だから次作は買っても読もうと思っていました。
取りあえず、AMAZONで調べて本になった第1作目 「黒冷水」 を取り寄せたわけです。
単行本でチョイフルでしたが、活字も読みやすく正月一気に読了しました。
高校生の兄と中学生の弟の話。 兄の目線で始まります。
どうやらルックスも頭も兄の方が勝っているし、弟は完全犯罪をもくろんで兄の机や所持品を
留守中に漁る癖がある。しかし・・・・それはとっくにバレテいた。
この話を小説にして出版されたのが、高校2年生の時。 2003年11月。
小説家はしばしば早熟で、早く開花し、だんだん面白くなくなるケースが多いけれど、
彼にはそうなって欲しくない。 いつも新しい切り口で面白い小説を書いて下さい。
そしてカッコつけて難しい話は作らないで。 取ったのが芥川賞なんだからって気取らないで。
(特に三島由紀夫は初期作品が好きでした。太宰にしても三島にしても芥川賞は取ってないけど)
さて話は最後に、もうひとひねりしていました。
これ自分の子供がこの年齢だったら、読むのが怖い・・・・
2日経って自分の心境に微妙な変化が・・・・それまで80歳になってからの自分終末感が
ず~と濃くなって来ていたのが、消えてる・・・・・なんなんだ これは 