(沖田組長が)小姓連れであることまで敵方に知れ渡っているから用心の為に夫婦を装え、
と法眼からの伝言に驚く主人公。
あれ? 私の記憶が確かなら、布田宿で刺客に襲われた時、
旅籠の主の情報で 沖田は美童の小姓を連れている と既に刺客たちは
知っていた場面があったような・・・
主人公が「小姓連れ」情報に今さら焦るなんて・・・矛盾するなぁ
女物の着物を広げ、下男に髪結いの道具も持たせてきていると喜々と準備するトキさん。
小姓連れ情報漏洩は嘘で夫婦のように暮らせさたい法眼の策だと決めつけ、
『誰も望んでいないのに・・・』と言って赤らめた顔を背けた主人公。
うん? (無意識でも)相手の目をまっすぐ見れないってことは
本心ではないってことか? 単に恥ずかしさからか?
『望んでおります! 旦那様も 私も!』と反論し、
『お心の中ではきっと沖田先生も・・・
清三郎様ご自身もお望みのはず・・・』
と二人の胸の内を推察するトキさんを
『やめてください』と強く制した主人公。
『私の望みは 一日でも早く沖田先生に治って頂く事
そして 一刻でも長く生きて頂く事
それが全てです!』
と主張する主人公にトキさんは『私も同じ思い』と同意した上で
『だからこそ 大切な大切な今この時を無為に過ごして頂きたくないのです』
と説得。
無為という言葉にカチンと来た主人公が
これでも私は必死で(看病を)・・・と言い返すのを遮るように
『お子をお作りなさいませ!!』とズバッと単刀直入。
耳まで真っ赤にして驚く主人公を見つめて、トキさんは自分のお腹に両手を当てると
『私のお腹にはややこがおります!』と告白。
おお! トキさんご懐妊。
単行本を読み返したところ、法眼と玄庵の年齢差が10歳、
法眼とトキさんの年の差が多分3〜4歳ぐらい。
玄庵さん、18歳で結婚、19歳ごろ長男:祐太郎誕生、27歳ごろ長女:セイ誕生。
主人公は今・・・21歳? 22歳?
(21歳+玄庵27歳)=48歳(玄庵存命なら)。
48歳から法眼との年齢差10歳を引くと38歳(法眼の年齢・・・ えっ38歳っ!!)
38歳からトキさんとの年齢差3〜4歳を引くと・・・ 34〜35歳ぐらいか。
ウィキペディアを読んだら、法眼18歳の時に長子・けい太郎誕生、
そして八男だか四男に「松本本松」という名が書いてあった・・・
え?本名なの(笑) もとまつ・・・ まつもともとまつ・・・
法眼・・・子だくさんだね。
法眼がもうすぐ会津(戦地)へ行くのに(トキさん不安では)・・・、また
(法眼の)決死の覚悟を揺るがしてしまうのでは・・・と案ずる主人公に
法眼が大手柄だと大層喜んでくれ、そして
『この子の為にも必ず無事に帰る故 お前も立派な子を産んでくれ』と言ってくれた事。
そしてトキさん自身も(戦地へ法眼を送り出す事が不安だったが)
『この子がいると思えばこそ勇気も力もあふれ出て来た』とうっすら頬を染めて
幸せ?を噛みしめる様に語り出したトキさん。
『清三郎様 人は想像(おもい)だけでも十分に救われるものです
お子(やや)は心に未来を開き この子の先を見たいと顔を上げさせます
たとえ夫婦のふりだけでもその様な夢をもし沖田様が見て頂けたなら
これ以上の療養(てあて)はないとお思いになりませんか?』
とトキさんに涙をためた目で説かれた主人公の心境は如何に・・・
おお、これはややこ作りの伏線か? いや・・・違うか・・・
法眼とトキさんの助言ってことで女装して過ごすようになった主人公。
夢を見ている沖田組長。
庭先の桜の大樹の下に禿髪の小さな女の子を見かけ、
近付いて声を掛けるとその女の子は15歳ぐらいの少女に成長した姿に・・・
そして名前を問われた少女は『セイ』と答え、漢字は『誠』の字だと言って
にこっと微笑むその姿はだんだら羽織りを着た隊士で・・・
『 セ イ 』
目を覚ました沖田組長の目の前には――
ああ、主人公と出会った当時の姿を回想しているようだ
江戸・八幡様の境内で出会った時・・・
京の富永診療所で出会った時・・・
壬生浪士組に入隊し、同志となった時・・・
そして・・・
黒猫・フクもなつきだし、ここのところ食欲が落ちていた沖田組長が用意された
お膳のにおいを嗅いで、『いい匂いだなぁ・・・』とこぼし、回復傾向に。
洗濯物を取り組み主人公にじゃれつくフク。
そんな様子を眺めながら
『――前々から思ってたんですけど
神谷さんは いいお嫁さんになるでしょうね』
と無邪気に殺し文句を垂れ流す沖田組長。
『頗る働き者だし 白粉でも塗って
ずっと構わずにいたその真っ黒い顔を隠せば玉の輿も・・・
綺麗になると思うのになぁ・・・』
配慮のない言い方をされ、取り込んだ洗濯物を沖田組長の目の前にバサッと放り出して
怒りを露わにするも内心嬉しい主人公は後日、加減の良い沖田組長に断った上で
町中へ情報収集と買い物に。
様態が落ち着き激しい咳き込みが無いせいか、やっとなついでくれたフクを
懐に抱いて『行ってらっしゃい』と見送る沖田組長。
白粉屋の暖簾をくぐり、白粉と紅の種類の多さに迷っている主人公の耳に
『えっ あの近藤勇が!?』
『嘘だろ!? 斬首の上 晒しに!? 何やってんだよ新選組は・・・』
と通りから話声が聞こえて来た。
血相を変え、表に飛び出し通行人が手にしていたかわら版に目を通した主人公。
そこには・・・
貧血を起こし倒れた主人公が気が付くと白粉屋で介抱されていた。
真っ青な顔をしているので無理するなと引き留める白粉屋に駕籠の手配と
恐縮しながら化粧を依頼した主人公。
日が暮れる時刻になっても帰ってこない主人公を心配する沖田組長。
すると部屋の障子すっと開き、『遅くなって申し訳ございません』と顔を覗かせた主人公。
化粧をした顔を見て息をのみ、沖田組長と懐のフクは大きく目を見開くと
『神谷さん・・・ 綺麗ですよぅ〜〜
これならいつでもお嫁にいけますよぅ〜〜』
と感極まる沖田組長。
『泣く事はないでしょう!
どの立場で見てんですか私(ひと)の事!』と諦めの境地で問うと
『お父さん?』と答えた沖田組長に『カンベンしてください・・・』と落胆し、
立ち上がり部屋を出て行こうとすると、
『そうですね
やっぱりお父さんは近藤先生の方が適役だから・・・』
とつぶやいた沖田組長のある ワード に、おもわずどきんとしてしまった主人公。
『・・・どうかしましたか?』
と主人公の様子から何かを感じ取った沖田組長。
悟られてはいけないと笑顔で振り向き、買ってきた大福をすぐ召し上がりますか?と
意識を他へ向かそうと平常を装う主人公に
『近藤先生に ・・・何かあったんですか?』
と真剣な顔で主人公を見上げる沖田組長。
ここで目をそらしたら負けだ、と沖田組長を見つめながら満面の笑顔で
『いえ! 結局情報は何も・・・
町中は新政府軍が見回っていて旧幕側の話は御法度の様でした』
と伝える主人公に
『大丈夫ですから教えてください
亡くなられたのは いつなんですか?』
と穏やかな表情で優しく問う沖田組長。
『私の話 聞いてます先生!?』
と眉を吊り上げた主人公だが、両の目からは大粒の涙がこぼれていた。
立ち上がり主人公の背に両手を回した沖田組長は
『まだまだ 修行が足りませんね 神谷さん』
と言ってぎゅっと抱きしめた。
懐に抱かれた主人公は思いのたけを叫んだ。
『―――――悔しい…っ 悔しいぃ・・・っ!!』
彼女の慟哭は離れの外にまで響き渡った。
次号へ
もう・・・ 何も書けない・・・
今号(第252話)24ページ → 10/28発売
次号(第253話)26ページ → 11/28発売
最終回号(第254話)100ページ → 5/28頃発売
で、完結だそうです。
早い、早すぎるよ〜 (゚Д゚;) 展開が!!
第253話なんてひと月飛ばして(それからひと月が経ったってな感じで)書いている。
いままで日常をちんたらちんたら丁寧に丁寧に描いてきたのに・・・
第247話〜253話が44巻で、2020年2月26日頃、発売予定。
ということは最終回100ページ、プラス番外編とかを描いて45巻が最終巻かな?