引き続き、土方の回想
確か司馬遼太郎さんの本だったと思うが、
――河川敷に生える薬草が石田散薬の原料で、刈り取り時期には近隣の村人を
動員して草を刈り、天日干しする。その作業にあたる村人達を束ね、指揮
することを歳三は好きで得意としていた。後年、近藤の下、実際に指揮を
執って組織を動かしていたのもこうした土方の天賦の才能による――
的なことを読んだのをP28の画をみて思い出した。 でもどの本で読んだのか、
それが司馬さんの創作なのかは・・・?
!! P52の屯所の画。 もしや竹ぼうきで庭掃除している小物の人達でしょうか。
こんな切れてしまう紙の際まで、日常の様子を描くとは・・・今まで気づかなかった
土方の内緒の労咳闘病&克服が描かれるが、この先どう料理されるのか楽しみ。
前にも書いた記憶があるが、沖田発病の元が土方家の結核菌じゃないかと…。
新選組の歴史とかあんまり知らないけど、土方の発病が「風光る」の独自設定だと
すれば、何か作者さんの考えがあっての設定なはず(と思い込んでるので)。
回想は終わって、屯所。
河合さん登場。 実は登場は2回目。1回目覚えてますか? 主人公の近藤局長養子
回避作戦の時に試合の相手で登場してました。でも、防具と面をつけた姿だけでした。
河合さん、勘定方の組頭だったんですね。責任ある立場か・・・。
50両紛失、深雪太夫の身請け、犯人探しの話に、主人公を巧みに絡ませながら
ストーリーを組み立てていて面白いなぁ~と。
大河ドラマ「新選組!」の50両紛失事件の回。最後のシーンがグッときて、泣き ました。河合さんの処分が決行された後、待ちに待った飛脚がシャンシャンシャンと鈴の音を響かせながら屯所の門に向って走っていく後姿を映しながら画面は白くフェードアウト… 『河合さーん(泣)』
でも、たとえ執行猶予中に50両が届いたとしても、勘定方組頭としての責任は免れ
なかったでしょう。 度々の紛失を隠ぺいし、資金管理ができていなかったという
事実は補填うんぬん以前の問題だし、組織の実質的な長として適切な判を下したと
言えるんじゃないか・・・。
P59の1コマ目 火鉢の鉄瓶が『――――… 』って何か考えてる風にも見える(笑)
500両は今の価値でいくらだろう?と思ってネット検索したところ、時代(江戸初期・中期・幕末)によって、対価(米・賃金・そば等)によって、相場が変動しているので、現在でいくら、と換算するのは難しいらしい。米価で計算すると、初期=10万程度、中~後期=4万程度、幕末=4千程度とのこと。by日本銀行金融研究所貨幣博物館
池田屋の恩賞金を貰い、花街で遊ぼうとした永倉組長が山南総長の小袖に小判5~6枚入れようとして、1枚か入れられず『1枚ぽっきりじゃたいして遊べなかったっすか』って言ってたから、いくらなんでも1両=4千円じゃぁ花街で遊べないでしょう。1両3~5万ってところか? というと、30万円をポーンと総長に… さすが、永倉組長!
P99 何? この間。 無言で手を見つめる沖田組長。 何を現わしているんで
しょうか? 背を押されなくても動き出せる主人公の成長? 沖田組長より
河合さんに意識がいっているっという事? どれも違うのだろうけど。
(私にとっては)作者さんの意図を解する読解力が試されるひとコマ。
*** 第26巻 ***
土方副長が用意してくれた休息所で、土方副長が身請けしてくれた深雪太夫を妾と
して迎え、(夜な夜な)癒されるはずだった局長。 まあ、いろいろありましたが、
これからは深雪太夫より若くかわらしい方が(夜な夜な)癒してくれるそうだから
結構じゃないですか、局長。
深雪太夫がお妾さんとして過ごしていたのは2~3週間程度でしょうか。
ところで深雪太夫さん、ずっと同じ着物を着てるようですが、局長、簪以外は買って
あげなかったんですか? あっ、この時代、女の人は皆自分で仕立てられるから、
着物1枚を仕立てる間も無いほどの短い間だった、ということを表現しているので
しょうか。 (←外れでしょうね)
P34 主人公が局長の小姓になった時、『18才になってきれいになったなぁ』って
思っていましたよね、沖田組長。ちょっと前の出来事ですよ。
P131 なんとも思っていなかったはずの男の不貞を知り、『一生恨んで、一生
呪いまする』『一生・・・!』と憎む言葉を口にしていたことに気づき、
何かを思い泣き崩れる深雪太夫。 そして、P136~137の局長と深雪太夫
の間で交わされるわずかな会話と二人の表情とか見てたら、昔、日野宿の
おおばあが歳三に言ってた『大・大・大嫌いは、ただの嫌いより、ずっと
好きに近い』という格言を思い出しました。深雪太夫にも、この言葉に近い
感情が自分でも気付かない心の奥底にあったんじゃないかなぁ・・・と。
最後は谷組長の話。
この回の話、わりと好きです。昔みたいな1話完結でページ数も多く読み応え十分。
何でも、神社の階段下で見つかった谷組長を検分した者の「左利きの者にやられた
のではないか」という話が残っていて、そして、斉藤組長は左利きだった、という
説があるらしい。
本書ではあまり描かれていないが、新選組は内部粛清を結構してきたらしいし、腕の
立つ斉藤組長が命を受け、その任にあたっていた可能性も考えられる。
だから作者さんは 斉藤組長をこの話に絡ませ、谷さんの最後の場面にも斉藤組長を
登場させたのかな、と推測。
*** 第27巻 ***
伊東参謀、土方副長にちょっかいを出し始める。毎度の事だが・・・
主人公、土方副長の体の変調を気遣う局長に懇願?され、副長付きの小姓に。
副長自身も主人公を利用する伊東撃退対策を思いつき、局長の命を承諾する。
副長、前にも斉藤組長を女装させる伊東撃退対策を講じていましたね。
個人的な感想ですが、今回の一連の話は何かいまいちです。難しい。
近藤局長を大名にする夢を見抜かれ、懐深くまで踏み込まれそうになる恐怖・嫌悪
→ 局中法度(私闘禁止)をおかさぬよう自制 → 震えちゃうってことですか。
一身を捨てて弱体化する幕府に尽くそうとする近藤を『ともに守ろう』と手を差し出す伊東。 近藤擁護を引き合いに出されては抗えまいと伊東に読まれた屈辱。 自分(土方)の人生をかけた漢(近藤)を伊東にいいように謀られてしまうのか。しかし今は伊東を斬る訳にはいかない・・・
う~ん、読解力のない者には難しいですね。何か“震え”が納得できないんですよ。
イライラするとか 神経が張りつめてる風とか、、、 まあ、いいや
しかし小姓と懇ろな振りを見せるだけで退散するような人ですかね、伊東参謀は。
参謀のセリフにもあるように『いっそ、3人で―』って事になりかねないリスクの
高い対策に思えるのですが・・・、副長。
まあ商業誌だから読者をドキドキ・ハラハラさせる場面もたまには入れないと。
膝枕とか、乳わしづかみとか、倒されて手首押えられるとか、、、
P136 むち打ち症 、大丈夫でしょうか。 この衝撃で頭の中にわいてる虫が
いなくなればよかったのですが、残念ながらしぶとい虫のようです(笑)
ところで気になってしまうんです。 あそこが・・・
一度気になってしまったら、目がいってしまうのです。 あそこに・・・
P16、17、22、28、45、、、 これ以外のページも、外の巻でも・・・
それは――
次回に、
では。
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