スーパーヨッシーのギラギラ行こうか

自閉症のイモッチ(中3)、アニメオタクのオネッチ(高3)、と苦闘するママッチの様子をマイペースでお伝えしています。

1/19 幼児投げ落とし事件で思ったこと

2007-01-21 | 自己紹介&家族紹介
今週大阪で幼児を投げ落とすという痛ましい事件がありました。犯人は知的障碍施設に通う男性で、過去にも連れ回しなどの前科があるそうです。「仕事が面白くなく、ストレスがたまってむしゃくしゃしていた。気持ちがイライラしていた。」との供述があったそうで、僕も「この人は軽度の知的障碍なのかな」と思っていました。

さらに知的障碍があるのに前科があり服役していたということも不思議でしたが、「訴追能力がある」と判断されたのかなと思っていました。


僕は車で帰宅する際よくラジオを聞いています。聞くのはTBS系列の「アクセス」という番組です。時事問題について一般聴取者も参加して話し合う内容の番組です。昨日のテーマはちょうど知的障碍者の犯罪についてでした。番組を聞いていていろいろなことが分かりました。

ゲストとして山本譲司さんが参加されていました。「ねっこ君」の山本譲二さんではありません。詐欺事件で受刑され服役後、政治家から福祉関係にデューダ(トラバーユって最近言わないですね)されたそうです。

山本さんの話しによりますと、刑務所にいる受刑者の多くは知的障碍や精神障碍を持つ方々だそうです。そして多くの受刑者が再犯を繰り返しているそうです。犯罪と言っても今回の事件のような暴力事件よりも、食い逃げやコンビニなどでの窃盗だそうです。そういった軽犯罪では訴追能力うんぬんの検査は殆どされないそうです。そして累犯の場合は執行猶予も付かないので入所・出所を繰り返すそうです。結果、刑務所は一種の福祉施設化されてしまっているそうです。

今、彼らには刑務所しか居場所がないのです。

でも去年より再犯をさせない為に臨床心理士によるプログラムが始まったそうです。欧米では随分と前からそういう仕組みが出来ていて成果をあげているとのことです。問題は出所後の居場所=受け入れ先です。軽度の場合は費用援助も少ないことから、問題を起こした人を受け入れてくれる施設が少ないそうです。

軽度の人が当たり前に暮らせる世の中にならないと、重度の人にも適切なサポートが行き渡るとは思えません。番組では「隔離しろ」というような意見もありました。「今日も元気だー」と毎朝ノー天気に叫んでいる東海ラジオのキャスターも声高らかに『こんな奴を野放しにしていてはいかん!』と言ってました。目先の問題しか見えていない人間に比べ、はっきりしたビジョンがあり現場を知っている山本さん(ましてや元政治家)の話しは熱くまた強かったです。氏の今後の活躍が楽しみです。

そうそう、先日も冤罪の報道があったばかりですが、容疑者の供述についてもショックな話しをされていました。今回がそうなのか事実関係はわかりませんが、もし容疑者に自閉症傾向がありオウム返しをする特性を持っていた場合に「仕事が面白くなかった?」「ストレスがたまってむしゃくしゃしていた?」「気持ちがイライラしていた?」と尋ねるとどんな答えが返ってくるか、このブログをお読みの方はおわかりですよね。何だかぞっとします。

今回の事件はあってはいけないことではありますが、番組の言葉を借りると『顕在化』された事件でした。知的障碍者が誤解されることは避けてもらいたいですし、本当のことをもっともっと多くの人たちに知って欲しいです。今の世の中のままだと、こういった悲惨な事件は今後さらに増える一方だということに気付いて欲しいと思います。

ただ「障碍があるから」「世の中に障碍者理解がないから」と言って、加害者の男性の行為が是認されるわけではありません。幸い被害に合われたお子さんが一命を取り留めてくれたのが何よりの救いです。何とか完治してくれることを祈ります。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 1/19 全クリ | トップ | 1/22 背中ポキポキ »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

自己紹介&家族紹介」カテゴリの最新記事