「岳 -ガク-」を観てきました
以下、ネタバレが含まれていますのでご注意を
【あらすじ】
かつて数々の山を制し、その後山岳救助ボランティアとして多くの命を救ってきた島崎三歩。
三歩はひょんなことから、長野県警山岳救助隊に配属された椎名久美に山岳救助についての指導を行うことに・・・
少しずつ成長している久美、そんな中猛吹雪の冬山で多重遭難が発生する・・・
片山修 監督作品 原作:「岳 みんなの山」 石塚真一
今作は、ビッグコミックオリジナルに連載されている人気コミックを実写映画化したものです
原作コミックを読まず観たのですが、とても素晴らしい作品だったので是非読んでみたくなりました
山の美しさ、楽しさ、厳しさ、そしてそんな山に登る命を見つめる人々を十二分に描いてくれた作品でした
今まで観た山岳映画の中で印象に残ってるのは「バーティカル・リミット」、「
劔岳 点の記」、「
アイガー北壁」です
中でも、最高峰は「
アイガー北壁」」だと思っています・・・この映画は凄いですよ
パンフにありましたが、長野県内で毎年40名位の方が遭難して亡くなっているそうです・・・
登山の装備も年々進化しているんでしょうけど、やはり自然の猛威というのは凄まじいんですよね・・・
自分は高所恐怖症ということもあり、素晴らしい光景は見てみたいけれど山登りに興味はないです・・・
もちろん魅力的ですけどね・・・今作でも美しい山々が映し出されていましたよ
苦しい思いをして、頂上でああいう景色を見るのは格別なんでしょうね
また、山荘で食べる料理の数々は本当に美味しそうでした
ナポリタンとかバクダンチャーハンとか
三歩が青空の山頂でコーヒーを飲んでいましたが、それもまた美味しそうでした
「空気の美味しさ」がスクリーンからでも伝わった気がします
小栗旬さん演じる島崎三歩の底抜けの明るさには、最初かなり違和感を感じました・・・
原作のコミックでもこういうキャラクターなんですよね?
ただ少しずつエピソードを重ねていく内、
その明るさは、絶望と失望、失敗と挫折を味わったものがもつ強さの現れだということが分かりました
強い人間はやはり優しい・・・それは弱さを知っているから・・・自分もそうでありたいと思います
そういう役所を演じきった小栗旬さんは素晴らしかったです・・・次回作は宇宙兄弟でしょうか
しかし、ほんとコミックの映画化が多いですね・・・
逆に長澤まさみさん演じる椎名久美の行動や発言にはあまり共感できませんでした・・・
勿論言っていることは正論ではあるけれど、やはり山岳救助隊としてプロ意識に欠けていると言わざるをえない・・・
ただ、父とのエピソードは心を打つものがありました・・・それならばもっと・・・とも思いました・・・
クレパスで内で男性を救助する際、氷の板に挟まれた足は切断する以外の選択肢は無かったのでしょうか・・・
素人考えですが、岩に打ち付けるものを持っていたのなら、それを数センチごとに一直線に打つと、
ヒビが入ったりしないでしょうか・・・大きな石を割る際などはそうやってるみたいですが、
やっぱり無理だったのかなぁ・・・必死さは伝わりましたが、三歩らが持つプロらしさはイマイチでした・・・
ただ体当たりな感じは好感が持てましたよ
かわいかったし
コミックで今後の成長を見てみたいですね
登場人物それぞれに深い過去がありそうでした・・・明らかにされていない部分も多いんでしょうね
昴レスキューの牧さんが客商売から採算度外視の人命救助になったのか・・・やはりコミックを読むべきですね
最新巻では、劇中に山で父を失った横井ナオタが、三歩と共に父を失った山に挑むようです
三歩、山岳救助隊、救助ヘリと「プロフェッショナル」の凄みを存分に味わわせてもらえました
正直、何度も涙腺が崩壊しました・・・原作を読みたくなる素敵な作品だったと思います
最後に、予告編を貼り付けておきます!良かったらどうぞ