空色レールウェイ

空は続く、どこまでも

「冷たい雨に撃て、約束の銃弾を」

2010年09月01日 | 映画


「冷たい雨に撃て、約束の銃弾を」を観てきました
以下、ネタバレが含まれていますのでご注意を

【あらすじ】
腕利きの殺し屋だった過去を持つフランス料理店オーナーのコステロ。
ある日、マカオに住む最愛の娘とその家族が何者かに惨殺されたことを知らされる・・・

ひとりマカオへ乗りこんだ彼は、3人の殺し屋たちと手を組み、娘の復讐を誓う。
しかし、かつて頭に銃弾を受けたことのある彼は、徐々に記憶を失い始めていた・・・

ジョニー・トー 監督作品

まずこのタイトルがいいですよね
英題は「VENGEANCE」・・・「復讐」ということですが、この邦題の方がステキです
何かこう、回りクドくて好きです

こういう邦題で印象に残っている作品ってありますよね
しののめが観た中で印象に残っているのは、「あるいは裏切りという名の犬」と「潜水服は蝶の夢を見る」です
「あるいは裏切りという名の犬」って良いですよね~ 「あるいは」の前が何なのか気になりますもん・・・
静寂という名の猿、従順という名の雉、あるいは裏切りという名の犬・・・桃太郎になっちゃいました
と言うことで、今回もタイトルに惹かれたのは間違いないです

ただタイトルで1つ残念だったのは、「雨中の銃撃戦は1度しかない」んですよね・・・
殺し屋3人がボスを倒しにいくのも、コステロがボスを倒しにいくのも、カラッカラの日中なんです・・・
エンディングで「冷たい雨に撃ってないやん・・・」と心中ツッコんだのは内緒です

そしてもう1つ惹かれたのは、ガンアクションのあるハードボイルドということ
アウトローな男達が1つの約束を守るため、巨大組織のボスに挑んでいく・・・
設定としては珍しくないですが、この仁義を通す男達いや、漢達がカッコイイんですよね

ジョニー・トー監督作品の「エグザイル/絆」も観ましたが、やっぱり銃撃戦が痺れますね
「エグザイル/絆」では、1つ空き缶を数人で銃撃し、転がし続けるという圧巻のシーンがありましたが、
今回もありました 今回は立てかけてあった自転車を4人で銃撃し、自転車を前に進めるというシーン・・・
無人の自転車が銃弾に後を押され、ヨロヨロと進むシーンはカッコ良かったです

肝心のストーリーは、まずまずでした・・・
復讐を誓う主人公・コステロが記憶を失っていくのですが、どういうタイミングでどのくらい忘れるのか、
が結構あいまいで、マカオに来て殺し屋3人を雇い、家族を殺した3人組を殺してもらった後で、
「復讐」って何のことだっけ?ですもん・・・結構長く覚えてたやん!と思いましたが、
そういうツッコミは野暮ってものです!男達が銃を手にボスに挑む・・・
その男心をくすぐる感じで、十分満足なのです

記憶を失っていくという設定は「エグザイル/絆」にはなく、スリリングな要因にはなっていました。
けれど、やっぱり「記憶がどれくらいもつのか」そこを詰めてもらえているともっと面白くなる気がします・・・
そういう意味で「メメント」はやはり秀作だったんですね

この残暑を吹き飛ばす、問答無用の銃撃戦 実にスッキリしました

最後に、予告編を貼り付けておきます!良かったらどうぞ

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